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2022/03/14 12:01
パパイヤ鈴木の所属事務所「プランチャイム」が31年目に向けて多彩なジャンルで新人を募集「面白いことを一緒にしたい」
2021年11月に創立30周年を迎えた芸能プロダクション「プランチャイム」が、多彩なエンターテイナーを幅広く募集している。パパイヤ鈴木、LiLiCoをはじめとするマルチタレント、「アルスマグナ」「WEBER」らのアーティスト、そして2.5次元舞台やミュージカルなどで活躍する俳優、そしてCMやMV、ライブなど多方面への出演や振付で活躍するダンサーまで、様々なジャンルのエンターテイナーを擁する同社は、どんな人材を求めているのか。同社の顔であり、振付師・タレントとして幅広く活躍するパパイヤ鈴木に、これからエンターテインメントの世界を目指す人たちに向けて、メッセージをもらった。
■パパイヤ鈴木インタビュー
――長きにわたってダンスと関わり、ダンスの楽しさを広めてきたパパイヤさんですが、近年の中学校でのダンス必修化、プロダンスリーグ発足等々、TikTokの爆発的な広まりなど、ダンスを取り巻く環境の大きな変化をどのように捉えていますか?
【パパイヤ鈴木(以下パパイヤ)】「ダンスが必修科目になって、ダンサーにとって、インストラクターの仕事という出口が増えるかなとも思ったんですけど…、そもそも僕は学校の授業のやりかたに対して、良いとは思っていないんです。音楽の授業の延長ならわかるんですけど、体育の授業というのがよくわからなくて。体育の授業となると、体力や連帯感が重視されて、やり方によってはダンスに苦手意識を持つ人がどんどん増えてしまって、上手い人とそうでない人の差が開くばかりになる恐れがあると思います。ダンスを仕事としている僕らの側からすると、もっと違うやり方があるんじゃないかなって思っているんです」
――そんな中でパパイヤさんは、ダンスに全く興味のない人もつい踊ってみたくなる、“ゼロから1”を意識してダンスに携わって来られました。
【パパイヤ】「“ダンス”っていう言葉が人を選んじゃうんですよね。だから僕みたいな“ゼロから1”の人も必要なのかなと。僕が携わったカリキュラムが幼稚園などで先生達に使われているんですが、ダンスのスキルアップのためではなくて、ご飯をたくさん食べるようになったとか、学校でよく手を挙げるようになったとか、子供たちが元気になるためにやっているんです」
――プランチャイムには、最前線のダンサーが所属する一方、多彩な人材を育てエンタメの世界に送り出しています。タレントの育成方針にも、パパイヤさんの考えが共通しているんでしょうか?
【パパイヤ】「ウチの会社が意識しているのは、どうしたらエンターテインメントを飽きずに楽しく見てもらえるか。そのためにもちろんスキルアップは必要なんでしょうけど、それは目的ではなくて手段。中途半端だったら下手でもいい。楽しいものを作るには技術も必要ですが、そこが一番ではないと思っているんです」
――楽しいものを作るための手段の一つとしてダンスがあるという。
【パパイヤ】「表現方法の一つだと思うんです。ある人は絵を描いたり、歌を歌ったりするんですけど、ダンサーは踊るということが自分の気持ちを相手に伝えるための表現方法ですから。どんなやり方で伝えるのかは、その人の性格に紐づいていて、ある意味持って生まれたもの。その“持って生まれたもの”にどうやって後付けするか、と言うのがウチの会社のやるべきことだと思っているんです。オーディションの審査などをしていると、持って生まれたものの良さに気付いていない人が多いんですよね。面白さを間違っている場合も多いんですが、じゃあ何が面白いのか?っていうことを、一緒に考えていきたいんですよね」
――デビューのユーザーにもダンス習っている人は多いんですが、その技術をどうやって自分の表現に結び付けていけるか、というところに壁がありそうです。
【パパイヤ】「僕はダンスに点数を付けるのが好きじゃないタイプなんですけど、今は競技としてのプロリーグにもエンタメ性が出てきていますね。『スキルの無駄遣い』ってよく言うんですが、くだらないことを一生懸命頑張ってやっていて、それがちゃんと面白いんです。ザ・ドリフターズと一緒ですよね。ちゃんとリハーサルを重ねて、一生懸命くだらないことをやる。素晴らしいところに行ったなって思います」
