俳優・加藤諒が“当たり役”のパタリロを務める舞台「パタリロ!」〜ファントム〜の初日会見・公開ゲネプロが1日、天王洲 銀河劇場で行われ、パタリロ役・加藤 諒をはじめ、バンコラン役・宇野結也、マライヒ役・後藤 大、演出・小林顕作、そして原作者・魔夜峰央が登壇した。

　2016年に初演、2018年に第2弾「スターダスト計画」、2021年には第3弾「霧のロンドンエアポート」公演が上演された舞台「パタリロ!」。2019年には劇場版が上映されるなど、独特の世界観とハイセンスな笑いで観客を魅了し続ける人気シリーズの最新公演が初日を迎える。

　パタリロ役の加藤は「今日、初日を迎えることが出来て嬉しく思います。舞台の稽古でもいろいろなことに気を付けないといけない状況の中での初日ということで、今まで以上に嬉しさが溢れています。このまま千秋楽まで突っ走っていけたらいいなと思います」と座長らしく挨拶。

　バンコラン役の宇野は「前回の天王洲を経て、人としての結束がさらに強まったカンパニーだなと思います。作品のクオリティーも目指すところも一段、二段と上っていった稽古を重ねて来ました。前作より確実に素敵で耽美で、楽しいワチャワチャな世界が待っているのでぜひお楽しみください！」と自信を見せる。

　マライヒ役の後藤は「マライヒ役は今回2回目になるんですけど、カンパニーが仲良く前より打ち解けていて、みんなでディスカッションする場面も増えたと思います。今のご時世に、パタリロならではの面白おかしく、そして舞台でしか出せない素敵な部分をお届けできたら」とメッセージを送る。

　演出の小林が「魔夜先生の連載45周年記念ということで、趣向を変えて“お歌の時間”も作りましたので、ものすごく盛り上げたい」と言うと、原作者の魔夜は「単純に一人の観客として楽しませてもらいたい。毎回ビックリさせられるんだよ。天然でやってるんだろうなと。でもそれが自然にできるというのは本来の役者さんに合ってるんだろうし。パタリロはこれ以外ないから」と太鼓判を押した。

　今回も八面六臂の活躍を見せる加藤だが、「パタリロを演じるのってめっちゃ大変なんですよ」と思わず漏らす。魔夜の「え！？　そのまんまじゃん！　何もしてないだろう？」という“お褒めの言葉”に笑顔を見せつつも「ドタバタなのでもう体力も、声も消耗してっちゃうんですよね…。今回初めて稽古場で一回、身体も喉も壊しちゃったんです。パタリロの舞台史上では一番ハードかもしれないです。それぐらい盛りだくさんなんです」と明かす。魔夜の「どれだけ壊れてるか楽しみだな」という期待を込めた言葉に、加藤も「パタリロとともに自分も壊れていこうという決意しました」と覚悟を語った。

　最後に加藤は「連載45周年というお祭り感を一緒に楽しんでいただきたいですし、45周年と言う重みをみんなで感じたいと思います」と意気込んだ。舞台「パタリロ!」〜ファントム〜は9月1日から9月11日まで東京・天王洲 銀河劇場にて、9月17日から19日まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。