丸美屋食品ミュージカル『アニー』の公開ゲネプロが20日、新国立劇場 中劇場にて行われた。ゲネプロを公開したのはオーディションで選ばれた宮城弥榮（みやぎ・やえ／11歳）の「チーム・モップ」。昨年からの新演出版『アニー』は、さらに明るく楽しく元気にパワーアップしていた。

　昨年から山田和也の手による新演出版となったミュージカル『アニー』。翻訳台本、振り付け、舞台美術、衣裳、オーケストラ編曲まで一新し、作品の印象が大胆に変貌した。今年の公演を観た感じでは、クスッと笑えるアクションやセリフ回しが随所にちりばめられた印象。

　ハニガン（辺見えみり）と子供たちの絡みも、いい感じにお行儀が悪くて可愛らしく、特にモリーがオイシイところを持って行くのが楽しい。辺見のやさぐれ感もチャーミングでありつつ、歌声も聴きものだ。ウォーバックス（藤本隆宏）は、昨年よりもちょっとタフなイメージがあり、それだけに愛情に目覚めた後のギャップが際立つ。

　第1幕の盛り上がりポイントNYCのシーンでは「ダンスキッズ」が個性あふれる衣装で登場。ダンスシーンがちょっと長くなっていて、各自の見せ場が作られているので必見だ。

　今回の公開ゲネプロを行ったのは『チーム・モップ』。アニーを演じる宮城弥榮は、昨年度はダンスキッズのオーディションを受け、今年度『アニー』役のオーディションに挑戦し主役を掴んだ。笑顔が印象的で、やんちゃでコミカルな演技から目が離せなくなる。得意のダンスもソロで活かされている。

　丸美屋食品ミュージカル『アニー』は、4月21日（土）〜5月7日（月）まで新国立劇場 中劇場にて上演。8月より、全国ツアー（福岡、大阪、新潟、名古屋）公演あり。