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2017/05/05 18:40
中村優一、井上正大とのW主演に「仮面ライダーディケイドとタッグを組めて嬉しい!」
『月刊バーズ』で連載中の斎藤 岬のコミックを原作とする、舞台『警視庁抜刀課 vol.1』の公開殺陣稽古が3日、都内で行われ、W主演を務める中村優一と井上正大、元AKB48の岩田華怜が囲み取材に応じた。
『仮面ライダー響鬼』、『仮面ライダー電王』に出演していた中村優一と、『仮面ライダーディケイド』主演の井上正大という、“平成仮面ライダー”がW主演を務めることで話題を呼んでいる本作。“刀”に取り憑かれた人間による不可思議な事件が頻発するなか、警視庁の銃刀特別対策課―通称“抜刀課”の切通弥(きりとおし・わたる)と、架光隼人(かけみつ・はやと)のコンビが、怪しい力を宿した“憑き刀”と対峙する姿を描く。
本作は、東映京都撮影所とコラボし、刀や小道具、装飾等を制作。さらに殺陣師として、同所で30年近く時代劇に携わり、『子連れ狼』や『暴れん坊将軍』、『水戸黄門』など数多くの作品に出演し、時代劇における殺陣アクションの第一人者である青木哲也氏が参加。姿勢や足の運び方、視線の作り方など、基本の所作から徹底した稽古が行われている。
この日、公開されたのは、とある一家の家族会議の最中に長男が刀に取り憑かれ、中村演じる切通と井上演じる架光が、“憑き刀”と対峙するシーン。原作の世界観を大切に、演劇としてよりリアルなものにするため、中村や井上をはじめとする役者たちが、脚本・演出の大和田悟史氏や殺陣師・青木氏らと意見を交わし合いながら、芝居の流れや動きを細かく確認していく。何度も何度もお互いに納得がいくまで同じシーンの芝居を繰り返す。ディスカッションしながら芝居を構築していく彼らの姿には、一切の妥協や手抜きが感じられない。スタッフと役者たちの「本気」がヒシヒシと伝わる公開稽古だった。
警視庁最強の剣士・切通弥を演じる中村は「漫画原作ということで、原作の世界観を大切にしつつ、ただ僕たち人間が演じるということで、熱のある芝居、殺陣を見せられたら」とコメント。切通とバディを組む架光を演じる井上も「原作ものの舞台化ですが、オリジナル要素もあったりして、かなりリアルに近づけた作品にはなっていると思います」と語り、「原作を知っている方はもちろん、知らない方も楽しめるように、そして原作ファンの方にはもっと好きになってもらえたら嬉しいなという思いを乗せて稽古をしています」と力強く語る。
刀の力に苦しめられる女子高生・六人部真名(むとべ・まな)を演じる岩田は「私は殺陣や立ち回りはあまりないんですが、殺陣稽古を見ていて、すでに稽古場からみなさん迫力や熱意がすごく伝わってくる感じがしていて、これで音や照明がついて、劇場入りして本番を迎えるってなったときに、ものすごい作品になるんじゃないかなと思って、ワクワクしています」と目を輝かせる。
さらに、岩田は役作りのために髪を切ってきたと明かし「原作の真名ちゃんに少しでも近づけるために、今日髪を切ってきました! 初お披露目です!!」とニッコリ。井上から「どのくらい切ったの?」と問われた岩田が「5ミリくらいです」と答えると、中村がすかさず「そんなに切ってないじゃん(笑)」とツッコミ、笑いを誘う。続けてに岩田は「バッサリではないですが(笑)、髪を切って気合も十分なので、作品を盛り上げられるように頑張りたいと思います!」と宣言。
“平成仮面ライダー”がバディを組むということでも話題の本作。特撮が大好きだという中村は「めちゃくちゃ嬉しいです。どっちもライダー出身ですし、ディケイドとタッグを組めるっていうのは嬉しい」と満面の笑みを浮かべる。一方の井上も「僕も共演できることが嬉しい」と語り、「話す機会は今までもあったのにもかかわらず、あまり話したこともなかったので、ようやく稽古場入って話してみたら、こういう人物だったんだっていう発見があった」とコメント。
