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2015/04/06 20:55
アイドリング!!!23号・伊藤祐奈、史上最大単独フェスで卒業「大好きなアイドリング!!!尽くしのフェスで卒業できて幸せです」
アイドリング!!!23号・伊藤祐奈が5日、東京・豊洲PITで開催されたグループ初となるフェス『アイドリング!!!FES2015 10年目の明日ング!!! 心機一転←!!!→初志貫徹』のなかで卒業セレモニーを行った。伊藤は「アイドルという夢をかなえる場所がアイドリング!!!で本当に良かった」と感謝を述べ、同グループから卒業。新しい夢に向かって芸能界から引退することとなった。
『アイドリング!!!FES2015』は約8時間、全77曲を披露するという、アイドリング!!!尽くしのイベント。全員参加の楽曲のほか、各期の楽曲、数々のユニット曲が披露される中、イベント後半に23号・伊藤の卒業セレモニーが執り行われた。伊藤は2010年4月、オーディションを経て、当時14歳でアイドリング!!!に4期生として加入したことが芸能活動のスタート。早くから中心メンバーとして頭角を現し、ドラマ『シークレットガールズ』などの外部活動も行うほか、2014年8月からは「アイドリングNEO(現・NEO from アイドリング!!!)」のリーダーとしても活躍。アイドリング!!!のエースとしての活躍が期待されるメンバーだった。
伊藤祐奈卒業のブロックは、伊藤ら4期生加入後初のシングル「目には青葉 山ホトトギス 初恋」からスタート。そして思い入れのある曲という「プールサイド大作戦」、そしてアイドル好きの伊藤らしい選曲「苺牛乳」「eve」「キュピ」と続いた。どの曲でも伊藤が堂々センターを務め、かつて遠藤舞が担当した聴かせどころのソロパートも成長著しい歌唱力で歌い切った。アイドリング!!!のアンセム 「職業:アイドル。」で伊藤は、サテライトステージまで飛び出して大騒ぎ。これが見納めとなる大川藍を相方に踊るダンスも全力で披露し、「全然卒業の実感がない! 楽しくてしょうがないです!!」と満面の笑顔を見せた。
楽しい時間は過ぎ、セレモニーは最後のブロックへ。まずは番組MCバカリズム・升野英知がビデオレターで登場し「卒業して、掃除機のコードに黄色いテープを貼るお仕事に就くそうで…」と終始真顔でふざけ続ける升野なりの愛情表現で卒業を祝福。そして最後の曲となる「Shine On」で、会場中が一斉にイメージカラーの水色のサイリウムで覆い尽くされ、メンバーの振り付けとシンクロして左右に振られると、その光景に伊藤も涙。盛大な「ゆうな」コールに感極まった表情を見せた。
ライブが終わり、各期ごとのメンバー一人ずつが言葉を贈っていくセレモニーへ。NEO from アイドリング!!!の伊藤ラストステージから号泣していたNEO期の橋本瑠果は「大人になっても一番の先輩は祐奈ちゃんです」と涙声を振り絞る。5期で事務所も同じ、NEO from アイドリング!!!でも一緒だった石田佳蓮は「毎日ずっと一緒にいて、格好いい先輩だなと思ってました。トークも出来るし、振りもできるから、後輩は祐奈ちゃんがいたから安心できたと思う。私達はそれを引き継いで頑張りたいと思います」と称え、「苺牛乳」から泣きっぱなしの玉川来夢は「今月会おうね、明日でもいいよ」とプライベートでも親交を続けることを約束した。
そしてすぐ上の先輩3期の橋本楓は普段ドライな挨拶も多いのだが、この日ばかりは涙を浮かべ「思い出もいっぱいあるし、皆を気遣っていつも笑わせてくれて、後輩の面倒も見ていて。初めての後輩だったけど、自慢の後輩です! 一緒に卒業したかった…」と言うと感極まった。“相方”の大川は「グループをやめたら先輩後輩もないから、敬語はやめてご飯は割り勘で」と、卒業が友人としての始まりになることを告げた。
2期生メンバーからは、4期生を一番厳しく指導したという三宅ひとみ。伊藤が「いつもLINEをくれたり、優しく厳しく叱って、助けてくれた先輩」と信頼を置く三宅は、「最初の頃はカメラを向けられると逃げちゃったり、強い子ではなかったからすごく厳しくしたと思う。でも入った頃からずっと表題曲のセンターに入って、ファンの方やスタッフの期待に応え続けてアイドリング!!!を引っ張ってくれて。NEO from アイドリング!!!のリーダーとしても頼もしくなって、嬉しいなと思っていました。5年間で強くなったし、凄まじい成長をしたと思うので、これからは自分の選んだ道を進んでください」とその成長を認め、激励した。
