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2019/08/03 12:01
井上ヨシマサプロデュース『卒業☆星』第2期オーディション開催 「歌唱力を重視して候補☆星を募集、課題曲には名曲『ブルーウォーター』も」
『大声ダイヤモンド』『RIVER』『真夏のSounds good!』などAKB48のヒット曲から発表されたばかりの新曲『サステナブル』、東京2020聖火リレー公式BGMまで数々の名曲を生み出してきた“神曲”作曲家・井上ヨシマサのプロデュースによるダンス&ボーカルユニット『卒業☆星』。ReSTARTをテーマに、アイドルを卒業しアーティストとして生まれ変わった4名(高橋菜々美・鈴木まりや・阿部サラ・山本栞里)で結成され、2019年4月のデビューから早くもシングル2枚をリリース、2度のワンマンライブを成功させてきた。そして本年10月には1stアルバムを発売予定のこのユニットが、歌唱力を重視した“ボーカル担当”オーディションにより候補☆星の募集を行う。新たなフェイズに突入した卒業☆星メンバーのうち高橋菜々美・阿部サラ・山本栞里、そしてプロデューサーの井上ヨシマサに話を聞いた。
■互いに高めあい、進化していく卒業☆星メンバー。
今回募集するのは、アイドルやバンドのボーカル、シンガーソングライター、声優、ミュージカル俳優など、歌唱・ダンスの経験があり、卒業を経てReSTARTしたい人。事務所所属の有無は不問で、特に歌唱力に自信のある人を求めている。合格者はまず『候補☆星』として加入し、アルバム発売後リリース予定の3rdシングルから活動を開始する予定。メンバーの増強により、目標とする2021年の武道館公演実現に向けて、さらに活動を活発化させていく。
事務所無所属からオーディションで発掘された16歳の阿部サラは、卓越したダンススキルで、グループのなかでも“ダンス担当”として活躍。先日行われたセカンドワンマンライブでも新曲の振り付けをするなど、パフォーマンスでグループを引っ張った。あまりに練習に熱を入れすぎて、ライブ本番前に足を故障してしまうハプニングもあったが、プロデューサーの井上は「“若さゆえ”のがむしゃらさなんだよね。ピークをその日に持って行けるのも大事だけど、セーブし過ぎる人間になっちゃうのもいけない」と、そのストイックさを高く評価している。
ボーカル担当として歌唱ソロパートの多くを担う山本栞里は「ファーストライブはお披露目でもあったので、メンバーの熱量はめちゃくちゃ高かったんですが、セカンドライブでもその熱量が全く落ちていなくて、改めて熱いグループだなって」と振り返る。そして阿部について「“ダンスのことは自分が引っ張らなきゃ”という責任感が一番若いのにあって。年上の私から見ても尊敬しています」と称賛した。
「パフォーマンスに心がある」と井上が評する高橋菜々美は、セカンドライブについて「(鈴木)まりやさんが舞台活動に専念するためお休みしていたので、正直不安はありました。3人でのフォーメーションを初めて作ってみて、サラちゃんばかりに頼っちゃいけない。支えなきゃいけないと思って。3人で試行錯誤して今回のライブで新しいものを見せられたんじゃないかと思います」と語る。山本も「それぞれが持ってないものを埋め合っていて、バランスがとれていると思います。一緒にいて居心地がいいというか。年はバラバラなのに同級生のような感じがしますね」といい、結成からの様々な困難を乗り越えて、グループとしての成長を遂げてきたようだ。
そんな3人を見て井上は「グループの在り方として、それぞれのカラーをもっともっと出していく段階に入ったんじゃないかな。楽曲を中心にして、“自分はこうやりたいんだ”っていうそれぞれのアプローチをぶつけ合う音楽集団でいいんじゃないか。曲ごとに適任なメンバーが顔になり引っ張って行くことで、パフォーマンスも進化していくような」と、グループとして次なる段階に入ったと感じているようだ。
