2023年、TBS日曜劇場『VIVANT』が大きなトレンドとなり、数々のドラマ賞を総なめ、Netflixでの世界配信が開始されるなど、その年を象徴する作品となった。日本のドラマの力が改めて示された昨年を経て、2024年のブレイクを狙う俳優たちも頭角を現している。オーディション＆エンタメ情報サイト「デビュー」では、新時代への期待を込めて『2024年ネクストブレイクランキング』を発表。女性俳優部門の1位には、『VIVANT』の猛者たちの中で新人ながら強力な存在感を見せた飯沼愛が選ばれた。

■オーディション番組出身、『VIVANT』を経て人気・実力を兼ね備えた俳優に進化

　1位に選ばれたのは飯沼愛。田辺エージェンシー×秋元康×TBSによるオーディション企画、TBSスター育成プロジェクト『私が女優になる日_』で発掘され芸能界入り。同オーディションで1位を獲得したことにより、『この初恋はフィクションです』（TBS）の主演に抜擢。その後、『パパとムスメの7日間』でも主演を務め、2023年は7月クールの『VIVANT』、10月クールの『マイ・セカンド・アオハル』（TBS）とプライムタイムの連続ドラマにレギュラー出演し、俳優として開花した。「『パパ娘』を見て知っていたのに、『VIVANT』を見た時に愛ちゃんだとわからないくらい別人のようで驚きました。『マイハル』でも他の作品とは違うコメディ的な部分とシリアスな部分を上手く使い分けていたから」（愛知/10代/女性）「オーディション番組を拝見していて、その時よりも演技がさらにパワーアップしていて、『VIVANT』はいつもと違った演技でしたが、すごく似合っていました。演技の振り幅がすごいなと思ったからです」（東京/20代/女性）と、多彩なキャラクターを見せる演技の幅に賞賛が集まっている。

　「デビューするきっかけになったオーディションの時から、演技をしてる感じがしないというか、自然な感じで、良い意味でどこにでも居そうな感じで親しみやすいからです」（東京/20代/女性）と、オーディションを勝ち抜き認められた確かな演技力はもちろん、「見れば見るほど愛おしくなるような小動物的魅力のある女優さんだと思います。主演！っていう華々しさがあるかはまだわかりませんが、声のトーンが落ち着いていて、演技も癖がなく聞き取りやすいので、コンスタントにドラマに出続けている女優さんになっていそうだと思いました」（東京/20代/女性）「『マイ・セカンド・アオハル』で初めて知りました。可愛らしくて応援したくなりました」（兵庫/50代/女性）「久しぶりに出てきた正統派美女だと思うので」（東京/30代/男性）と、年齢・性別を問わず魅了するキュートなルックスも、ブレイク候補の中でも頭一つ抜け出す大きな武器だ。

　オーディション番組から巣立ったという経緯から、今のところ出演作の多くがTBSのドラマであるが「元々ブレイクしていると感じる部分があるが、TBS以外の作品でも見たい気持ちがある。最初のドラマとは比べものにならないくらい演技が上手くなっていて驚く」（東京/20代/女性）「TBSドラマでの出演がほとんどだが、幅広いジャンルで確かな演技力を見せている。今後はTBS以外での局や映画でも活躍していくと予想している」（神奈川/20代/女性）「多くの視聴者の目に触れた『VIVANT』に出たことで知名度が上がり、起用が増えると思うから」（静岡/50代/男性）と、さらに幅広いステージでの活躍を期待する声も高まっている。「演技力が素晴らしい上に、男女ともに好感度が高いから」（東京/20代/女性）「可愛いのにサバサバした雰囲気もあり、女性に人気が出そう」（山形/20代/女性）と、その親しまれるキャラクターから、今年は演技以外でもその活躍を見ることが出来るかもしれない。

