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2016/09/02 21:03
舞台初主演の青木玄徳「今回は少し濃厚で大人なストーリー」舞台『瞑るおおかみ黒き鴨』開幕
俳優・青木玄徳が舞台初主演を務める、舞台『瞑るおおかみ黒き鴨』が、1日に天王洲 銀河劇場にて開幕。初日公演前には公開ゲネプロが行われ、主演の青木をはじめとするキャスト陣が登壇し、本番への意気込みを語った。
今作は、幕末の激動の時代、戊辰戦争で壮絶な最期を遂げた白虎隊の少年達を描き、殺陣1,500手以上の圧倒的なアクションや、笑って泣ける青春群像劇として話題を呼んだ舞台『もののふ白き虎』に続く、もののふシリーズ第2弾。明治初期、新政府軍と旧薩摩藩士族の間で起こった日本国内最後で最大規模の内戦であった西南戦争を軸に、新たな時代を生きる男たちの生き様を綴る物語。
物語の主人公は、戊辰戦争を生き延びた斎藤一。かつては新撰組として、新政府軍と対立して戦っていた斎藤は、一転し、警視庁・抜刀隊の隊士として戦渦を疾走する。新政府軍に反旗を翻す薩摩藩に対して、斎藤は同じ想いを追いかけた同志と敵対することになる。中村半次郎と斎藤一、西郷隆盛と大久保利通、そして斎藤一と土方歳三など、“共感”、“ライバル”、“嫉妬”……・様々な「友」の中に渦巻く感情が熱く、そして丁寧に描かれる。
西南戦争を軸に、その前後の時代を行き来きしながら物語が展開されていく本作。スピーディーでダイナミックな殺陣シーンは、前作よりもさらにパワーアップしており、まさに圧巻。また、村田新八役の斉藤秀翼によるアコーディオン演奏や大久保利通役の大澄賢也による華麗なダンス、大山巌役の佐伯大地と山縣有朋役の内海光司を中心としたコミカルなシーン、さらには西郷隆盛を演じる、お笑い芸人・響の長友光弘がお馴染みの持ちネタを披露するなど、思わず笑ってしまうユニークな演出もたっぷりで、観る者を飽きさせない。
前作に続き、斎藤一を演じる青木は「『もののふ白き虎』に続く、今回の『瞑るおおかみ黒き鴨』は、前回も出演していた斎藤一が中心となって動くストーリーです。前作は、白虎隊という青年たちの”若い魂”の話だったんですが、今回は少し濃厚で大人なストーリーになっています」とコメント。さらに、「非常に殺陣の手数も多く、話もなかなか一筋縄ではいかないような、少し難しい話にはなっていますが、たくさんの方に楽しんでいただける作品になっています」と胸を張る。
新撰組と縁が深い薩摩藩士・中村半次郎役の松田凌は「前作からある“熱き男たちの物語”という芯の部分は変わらないと思うんですが、今作は、殺陣の一手やそれぞれのセリフやシーンなど、表に出るものだけではなくて、裏に隠されたものを丁寧に作ってきたつもりです」と作品への想いを語り、「一人一人言葉にならないような想いがすごく描かれている作品なので、そういう部分も注目していただけたら」とコメント。
青木同様、前作に続き、土方歳三を演じる荒木宏文は「前作を観た方も戊辰戦争の裏で、大人たちが抱えていた葛藤や苦悩が深く描かれているので、全体を通して知ることができると思います」と話し、「時間系列も過去に戻ったり、時代を行ったり来たりするので、その時に抱いたものと、それから数年後に抱いているものが変わったり、変わらなかったりする。大人だからこそ感じる心境の変化が、とても面白く表現できているのではないかと思います」と今作の見どころを語る。
また、今作で西郷隆盛を演じる長友が「今回は座長として……」とボケると、すかさず松平容保役の村田洋二郎が「座長じゃないでしょ!(笑)」とツッコミ、笑いを誘うなど、キャスト同士の息もぴったり。改めて長友は「小学生のころから『西郷隆盛に似ている』って言われてきたので、適役じゃないかと思っております。本番でも可愛い、そしてカッコイイ西郷隆盛を演じられたら」と意気込む。
山縣有朋役の内海は「僕は普段、年上の方とお仕事する機会が多いんですが、今回はみんな若くてパワフルで、そしてエネルギッシュ。僕も刺激を貰いながら毎日楽しんでいます」と語りつつ、「『こういうコメントすれば、好感度が上がるよ』って、佐伯大地くんが教えてくれました」と共演者をイジり会場を沸かせる。また、大久保利通役の大澄は「この時代に、幕末から明治にかけての混沌とした時代の中に、みんなが国を良くしようと思って、熱く生きた男たちのドラマを繰り広げるというのはとっても意味があること。ぜひ観てほしいです」とアピール。
もののふシリーズ 舞台『瞑るおおかみ黒き鴨』は、東京公演が9月1日(木)〜11日(日)まで天王洲 銀河劇場にて、大阪公演が9月19日(月・祝)、20日(火)に森ノ宮ピロティホールにて、北九州公演が9月22日(木・祝)に北九州芸術劇場 大ホールにて上演される。