セカンドライブでは8月21日に2ndシングルとしてリリースする新曲「ちょっと黙ってチキンハート」も披露。これまでの統一されたイメージの衣装とは異なり、古着をリメイクした、メンバーの個性を活かしたものになっている。山本は「一人ずつ見るとバラバラだけど、トータルで揃っているんです。新しい自分を見せられたと思うし、ファンの方も飽きさせない、衣装でも楽しんでいただけるということも感じました。外見から見せ方や感じ方が変わって行く部分もあるので、インスピレーションをもらってライブのテンションも上がりました」と語った。高橋も「私たちはアーティストとしてReSTARTしたわけですけど、この衣装も古着っていうことでReUSEとかReMAKEでコンセプト的につながってるんです。リメイクされた衣装と一緒に再スタートしている感じ」と思い入れを語った。
「ちょっと黙ってチキンハート」は元AKB48の相笠萌のツイートが発端となって出来た楽曲。SNSなどで一方的で心無い、上から目線の評論や批判をしてくる人々に対して、真っ向からタンカを切った痛快な曲だ。高橋は「私、弱っちいので、周りの人にあーだこーだ言われて落ちこむタイプなんです。でも“いいから黙って聞いてろよ!”って感じの強い歌なので、この歌を踊っているときは解放感があって好きです、強くなった気分で」と曲のイメージを語る。
山本は「この曲の詞を最初にもらったとき、結構ハードだなって思いました。結構なトゲがある言葉を、歌とダンスで一つのパフォーマンスとして完成させているので、普段ストレスが溜まっている方すべて、私たちアーティストやアイドルだけでなく企業につとめるビジネスマンや学生さんもひっくるめて、社会と接する皆さんのストレスを発散させられたらなって思います。歌入れのときにも、いままで出したことが無いような感情を歌のなかで出すことができたのも新鮮でした」と言う。
そして阿部は「SNSで炎上しているのを見ると、かなりひどい事が書いてあったりして、この曲が思い浮かぶんです。自分もかつてそういうことを言われていたことがあったので、自分の感情が出しやすくて、踊りやすいし歌いやすい。これまでのストレスも、この歌詞の気持ちになって自分の中で消化しました」と実感を込めて語った。
この曲の振り付けは、相笠がベースを考え阿部が補作・アレンジして完成させている。「サビの部分には、蹴ったり、胸ぐらをつかんで持ち上げたりするような振り付けがあります。どんなにひどいことを言われたとしても、自分たちは負けないって。実際には蹴ったりはできないからダンスで表現しています」とその意図を明かした。
今後、アルバムのリリースを10月に予定。それまで様々なメディアやイベントへの出演を積み重ねていく卒業☆星。直近の活動への期待を聞いてみた。「8月19日にOTODAMA SEA STUDIOで行われる『SUMMER BEACH FANTASY 2019』に出させていただくんです。結構大きな場所なので、今から緊張してるんですけど、これまでのライブ以上に素晴らしいステージにしたいと思っています。楽しみです」(阿部)。
「8月11日には福岡で『Kyushu Girls Wing vol,5〜令和の夏!』(BeatStation)に出演します。福岡は私の出身地で、アイドルを8年間やっていた“初心”の場所なので、再スタートした卒業☆星として福岡のステージに立てることが夢のようです。その時期は、私のひいおばあちゃんの初盆なので、ひいおばあちゃんにも観てもらえると思います。そして再スタートした私のことも、卒業☆星のことも認めてもらえるようなパフォーマンスをしたい。でもひいおばあちゃんは、うるさい音は苦手だと思う…笑」(高橋)
「10月にリリースするアルバムには素晴らしい曲がたくさんあるので、それを一人でも多くの人に聞いていただくために、一つひとつの現場で覚えていただけるように、丁寧に練習して常に成長したパフォーマンスを提供しつづけていきたい。フェスでは、いろんなグループのファンの方がたくさんいると思うので、卒業☆星のツイッターを探したり、ググったりしてもらえるように頑張ります」(山本)。
■第2期オーディション始動「今の卒業☆星に、あなたの力を貸してほしい!」
そしてついに第2期オーディションのエントリーがスタートする。阿部は「楽しみです。ボーカル担当が増えてくれるのが嬉しいですし、女性だけでなく男性の応募もありなので、男性の応募にも期待しています。初めてオーディションで迎える側になるんですが、うかうかして抜かされても困るので、もっとレベルアップして迎え入れたいです」と言う。
