元アイドリング!!!23号の伊藤祐奈が13日、自身がプロデュースするアイドルグループ『TOY SMILEY』（トイスマイリー：略称トイスマ）の単独イベントで『伊藤Ｐ 生誕わがままコレクション』と題し、アイドリング!!!卒業以来2年ぶりに一夜限りのアイドル復帰を果たした。会場には、以前からの伊藤のファン、そして盟友の「25号」もプライベートで来場し、2年ぶりの生誕祭を祝った。

　今年4月に結成されたばかりの7人組アイドル「TOY SMILEY」だが、原宿ストロボカフェで不定期開催している単独イベントは毎回盛況。この日の第1部では、メンバー・まほたんの15歳の生誕祭と新衣装のお披露目が行なわれ、第2部として伊藤プロデューサーの生誕祭、そしてトイスマの初のコラボライブが行なわれた。

　メンバーに混ざって元気よくステージに飛び出してきた伊藤は、自身がデザインし、トイスマがデビュー時から着用している衣装を着用。胸に大きな花、そして頭には花冠。この花冠は、2015年4月5日に行なわれた卒業セレモニーで身に付けていたものだ。まず1曲目にはトイスマのデビュー曲『未知なる☆STORY』を初の8人編成でパフォーマンス。

　1曲を披露した後の自己紹介コーナーのテーマは「伊藤Ｐにいいたいこと」。「ここぞとばかりに言うの？　ドンと来い！」と構えた伊藤だったが、「大好きで、楽屋に来るたびジロジロみちゃう」（あみた・14）「何があっても一生ついていきます」（こちゃ☆・13）「どうしてそんなにキレイな二重なんですか？」（まほたん・15）「かわいくて面白くて大好きです」（さーちゃん・13）と、ベタ褒めの嵐に逆に戸惑い気味。

　「みんないいこと言ってるから…」と前置きしてかののん（16）が披露したのは「一緒に歩いてると、お尻を触ってきて、すぐカンチョーするんですよ！どうにかしてくれませんかね（笑）」という、やっぱりほのぼのしたエピソード。伊藤は「アイドリング!!!のリーダーがそういう人で、受け継いじゃってるんです。若い子のお尻を見たら触りたい」と言い訳し、往年のファン（？）を喜ばせる。

　約2年ぶりにアイドル衣装でステージに立った伊藤は「メッチャ恥ずかしいの！　だって出た瞬間笑いが起きたじゃん！　“この衣装…ガチか…”って」と照れることしきり。かののんが「さっきマネージャーさんが、ゆうなさんのことメンバーだと思って気付かなかったんですよ」と助け舟を出し、気を取り直した伊藤は「今日は思いっきりアイドルしたいと思います！」と宣言した。

　そしてここからは、トイスマ初のカバータイム。伊藤がセンターを務める夏のプールが目に浮かぶ曲、サンバホイッスルから始まるあの曲、そして後輩たちにアイドルの仕事について叩き込む曲と、懐かしの楽曲を連発。「2年のブランクがあるんですよ！　無理だわ（笑）。水もらっていいですか？」と息の上がったそぶりを見せたが、そのダンスのキレと歌は現役時代と遜色のないものだった。

　一方、現役メンバーたちは、「リハーサルから思いっきり何回も跳んでた」と伊藤が驚くほど元気いっぱいにパフォーマンス。自分たちで「やりたい」と志願した3曲の振付を完璧に自分たちのものにしており、以前からのファンも、彼女たちにつられるように現役当時のような声援を送っていた。

　続いて、生誕イベントでは恒例のソロコーナーに。ここでも懐かしの楽曲を選んだが、グループ曲のため「一人じゃ歌えない」と、客席にコーラス部分の歌唱をお願いする。このとき、伊藤が盟友の「25号」がプライベートで会場に訪れていることを明かすと、ファンは大盛り上がり。両者がファンの前でやり取りをするというサプライズを見られたファンはラッキーな思いだったに違いない。そんな盛り上がりに助けられつつ、「いろいろフラッシュバックした」という伊藤は、見事ソロ曲を歌いきった。

　再びトイスマメンバーがステージに登場し、花束とメッセージ入りの色紙で、伊藤の22歳の誕生日（実際は8月15日）を祝福。伊藤は「こうやって誕生日を祝ってもらうのは2年ぶり。14歳からファンの方が誕生日に一緒にいてくれたので、21歳の誕生日はめっちゃさびしくて。去年やっと“辞めたんだな”って実感した」と、改めて一夜限りでもアイドルとして迎えた誕生日の喜びを噛み締める。

　そんな姿に感動してメンバーのあみたが思わず涙。あみたは、実は小学生のときにアイドリング!!!が開催した「アイドル体験会」に参加していたのだ。こちゃ☆とかののんもシークレットガールズのグッズを持っていたという生粋のゆうな推し。「そんな子たちと一緒のステージに立ててるなんて」と伊藤も改めて感動。

　伊藤は「自分がアイドルになったとき、上の先輩を見ていたら、22歳になれるなんて思ってなかった。でも普通に生きていたら22歳になって、こんなに可愛い妹が7人も出来て。20歳から人生が変わりました。22歳はニコニコということで（25歳でも使うけど）、笑顔いっぱいでトイスマちゃんと笑っていられたら」と現在の幸せな状況について語った。

　「トイスマを知らない人たちにも知ってもらおうと思って、私もステージに出て刺激をあげようと思ったんですけど、逆にすごく刺激をもらいました。これからいっそう頑張ろうって気合が入りました」と言う伊藤。最後に全員でトイスマのオリジナル曲『I×愛×Yeah!!』『大好き！』を披露。Ｐと7人のアイドル、このステージを機会に、再び絆を強め、アイドル界を突き進んでいくパワーを得たようだ。

　そんなトイスマは8月26日・27日に開催される「@JAM EXPO 2017」（横浜アリーナ）のウェルカムアクト権を獲得し「ブルーベリーステージ」に出演。さらにデビューCDが10月31日にリリースされることも発表。今後も無類の仲の良さでまい進する7人に注目したい。