1期生の横山ルリカは「ホントにやめちゃうの? 祐奈がアイドルやめちゃうの本当にもったいない」と、会場のファン全員が思っているような率直な言葉をぶつける。そして「例えは良くないかも知れないけど、(ファンの方が)飼ってるペットが死んじゃったぐらいの勢いで泣いてらっしゃるし。もったいないというのが正直な気持ちだけど、祐奈は努力家だからどこの世界でも頑張れると思う。でもストイックだからあまり溜め過ぎず、ハタチになったらもっとゆったりしてもいいかな」と気遣った。伊藤は「アイドルの基礎はルリカさんに学びました。“ファンの方の顔は覚えよう”と言っていたから、ノートに顔を描いて実践してたんです」というエピソードを明かした。そして外岡えりかは「大きくなったね。最初はちっちゃくて挙動不審な不思議ちゃんだったけど、急激に成長して。『伊藤プロ』って呼ばれるようにアイドルを全うしていたところも、年下だけど尊敬してました。よく考えて決めた卒業だと思うから、思うままに頑張ってください」と成長した後輩を誇らしげに見つめた。
最後は同期の4期生、倉田瑠夏と尾島知佳。2人は大きく重たい花束と、「直前に思い立って100円均一に走った」というお手製の色紙をプレゼント。番組やライブで「仲が悪い」とさんざんいじられた4期生だが、伊藤が卒業することが分かってから、「絶対仲良くなれない」(尾島)と思っていた関係に変化が生じたという。涙でボロボロの倉田は「こんな同期でごめんね。祐奈はすごくムカつくことも多いけど、顔もいいしなんでもできて…一番卒業しちゃいけないと思うの。祐奈がいなくなったら終わっちゃう!」と素直すぎる言葉で、本音の部分で伊藤を認めていたことを告白。尾島も「MCも音楽も全然できなくてごめん。びっくりしたなぁ、(自分が)4期生で一番最初にやめると思ってたから。でも一緒にゴリラカフェも行ったし、今度4期の(後藤郁と野元愛を加えた)5人で旅行しようという話もしたので。今よりもっと仲良くなろう」と、やっと腹を割って付き合える仲間になれたことを喜んだ。
4期メンバーが去り、一人ピンスポットの中に立つ伊藤が静かに語りだす。まずは「アイドリング!!!に大変なことが起こっているこのタイミングでの卒業で、本当に申し訳ないなと思います。今年ハタチになる自分に焦りを感じるなか、やっと自分のやりたいことが見つかって。本当は8月の20歳の誕生日に卒業することを考えていたんですが、10月末に全員卒業することが発表されたので、メンバーがこの世界での次のステップに使う半年を、自分で選んだ道のために使いたいと思い、このフェスでの卒業を決めました。アイドリング!!!が大好きな私にとって、アイドリング!!!尽くしのフェスで卒業できて幸せです。一緒に盛り上げてくれた、スタッフ、メンバー、ファンの皆さん、ありがとうございました」と、このフェスでの卒業の意味を語り、感謝を述べる。
そして「14歳のときにアイドリング!!!に加入して、初めてのオーディションがアイドリング!!!でした。右も左も分からないままでしたが、加入前から観ていたグループに入れたことが本当に幸せでした。入ったばかりのとき、大先輩に向かって“今とんちゃんにハマってるんですよね〜”と言って、ひぃちゃん(三宅)に“何様だテメェ!”ってキレられたことも鮮明に覚えてます(笑)。普通の視聴者の女の子が紛れ込んでいた感じで大変だったと思います。ドシロウトで何もできなかった私ですが、そばに居てくれたメンバーと、本当に優しいスタッフさんと、嬉しい事があったら一緒に喜んでくれて、悔しいことがあったら励ましくてくれて、雨の日も晴れの日も、暑くても寒くても、どんな時でも会いに来てくれるファンのみんながいてくれたらからここまで来ることができました。私は歌が上手いわけでも、飛び抜けてカワイイわけでもなくて。今の時代、こんなに沢山のアイドルさんがいる中から見つけてくれて、支えてくれてありがとうございました。そしてこの世界に入ることを決めた時に、反対もせずに見守り続けてくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです」と、ゆっくりアイドル人生を振り返り、いつも支えてくれた人がいたことを想う。
最後に「このステージを降りたときから、新たな夢に向けて歩み出します。感謝しても伝え切れないくらい感謝しています! 卒業してもずっとずっとアイドリング!!!のことを大好きで、最後の最後まで応援したいと思います。アイドルという夢をかなえる場所がアイドリング!!!』で本当に良かった! 5年間、本当に、本当にありがとうございました!! みんな大好きだよ! ありがとう!!」と溢れる思いを伝えると、ファンから大きな拍手が起こった。全員の顔を目に焼き付けるように上手から下手まで歩き、何度もお辞儀を繰り返した後、「またお会いしましょう! アイドリング!!!23号・伊藤祐奈でした!」と晴れやかな表情を見せ、新しい夢に向かってステージを後にした。