――ポイントを取る上手さより、面白いものを作ることにどれだけ一生懸命になれるかのほうが大事だと。
【パパイヤ】「中途半端に上手いより、下手くそなヤツのほうが面白いんですよ。ウチは下手くそで一生懸命やっているヤツを、指さして笑うことが許されている会社なので(笑)。それはバカにしてるんじゃなくて、面白いからなんです、“あれ、強えな!”って。一生懸命やっているのにできないっていう強さ、ウチは割とそこを尊重する会社なんです。だからオーディションで踊ってもらったりするんですけど、踊れたらラッキーぐらいの気持ちであって。ほしいのは面白いもの、飽きないものは何かって考えられる人たちなんです。どうやったら面白くなるんだろうって考えることは大事なんですが、意外とやらない人が多い。特に踊りが上手い人は、一番にそこを考えた方がいいんじゃないですかね」
――そうしたお話を踏まえて、今回のオーディションで求めるのはどんな人ですか。
【パパイヤ】「想像力豊かな人。そして面白い事を人前でやりたいっていう人ですね。例えばクラシックバレエの人って、人に笑われることってないじゃないですか? でもウチの場合はクラシックバレエで、どうやったら笑ってもらえるかを考えるようなところがあるんです。『WEBER』のTaka.たちは、アーティストとしてファンにワーッって騒がれているところもあるんだけど、MCや人間関係が“どこか面白いね”って思われると、カッコいいだけじゃない魅力が出てくる。そういう人間性が感じ取れる人って芝居も上手いんです。踊ることって演じることと近いし、表情も大事ですからね」
――創立31年目を迎え、ユニットはもちろん、舞台や映像で役者として活躍する方もいたり、所属者の活動の幅が広がっていますが、今後プランチャイムが目指す方向は?
【パパイヤ】「ダンスとか全く関係なく、今まで知らなかった人に知ってもらって、覚えてもらいたいと思っています。コロナでライブがあまり出来なかったりするけど、今後配信の機会も増えて行くし、今の時代に合った広がり方をして行ってほしい。いい曲、いい歌というのはもちろん、まずは知ってもらって、聴いてもらって、楽しんでもらいたい。僕の場合はテレビの仕事で運よく多くの方に知ってもらうことができましたが、今はインターネットでのバズり方が尋常じゃないですから。TikTokでは当たり前のようにダンスをやりますから、ウチはダンスの会社をやっていて良かったなって思います」
――最後に今後オーディションへの応募を考えている人にメッセージをお願いできますか?
【パパイヤ】「僕の今年の目標は漢字一文字で『変』なんです。変わるってドキドキするし、楽しい。変化は怖かったりもするけど、“あのとき変わったから今がある”って思う時がいくつかある。でもそれって全部自分で判断した事なんですよね。だから、今回どうしようかなって迷っている人は、自分を変えるいいきっかけだと思うので、ぜひ応募してもらいたいですね。やっぱりあの時変わって良かったと近い将来思ってもらえるように、面白いことを一緒にやりたいと思います!」
■プランチャイム所属オーディション
パパイヤ鈴木、LiLiCoらが所属するプランチャイムには、多彩なタレント、アーティスト、俳優、そしてダンサーが所属。近年では、プロダンスリーグ「D.LEAGUE」唯一のガールズグループ「USEN-NEXT I’moon」のディレクターに電撃チョモランマ隊のOH-SEが就任。2.5次元コスプレダンスユニット「アルスマグナ」はメンバーを一新し二期生が活動をスタート。
2021年にキングレコードからメジャーデビューを果たした「ENVii GABRIELLA」が3月9日にメジャーデビュー1at ALBUM「Metaphysica」発売決定。WEBERのボーカルHayatoは人気コミックの舞台化『「ブルーピリオド」The Stage』に歌島役で出演決定。所属俳優の石井亜早実は2022年ミュージカル『メリー・ポピンズ』『PIPPIN』に出演予定。
そしてパパイヤ鈴木、Q-TARO、EBATOを中心とした振付陣が、CM、ライブ、ミュージックビデオなど幅広い作品の振付に携わるほか、アーティストのバックダンサー・CM・舞台などに多くのダンサーが出演中。
今回のオーディションではダンサーのみならず、エンターテイメントの世界に長く携わる事を希望している人を幅広いジャンルで募集する。