◆第2位「アイドル時代から垣間見せたマルチな才能が演技の分野で開花」

　2位に選ばれたのは長濱ねる。言わずと知れた元欅坂46および元けやき坂46のメンバーだが、近年の俳優としての成長は目を見張るものがある。2023年は連続テレビ小説『舞いあがれ!』（NHK）に3月のラストまで地元・長崎の訛りを活かした役で出演。『警視庁アウトサイダー』（EX）ではオタクな巡査長を、『ウソ婚』（KTV/CX）では半年限定の“ウソの結婚相手”を務めるヒロインを演じ、2024年に入り、現在放送中の『院内警察』（CX）には院内交番の新人事務員・川本響子役としてメインキャストで出演中だ。「知性がにじみ出ている。役に対する理解力が高く、ドラマに魅力を与えている」（宮崎/50代/男性）「『舞いあがれ！』や『ウソ婚』の演技を見て可愛いだけでなく演技が上手いと思ったので」（福岡/50代/女性）「配役にぴったりハマって演技していたから。可愛らしさがあるから」（愛知/40代/女性）と、ちょっとクセのある役も、多彩な演技の引き出しと持ち前のアイドル性で説得力を持って演じ切っている。「欅坂46卒業後はマルチで活躍されていますが、女優としての地位がファン以外にも認知されると思います」（東京/20代/男性）という意見もまさにその通りだろう。

　女性俳優編の上位にランクインしているが、マルチに発揮される才能への期待も大きい。「エッセイにて紡ぐ文章が素敵です。彼女の故郷の長崎が舞台のドラマが見たいなと思います」（東京/20代/女性）「天性のスターである。バラエティ番組でも存在感がある」（大阪/50代/男性）「圧倒的に顔が可愛い。そして声が可愛い。話し方が可愛い。おっとり系に見えるけど根性モンでオトコマエ」（福岡/50代/女性）「普通に演技が上手い。それと、扱い方が丁寧すぎなくてもよく、扱う人にもよるが結果面白くなる点がとてもいいと思う」（京都府/20代/男性）と、多面的な魅力が演技においても、それ以外のジャンルにおいても弾けて、2024年のブレイクスターとなるに違いない。

◆第3位「圧倒的ビジュアルの次世代女優筆頭、2024年のブレイク待ったなし」

　3位に選ばれたのは當真あみ。今“次世代俳優”と言えば真っ先に名前が挙がるのが彼女。2023年はZIP! 朝ドラマ『パパとなっちゃんのお弁当』（NTV）でヒロインを演じると、大河ドラマ『どうする家康』（NHK）で亀姫という大役に抜擢。さらに話題作『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』（NTV）に出演し存在感を見せた。また劇場アニメ『かがみの孤城』で主演・安西こころを演じたことも高く評価された。「ドラマ『最高の教師』や、映画『水は海に向かって流れる』で演じたピュアな葛藤は、とても美しく、しかも非常に的確だった。アニメ『かがみの孤城』での主役声優も、もはや當真あみしか考えられない選択だったようにさえ思う。それに加え坂道系のトップアイドルを越えるような【清純な透明感】を併せ持っている。ずっと絶えていた【清純派アイドル系女優】というジャンルを復興する急先鋒になりそうな存在だと思う」（東京/40代/男性）と最大級の賛辞も寄せられ、「これまでCMやドラマに出演していましたが、『最高の教師』から知名度がアップした印象を受けます。インスタのフォロワーも4〜5万人近く増え、その後も京都きもの友禅のイメージモデルを務め、その他雑誌に掲載されていることから、これから注目度が上がると予想しています。それに『最高の教師』以来2度目の共演となる芦田愛菜さんが主演を務めるドラマへの出演が決まっているので、そこが大きいと考えています」（東京/10代/女性）と、放送中のドラマ『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』（TBS）への期待もかかる。

