ニュース
2018/10/04 20:47
廣瀬智紀×川栄李奈が胸キュンラブストーリーに挑戦、鈴木おさむによる新作舞台『カレフォン』が開幕
俳優の廣瀬智紀と女優の川栄李奈がW主演をつとめる、舞台『カレフォン』が4日より、東京・オルタナティブシアターにて開幕。初日公演に先駆けて公開ゲネプロが行われ、キャスト陣と作・演出の鈴木おさむが囲み取材に出席した。
鈴木おさむが作・演出を手がけ、大塚愛の書き下ろし主題歌による新作舞台『カレフォン』。舞台に先行して漫画化もされており、現在、講談社とpixiv社による漫画アプリ「Palcy」にて連載中(鈴木おさむ原作/丹沢ユウ漫画)。
何をやってもうまくいかない日々を過ごす派遣OL・茜(川栄李奈)が主人公の、切なく泣けるラブファンタジー。「生きていても楽しくない」――そんなことを思ったある日、茜が持っていた昔のスマホが突然鳴り出す。それは、2年前に亡くなってしまった恋人・駿(廣瀬智紀)からの電話だった。ネガティブになっていた茜が大好きだった駿との会話を通して、少しずつ前を向き、茜を取り巻く人々も一歩ずつ動き出していく。
ゲネプロ前の囲み取材には、W主演の廣瀬と川栄、作・演出の鈴木のほか、戸塚純貴、柳美稀、山崎樹範が登壇。初日を目前に控えた感想について、廣瀬は「自分たちがこの『カレフォン』の世界観をどれだけお客さんに届けられるかという、ワクワクとドキドキでいっぱいです」と興奮気味に話すと、川栄も「稽古中もみんなで意見を言い合ったり、和気あいあいと団結しながらやってきたので、それがみなさまに伝わればいいなと思います」と笑顔で語る。
茜が勤める会社の社長の息子・桐生陸を演じる戸塚が、「原作ファンの方々にも楽しんでいただける作品になっていると思います」と物静かな雰囲気で話し始めると、「ちょっと元気がない。いつもの戸塚のテンションは?」(廣瀬)、「どうしたの??」(川栄)と、キャスト陣が総ツッコミ。戸塚は「いや、ビジネス!!(笑)」と笑顔をみせつつ、「5人という少ないキャストなので、5人だからできる舞台になっています」とアピールする。
「思考回路が停止するほど、緊張している」と明かしたのは、今回が初舞台となる柳。「自分の出せるものを精一杯出していけるように、頑張りたいです」と意気込みを語ると、山崎は「柳さんは初舞台ですが、僕は今年に関していえば、舞台はもう5本目なので、多少の温度差はあります(笑)」と続け、笑いを誘っていた。
作・演出を手がける鈴木は、本作について「今回は女性が観に来て、絶対に泣けるラブストーリーを作ろうと思った」と明かし、「昨日のリハで女性スタッフが爆泣きしている様子を観て、これは結構イケるんじゃないかなと感じた」と胸を張る。ラブファンタジーということで、胸キュンシーンも満載だが、「川栄さんはこう見えて、意外と心の中におじさんが住んでいる(笑)」と暴露し、「川栄さんが心の中のおじさんを捨てて、恋愛を思いっきりやっていただけたら大成功するんじゃないかなと思っております」とコメント。
それに対して川栄は「そうなんです!」と肯定しつつ、「今回のキャストは、男性が女性っぽくて、私たち女二人が男っぽいんです。だから、逆にバランスがいいなって思います」と満面の笑みを浮かべていた。
また、今回の物語の発想について、鈴木が「僕は昔の携帯やスマホを捨てられなくて。結婚する前のガラケーとかもとってあって。それって、恋愛の記録とかもあったりするじゃないですか。それを1つの物語にできないかなと思った」と語ると、男性キャスト陣も「なんだかんだとってある」と声を揃える。一方、川栄と柳の二人が「捨てる」と明かすと、鈴木は「男のほうが女々しい。思い出に浸りたいんです」としみじみ語る。
稽古場でのエピソードを聞かれると、川栄が「胸キュンシーンがあるんですが、戸塚くんとやましげ(山崎)さんが、抱きしめ合ったりして"こうしたほうがいいぞ"って、アドバイスをくれた」と告白。それに対し、鈴木が「主演の二人が照れちゃうので、お手本を見せてくれってお願いした」と明かすと、山崎は「基本的には僕が川栄さんの役をやって、『川栄ちゃん、こうやってほしいんだよ』っていう理想を伝えまして。でも、おさむさんからは『それだとコントだな』って言われました」と苦笑いをみせていた。
最後に廣瀬は、「ラブファンタジーがテーマの作品ですが、それ以上に人間ドラマが描かれています。登場人物たちの生き方がリアルで、誰かに感情移入したり、共感できるポイントがたくさん出てくると思う」と述べ、「この舞台を観て、存分に泣いて、存分に笑っていただいて、明日からの活力や一歩につながるような舞台になればいいなと思っております。ぜひ劇場に遊びに来てください」と呼びかけた。
舞台『カレフォン』は、10月4日(木)〜21日(日)まで東京・オルタナティブシアターにて上演。その後、大阪、広島、埼玉、仙台、北海道で上演される。なお、同公演のDVD&Blu-rayが、2019年2月27日に発売決定。