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2016/03/18 18:51
神谷浩史、声優アワード最多得票賞5年連続受賞&殿堂入り「自信のない僕に、皆さんが与えてくれた数少ない自慢であり誇り」
声優を対象とした本格的なアワード『第十回声優アワード』の各賞が12日に発表されたが、まことしやかに噂されていた神谷浩史の「最多得票賞」5年連続受賞&殿堂入りが現実のものとなった。
『声優アワード』はその年度に「最も印象に残る」声優や作品を対象に、その業績を称えるアワード。2006年に創設され、日本音声製作者連盟、KADOKAWA、文化放送、小学館、小学館集英社プロダクション、アーイメージがアニメ業界各社と協力し、声優を表彰し、声優の地位向上を図ることを目的としている。
そのなかで最多得票賞は、一般投票ですべての受賞項目の投票の総計においてもっとも多くの票を集めた声優に贈られる賞だ。『第六回声優アワード』から新設された賞で、過去4回はすべて神谷浩史が受賞。5年目となる今回、一部でベストジーニスト賞における木村拓哉のように“いよいよ殿堂入りもあるのでは?”と噂されていた。
授賞式でも発表前、前回までの受賞者を紹介する映像がスクリーンに流れると、画面一面に神谷の名前が連なるのを見て各部門の受賞者・関係者らが集まる客席からもどよめきが起こる。司会者の 「さぁ! それでは発表いたしましょう」という言葉に続いて、受賞者の昨年度の代表出演作品『終物語』のアニメ映像が流れると、一同納得の歓声と拍手が沸き起こった。
受賞したのはもちろん、2009年以来演じ続けている『物語』シリーズの主人公・阿良々木暦役をはじめ、話題のアニメ『おそ松さん』では毎度の鋭いツッコミが素晴らしい6つ子の三男・チョロ松を演じる声優・神谷浩史だ。2015年度でも『電波教師』、『ノラガミ』シリーズ、『監獄学園』など多くの作品でメインキャラクターを演じ、コミカルからシリアスまで幅の広いキャラクターを担うことができるなど、人気・実力を兼ね備える声優。過去には『声優アワード』にて主演男優賞、パーソナリティ賞なども受賞するなど多方面で活躍、人気を獲得している。
選考委員長・松本悟氏によると、昨年一年間でも放送されたテレビアニメシリーズは322本。劇場公開されたものが74本。それ以外のビデオシリーズなども含めると年間通じて450本ほどの作品が世に出ている。そして今回の『声優アワード』には8万5千票を超える投票があり、そのなかで最多得票を得たのが神谷浩史となる。さらに5年連続であることから、その功績を讃え、今回実行委員会より『声優アワード 最多得票賞殿堂入り』が発表されたのだ。
金色の蝶ネクタイをしたタキシード姿で登壇した神谷は「後ろ向きな性格で、自分自身を振り返ったときに皆さんに自慢できること・誇りに思えることがひとつもないなと思っていました。でも『俺にとっては神谷さんは誇りです。神谷さんは自慢です』と言ってくれたスタッフがいて。それを聞いたときにこんなスタッフと一緒に仕事ができるっていうのは、僕にとって誇りであり自慢だなと思えるようになりました。そんなスタッフとともに作り上げた作品を、愛してくださる皆さんには本当に感謝しています」とコメント。
さらに「殿堂入りという名誉は、自信のない僕に皆さんが与えてくれた数少ない自慢であり誇りです。これからも日本の正しいアニメーションのために頑張っていく所存ですので、これからもよろしくお願いいたします」と挨拶し、深々と長いお辞儀をしステージを降りた。
選考委員長・松本 悟氏も総評にて「神谷さんが殿堂入りっていうことは、どこかに額縁で飾られるんですかね? 相撲の国技館にあるように、何らかの形であげていくのではないかと思っていますけど」と語っており、次回『声優アワード』での最多得票賞を誰が獲得するのかだけでなく、殿堂入りの証しがどうなるのか楽しみだ。
そのほかの賞と受賞者は以下の通り。
■主演男優賞/松岡禎丞
■主演女優賞/水瀬いのり
■助演男優賞/鈴村健一、細谷佳正
■助演女優賞/伊藤静、早見沙織
■新人男優賞/梅原裕一郎、武内駿輔、村瀬歩
■新人女優賞/上坂すみれ、高橋李依、田中あいみ
■歌唱賞/i☆Ris
■パーソナリティ賞/鈴村健一
■功労賞/千々松幸子、中村正、野村道子
■シナジー賞/ちびまる子ちゃん
代表登壇者:TARAKO
■富山敬賞/森久保祥太郎
■高橋和枝賞/井上喜久子
■キッズファミリー賞/ピエール・コフィン
■最多得票賞/神谷浩史
■特別賞/A応P
※今回は、特別功労賞に代えて、本年度ご逝去された声優を顕彰。