110万部突破の人気小説を原作としたミュージカル『浜村渚の計算ノート』の製作発表が15日、東京・渋谷「CBGK シブゲキ!!」で行われ、オーディションで主演の浜村渚役に抜擢された桑原愛佳をはじめ、立石俊樹、藤岡真威人、井上小百合、朝隈濯朗、レ・ロマネスクTOBI、ダイアモンド☆ユカイらの出演者および演出の植木護が登壇した。

　『浜村渚の計算ノート』は、講談社から刊行されている青柳碧人による日本の大ヒット推理小説。2021年にミュージカルとして初演され、原作の面白さや数学の奥深さを魅力的な楽曲とともに贈る、歌って踊って謎解きする新感覚謎解きミステリーとして表現。教育的価値のある作品としても高い評価を受けた。

　今回新たにオーディションで主人公・浜村渚役に抜擢されたのは、『レ・ミゼラブル』2019年のリトルコゼット役や、『アナと雪の女王』2021年のヤングエルサ役などで経験積んできた、主人公・渚と同じ年齢の中学生・桑原愛佳。歌唱力、演技力、スター性を兼ね備えた新たなミュージカルスターとして期待を集めている。

　桑原は「このようなすごい豪華なキャストの方々に囲まれて、初めての主演をやらせていただく事にすごくプレッシャーもあるんですけど、それ以上に渚ちゃんという素敵な女の子を演じさせていただくことのワクワクの気持ちの方が大きいです！　この作品が長く愛され続けるように、そして渚ちゃんの魅力をお伝えできるように、一生懸命頑張りたいと思います」と挨拶。

　渚の敵役として登場する数学テロ組織『黒い三角定規』を率いるドクター・ピタゴラス役のダイアモンド☆ユカイは「ドクター・ピタゴラスは数学者で、すごく闇の深い人物だっていうのを知りました。バットマンで言うと、ジョーカーみたいな役割なのかなって。愛佳はオレの娘と同い年、同じ学年ということで、優しいパパにならないように、敵役、命かけて頑張りたいと思います！」と宣言した。

　桑原をオーディションで選んだ演出家の植木は「オーディションのときにはブラック植木が出て、ツッコミをいっぱいしちゃう時もあるんですけど、桑原さんの渚はツッコムところなかったです！素晴らしかった！」とその資質を絶賛。「桑原さんの歌と演技に皆さん共感して、数学を好きになるだけじゃなく、観た人が“これがミュージカルか！素晴らしい！”と、感じるような結果を巻き起こしてくれると思っています」と期待を込めて語った。

　舞台初主演の桑原に、“どんな座長になりたいか”という質問が飛ぶと「そんな立場じゃ全然ないんですけど…。お互い遠慮せずに、どうしたらよりお客さんに楽しんでいただけるミュージカルにできるかをたくさん話し合って、和気あいあいとしてるけど、しっかりやるところはやるみたいな、明るく楽しいカンパニーにしていけるよう、私が皆さんからたくさん学べたらなって思います」と語った。

　最後に桑原は「数学に苦手意識を持っている方はたくさんいると思うんですけど、数学が好きな方もそうでない方も、すごく楽しんでいただける新感覚なミュージカルです。一生懸命頑張っていい作品にしていきたいと思うので、ぜひ劇場に見に来てください」と呼びかけた。

　ミュージカル『浜村渚の計算ノート』は8月26日・27日まで福岡・キャナルシティ劇場にて、その後、9月1日〜3日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、9月9日・10日まで名古屋・ウィンクあいち、9月14日〜18日まで東京・サンシャイン劇場にて上演される。