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2018/08/26 23:39
『TRUMP』シリーズ最新作となるミュージカル『マリーゴールド』幕開け、田村芽実「これぞ”圧倒的美演劇”。皆様の心をえぐります」
劇作家・末満健一による人気作『TRUMP』シリーズの最新作である、ミュージカル『マリーゴールド』が、25日より池袋・サンシャイン劇場にて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われた。
2009年に大阪の小劇場で産声を上げた『TRUMP』シリーズの誕生10周年を迎えるにあたり、アニバーサリー企画第一弾として上演される本作。『TRUMP』は、2009年に自身の演劇ユニット“ピースピット”での初演の後、2012年に再演。その後、2013年には俳優集団D-BOYSによる演劇公演“Dステ”、2015年には高杉真宙や早乙女友貴らを迎え、キャスト・演出を変えて、これまでに4度上演されている。
その後、ハロー!プロジェクトによる「演劇女子部」で『TRUMP』の3000年後を描いた『LILIUM -リリウム少女純潔歌劇-』、劇団Patch公演では『TRUMP』の14年前を描いた『SPECTER』を上演し、作品・時代を超えてリンクする伏線、綿密に練られた脚本が魅力の人気シリーズとなった。
さらに、2017年上演のシリーズ第4弾『グランギニョル』では、"生きることの呪い"をテーマに重厚なドラマと高いエンターテインメント性で観客を魅了。TRUMP(トランプ)とは、永遠の命を持つとされる原初の吸血種「TRUE OF VAMP」の略称で、本シリーズでは、TRUMPの軸に様々なエピソードが描かれる。これらのシリーズ関連作は、すべて『TRUMP』に帰結するようにつくられており、関連作を踏まえて『TRUMP』を観ると伏線が回収され、解釈が変わるのも本シリーズの魅力の一つとなっている。
10周年のアニバーサル企画第一弾となる本作では、マリーゴールドの花に囲まれた屋敷に住む母と娘を中心に、その二人を取り巻く者たちの血と命を巡る愛の物語が描かれ、新たな真実が解き明かされる。キャストには、母・アナベル役の壮一帆、娘・ガーベラ役の田村芽実をはじめ、東啓介、愛加あゆ、三津谷亮、土屋神葉、宮川浩、吉野圭吾らが出演。
色鮮やかで大きなマリーゴールドが咲き誇る舞台セットの中で繰り広げられる美しくも切なく、希望と絶望に満ち溢れた愛の物語。和田俊輔が手掛ける音楽とともに響き渡るキャストたちの歌が、キャラクターの想いをさらに色濃く映し出し、ミュージカル『マリーゴールド』の世界へと誘う。物語が進むにつれて次々と明かされていく真実と、胸が苦しくなるほどの強い愛情が駆け巡るストーリー展開に圧倒され心奪われる。『TRUMP』シリーズ10周年のアニバーサリー企画第一弾にふさわしい、濃厚なオリジナルミュージカルだった。
母・アナベルを演じる壮一帆、娘・ガーベラを演じる田村芽実、そして本シリーズの作・演出を手掛ける末満健一のコメントは以下の通り。
【初日コメント】
◆壮一帆
「本作はTRUMPシリーズ初のミュージカルということで、楽曲も豊かで華やかです。
稽古場で仕上がったものに衣裳と照明が加わることで、より一層、ワクワクして頂ける作品に仕上がっていると思います。
ストーリーでは母娘、それを取り巻く人たちの人間模様が奥深く表現されているので、こちらも楽しみになさってください。
キャストはそれぞれに甘えることなく集中力を持って、稽古に取り組んできました。
カンパニーの力が凝縮された最高の舞台を皆様にお届けいたします!」
◆田村芽実
「TRUMPシリーズへの出演は4作目となりますが、今回も世界観に圧倒されました。
これぞ、《圧倒的美演劇》だと思っています。皆様の心をえぐります。どうぞお楽しみください」
◆末満健一
「この作品を一言で述べるならば『母娘の愛の物語』です。でも出来上がった作品は、そんな言葉では言い表わせないほど生半可なものではなくなってしまいました。稽古をしながら思ったことは、愛には即効性と遅効性のものがあり、また致死量があるということ。壮一帆さんと田村芽実さんの演じる母と娘が、その致死量の愛の物語を身震いするような深度で体現してくれています。どうか、死ににきてください」