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2018/11/10 20:46
ミュージカル『まいっちんぐマチコ先生』初日開幕 初座長のマチコ役・和地つかさ「母性に目覚めました」
漫画『まいっちんぐマチコ先生』の4度目の舞台化にして初めてのミュージカル化作品『ミュージカル・まいっちんぐマチコ先生〜画業45周年だよマンガ道〜』(11月10日〜11月13日 R’sアートコート)が10日、初日を迎えた。
この舞台は、原作者のえびはら武司が自らプロデュースと総合演出を務める究極のミュージカル版。主演の麻衣マチコ役は、えびはら自身が出演を熱望した、グラビアアイドルで女優の和地つかさが演じる。明るく健康的で、グラマラスなスタイルの和地は、原作者お墨付きの“マチコ感”を舞台から放っているのが印象的だ。
女優として舞台経験は豊富な和地だが、主演は初めて。ゲネプロ終了直後に話を聞くと「グラビアだと妹キャラで、先輩からも後輩からもいじられることが多かったので、今回、自分って本当に先輩だったんだって(笑)。座長として引っ張って行かなきゃいけないというのが、不安でプレッシャーだったんですが、無事に一人も欠けることなく初日を迎えられて本当に良かったなって! 後は、みんなでマチコの舞台を楽しみたいですね」と笑顔を見せた。
今回和地は、舞台上で水着姿を見せるシーンにも初挑戦。「舞台上でこれまで水着を着たことは一度もなくて。正直お断りしていました。でもマチコ役だから舞台上で水着になろうと思いました」とついに解禁。作品にマッチする明るく健康的なお色気を表現している。いたずら三人組のケン太(豊川久仁)による“ボインにタッチ”も完全再現。「“もみもみ”というのじゃなくて“ボーンッ!”って感じのタッチも、えびはら先生から直接指導があって。役者みんなでアニメも見直して」という研究の成果もぜひ舞台で確かめてほしい。
またアニメ版のオリジナル主題歌が使われているのも、昭和のファンには嬉しいところ。「私の知り合いも、“エンディングの『ぼくらは小さな悪魔』が聴けるんだ!”って喜んでいて。原作を知っている方には、より楽しめる作品になっていると思います。私はこれまで、アレンジされた実写化作品は観たことがあったんですけど、今回マチコを演じるにあたって原作やアニメを観まして、ミュージカル版は、新旧どっちもファンの方も楽しめる作品になったと思っています」。
原作者・えびはら武司の画業45周年の節目に制作されたこの舞台。藤子不二雄のアシスタント時代の“えびはら君”が、師匠の2人とは違う自分のオリジナリティを求めて、『麻衣マチコ』を生み出していく青春物語と、マチコの作品世界がオーバーラップする構成になっている。「舞台上に登場する漫画の原稿は、実際に先生の直筆原稿を使わせていただいていて、小道具置き場に貴重な本物があるのでドキドキします(笑)。えびはら先生は毎回稽古にも顔を出してくださって、“藤子不二雄A先生、F先生はこういう方だったんだよ”っていうお話を聞かせてくださいました」と、原作者の想いも込められている。
いたずらに簡単にひっかかってしまったりする、マチコの純粋な可愛さも和地は魅力的に表現。和地は「そういうフワッとしたところはマチコの『母性』なのかなと。先生だったらいたずらしても受け止めてくれる、っていうお母さん的な感じなんだと思っています。私は、これまでの舞台で初めてというぐらい、稽古でみんなを母さんみたいに厳しく怒ったりしてしまって(笑)。どの生徒もどの役の人も可愛くてしょうがないですね。母性に目覚めちゃいました」と、役柄にハマってしまったようだ。
「ワクワクは大きいんですけど、みんなが満足してくれるマチコだったらいいなって思っています」と意気込む和地の“まいっちんぐ”ポーズは必見。今回DVD化の予定もないとのことで、劇場でぜひ確かめてほしい。