高橋は「卒業☆星に対して、強くて熱い気持ちを持った人に来てほしいですし、お互いを尊敬できる人と切磋琢磨しながら活動出来たらいいなと思います」と言い、山本は「今回の募集は、ボーカル担当の私が一番プレッシャーを感じています。でも私と全く違うタイプの歌声の人が来てくれたら、刺激にもなるし、もっともっと上手くなりたいという人が来てくれたら、私の闘志も燃え上がると思います」と期待を込めて語った。
今回はダンスの課題曲に「ちょっと黙ってチキンハート」、歌唱の課題曲に「親友」と「ブルーウォーター」(いずれか1曲)が用意されている。3人にそれぞれのパフォーマンスのポイントを聞いてみた。
まず阿部は「ちょっと黙ってチキンハート」について「歌詞が激しめで、振り付けも歌詞に沿って激しいので。ネットの書き込みとか、直接言われたこととか、そういうことを自分でイメージして、言われている人の気持ちになり切って踊ると、感情が出しやすく激しい踊りが表現できるかなって思います」とアドバイス。
山本は「ブルーウォーター」(森川美穂/アニメ『ふしぎの海のナディア』主題歌)について「この曲は私たちのオリジナルではありませんが、井上さんが作曲した名曲中の名曲。私自身もライブで何度か歌わせていただく中で、こんなに気持ち良く歌える曲に出会えたことが嬉しいですし、この曲を私と同じように気持ち良く楽しく歌っていただければ一番いいなって思います。オーディション曲として練習するところから、何回も歌ってどんどん好きになって、自分のなかで特別な曲にして気持ち良く歌っていただきたいです」とポイントを語る。
最後に高橋は「親友」について「傍にいる親友のことを考えると気持ちが入りやすいと思います。私もライブのときは、アイドル時代ずっと一緒に活動していた、ライバルであり親友のことを思い浮かべて歌ってます。気持ちと歌詞が伝わってくるような歌声に心がグッとくるので、そういう表現力の持ち主に来てほしいです」と期待した。
プロデューサーの井上ヨシマサは今回のオーディションについて「ROAD TO BUDOKANという目標実現のために、僕らに力を貸してほしいと思っている」と言う。特に今回はボーカルを強化するが、将来的にはダンス&ボーカルユニットという構成にも固執していない。「広い意味での音楽集団になっていきたいし、もしかしたらヴァイオリニストが入って来るかもしれないしね。もちろんダンスも音楽の要素だと思っているので、いろんな音を奏でる人たちの集団という可能性を見ていきたい」と新たな方向性の広がりを示唆。
そして「こういうグループになって行きたい!と狭い視野でまっすぐ突き進むんじゃなくて、こういうの面白いんじゃない?っていう新しい方向性を常に発見し続けていきたい。『鉱山に行けば金が取れます、ダイヤモンドが取れます』という当たり前のことより、『卒業☆星という新しい惑星で見たこともない素材を探す』こと、つまり、こんな人がいるんだ!こんな歌があるんだ!こんな表現の方法があるんだ!それならこういう方向にもいけるよねっていうのをオーディションも含めて模索していきたいんです」と語った。
また今回のオーディションの合格者は『候補☆星』という形でスタートし、可能性を見ていくことになる。「最初のオーディションのときは“本当にこのプロジェクト実現するんですか?”って懐疑的だった人も、一旦形になって分かりやすくなったと思うし、僕らもジャッジされる側になったと思うんです。その姿を見て、私が入ったらこんなことができるとか、もっと面白いことをやりたいということを見つけて、今の卒業☆星に力を貸してほしいんです」(井上)。
募集に関しては、アイドル卒業生に限定せず、バンドのボーカル、シンガーソングライター、声優、ミュージカル俳優などの経験者も広くターゲットにしている。「ReSTARTして新たなことに挑戦しようという人、歌唱力に自信のある人は皆さん歓迎です。今回のオーディションに挑むことで、何かを卒業して成長したい、過去と決別したい人という人でもいいと思う。自分の力を信じて、卒業☆星というグループでそれを発揮してくれたら嬉しいですね」(井上)
募集しているのは15歳〜27歳の男女。応募の方法はオーディション情報サイト「デビュー」に掲載されている(下記リンク参照)。