　「さまざまな作品で見かけるのですが、どの役も印象に残るというか當真さんが出てくると雰囲気が変わって存在感があります」（神奈川/30代/女性）「ここ最近の次世代女優はモデル上がりが多い中、スカウトをきっかけに中学生で芸能界入りというのが良い。素朴で透明感と瑞々しさがあり、リアルな雰囲気の作品に溶け込むビジュアル。演技の伸びに期待」（東京/10代/女性）「おとなしい役でも意志の強さを感じさせ印象に残る女優さんだと思います。爽やかな印象ながら影のある役も出来そうで今後に期待です」（北海道/50代/女性）「ものすごい透明感で、10代の頃の広瀬すずさんのような雰囲気を感じるから」（埼玉/20代/男性）と、一度見たら忘れられない圧倒的なビジュアルに注目が集まる彼女。「インスタをフォローしていて、以前から売れると思っていました。清純派、悪役系何でもこなせそうな雰囲気がある」（青森/50代/男性）「これまでのどの女優さんよりも際立った透明感。これまでの出演作以上のメインキャスト作品に当たれば、ブレイク間違いなし」（岡山/20代/男性）と、今年当たり役に恵まれれば、ブレイク俳優の筆頭に上り詰めることは必至だろう。

◆好感度の高いビジュアルと、実績・実力を持つ女性俳優が群雄割拠

　ここからはトップ10にランクインした俳優たちを一気に紹介。4位は白石聖。2023年も『とりあえずカンパイしませんか?』（TX）で主演、10月クールの『フェルマーの料理』（TBS）のメインキャストでレギュラー出演を果たしている。「深夜ドラマやゴールデン連ドラの脇役でキャリアを重ねて、そろそろ本格的にブレイクしてきそうな予感が漂うから」（福岡/40代/男性）「もうベテランぐらいに沢山のドラマなどに出演してるから、演技も上手いので主人公になれると思います」（大分/50代/女性）「以前からキレイな子だなと思っていたが、最近よくドラマで見かけるので主役を張りそう」（神奈川/40代/女性）と、その演技力と積み重ねた実績にはブレイクを疑う余地はない。「話題のドラマ『新空港占拠』（NTV）に出るので」（神奈川/50代/女性）と1月スタートのドラマへのメインキャスト出演でさらにブレイクに近づくことが期待されている。

　5位は畑芽育。2023年7月『最高の生徒〜余命1年のラストダンス〜』（NTV）、10月『女子高生、僧になる。』（MBS）、2024年1月『パティスリーMON』（TX）と3クール連続で主演ドラマがあり、その他にも『ノッキンオン・ロックドドア』（EX）などで印象を残した。「ドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』で初めて知ったが、ただの女子高生ではなさそうな絶妙な空気感を出すのが非常に上手い俳優さんと感じた」（千葉/20代/女性）「三期連続主演。可愛い顔立ち。『最高の生徒』で見せてくれたダンスと『パティスリーMON』のパティシエ役として幅広いと感じています。今年雑誌では『mini』の表紙を飾り、モデルとしての面でも飛躍していき、注目度が上がると共にドラマに留まらず映画への出演も増えていくと予想しています」（東京/10代/女性）と、多くの作品で見せて来た多才な演技の評価が高い。また「透明感がすごくて、橋本環奈を彷彿とさせる。演技も上手いし、若い子からなりたい顔として人気が出そう」（神奈川/30代/女性）「目の色が綺麗で、トレンドにピッタリなベビーフェイスで、中顔面が短い感じで可愛いので、特に10代の子が好きそうなお顔だと思いました」（東京/20代/女性）と、女性も憧れる抜群のルックスの人気も高く、今後プライムタイムの連続ドラマの主演を張る日も近そうだ。

　好感度の高いビジュアルと、幅広い役をこなす演技力を兼ね備えたネクストブレイク候補が揃った2024年。群雄割拠の若手女性俳優シーンから一歩抜け出すのは誰か？　期待して見守りたい。

【調査概要】
集計期間：2024年1月11日（木）〜1月16日（火）
調査対象：合計1000名（自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代〜50代 並びに、デビューLINE友達会員）
調査地域：全国
調査方法：インターネット調査
調査機関：オリコン・モニターリサーチ
※NHK、民放地上波の19時〜22時に放送開始する連続ドラマに主演していない女性俳優が対象。
※過去5年（ORICON NEW・デビュー調べ）のブレイクランキングTOP10内、ネクストブレイクランキング1位に、それぞれランクインしたことのない女性俳優が対象。