井上は中村の”意外な発見”について「意外な発見はすごく優しいところ。もっとクールな方なのかと思っていたら、すごく優しくて、ストイックな方だなと」と語ると、中村は「俺、どんだけ外見悪い奴に見えるの?」とやや不満顔。続けて井上が「外見が悪い奴に見えているわけではなくて。たぶん俺もそうなんだけど、第一印象が雰囲気悪い感じに思われるというか。“あ、意外と優しいんだ”って思われる族じゃない?」と問いかけると、中村も「思われる! もはや、そのギャップを楽しんでもらえたら」と笑顔で呼びかける。
対して、中村は井上について「稽古とかもそうなんですが、すごく客観的に見ていて、発言することとかがすごく的確なんです。僕は客観的に見れないタイプなので、すごい賢い方だなと思います」とコメント。さらに「たまに、面白いこととかを言ったりするんですが、それがちょっと変わっていて。『そのテンションで、ソレ言う?』みたいな、すごいクールなテンションですごく面白いことを言うので、そこが井上くんの面白いところだなと。今後もそれが楽しみです」と期待を寄せた。
そんな二人に対して岩田は「お二人とも面白い方です」と前置きしつつ、「優一さんとは前に舞台でご一緒させていただいたんですが、そのときは正直、ちょっと怖くて。寡黙というか、すごく真剣に向き合っている感じがして、話しかけにくいなって思ってました」と当時の心境を告白。井上に対しても「井上さんとは今回が初めてなんですが、優一さんよりもさらにクールな感じに見えて……」と明かすと、井上は「なるほどね。俺のほうが話しかけにくかったんだ」と苦笑い。
そして岩田は「でも、親睦会のときにすごく話しかけてくださったり、お菓子とかの差し入れを二人ともたくさんしてくださったりしていて。別にお菓子をくれたからっていうわけではないですが(笑)、二人とても気さくで優しい方々だったので、いい座組になるんだろうなって思いました」と二人の印象についてコメント。中村が「これからいい座組にしようね」と語りかけると、井上も「そうね」と笑顔で顔を見合わせた。
また、本作の見どころについて岩田が「お二人はスーツ姿で刀を持ちますし、私もセーラー服で懐刀を持っている役どころ。セーラー服の女子高生が普通、懐から刀なんて出さないじゃないですか。そういうのも新鮮なんじゃないかな」と語り、「日本の古くから伝わる刀と、スマホだったり現代のみなさんにも共感してもらえるような身近なものが出てきたりするので、そういうところが見どころだと思います」とコメント。
井上は「殺陣師に青木さん、演出に大和田さんを迎えて、すごくリアルな演出とリアルな殺陣を追求してやっています。僕らも今まで積み上げたものをまた1からやって、新しく東映の舞台をとして作り上げていけたら」と意気込み、「どんな作品になるのかまだ見えてきていないですが、間違いなくアクションがリアルで、お芝居も手に汗握るような作品になるんじゃないかと思います」と自信をのぞかせる。
中村は井上とのコンビについて言及。「僕はこのタッグがどんな感じになっているかというのを楽しみにしていただきたいです」と語り、さらに「華怜ちゃんとも抜刀課とのストーリーにおいて、すごく重要なシーンがあります。そこはお客様に感情移入してもらえるようなシーンになりそうなので、ぜひそこも楽しみにしてもらえたら」とアピールした。
舞台「警視庁抜刀課 Vol.1」は、5月26日(金)〜6月4日(日)までCBGKシブゲキ!!にて上演される。なお、オーディションエンタメサイト『Deview/デビュー』では、中村優一のインタビューを5月17日(水)に公開予定。