俳優の堀井新太が、2018年 大河ドラマ『西郷（せご）どん』に出演することが明らかになり、西郷吉之助（隆盛）役を務める鈴木亮平とともに、12日にNHK放送センターで行われた『西郷（せご）どん』の新たな出演者発表会見に出席した。

　本作は、鹿児島の下級武士の家に長男として生まれ、3度の結婚や2度の島流しなどを経て、幕末の重要人物となり、明治維新を成し遂げた西郷隆盛の激動の生涯を描く物語。すでに、大久保一蔵（利通）役に瑛太、西郷3人目の妻で運命の女性となる岩山糸役に黒木華らが出演することが決定している。

　この日の会見では、主人公・西郷吉之助（隆盛）の故郷である薩摩のキーパーソンを演じるキャスト9名が発表され、北川景子、北村有起哉（会見には欠席）、高橋光臣、堀井新太、高梨臨、沢村一樹、斉藤由貴、小柳ルミ子、鹿賀丈史の出演が明らかになった。

　2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』以来、2作目の出演となる堀井は、西郷を兄と慕い、常に同行する弟分で死の間際まで西郷に付き添うこととなる村田新八を演じる。「この場に立てていることを感無量に思います」と喜びを噛み締め、「僕はただ一つ。“堀井新太が演じた村田新八が良かったな”といろんな人に思ってもらえるように、一生懸命頑張ります」と力強く語る。そして「さきほど鈴木さんとお話したんですが、『早く鹿児島に行って演じたいね』と。僕もそのつもりです。今すぐ鹿児島に飛んでいきたいという気持ちでいっぱい」と目を輝かせた。

　初共演となる鈴木の印象について、堀井は「ニュースや作品などをいろいろ見ても、本当にストイックな方だなという印象で。“怖いのかな？”と思っていたんですが、さきほど僕が緊張している中、鈴木さんが笑顔で話しかけてくださって、“あ、めちゃくちゃ優しい方だな”と思いました。これから一緒に作品を作っていくのが楽しみです」と笑顔をみせる。

　　本作で大河ドラマデビューとなる北川と高梨。北川は西郷と深い絆で結ばれ、徳川家に嫁いだあと、江戸城の無血開城に貢献した於一（後の篤姫）役、高梨は西郷が年貢徴収の役人の補佐として働く中で出会う、農民の娘・ふき役を演じる。北川は「いつか出演させていただきたいと、心の中で思っていた大河ドラマに、携わることができ、とても光栄に思っております。それと同時に身の引き締まる思いです」と語り、「篤姫は精神的に自立した女性で、非常に筋の通った人柄なのではないかなと思っております。過去に先輩方が演じられた篤姫からたくさんのことを勉強しながら、今回の『西郷どん』のオリジナリティーも大切にしたい」とコメント。

　また、主演の鈴木とは、NHKの連続テレビ小説『花子とアン』（2014年）以来の共演となる高梨は「鈴木さんとは『花子とアン』以来の共演ですし、脚本の中園ミホさんとも『花子とアン』でご一緒させていただきました。ふきという人間がどういうふうに成長していくのか脚本をとても楽しみにしていますし、西郷さんに正義感を目覚めさせる人物になれるように、日々撮影精進していきたいと思います」と意気込みを語った。

　新たな出演者とともに会見に出席した鈴木は「前回の発表に続き、本当に理想のキャストの方々が集まってくださったなと思っております」と語り、「僕自身もまたフンドシを締め直して、クランクインに向けて準備をしていかないとなと思っております」と身を引き締める。また、「歴史で何か大きな事件が動く瞬間っていうのは、絶対に一人では動かないものだと今勉強していて強く思います。みんなの熱い心と時代やタイミングが強烈に一つに繋がったときに大きな事件が起こると思っています。なので、このドラマもみんなが一つの方向に向かって熱い気持ちを持って、それが爆発するような、明治維新のようなドラマにできたらなと思っております」と決意を新にした。

　また、質疑応答で“自身の取扱説明書”として、現場に入る前にスタッフやキャストに言っておきたいことを聞かれたキャスト陣。鈴木が「よくこの見た目から勘違いされるんですけど、非常に冷え性で寒がりでして。冬になってくるとだんだん元気がなくなってきますので、ベンチコートの用意を衣装さんにお願いしたい」と語ると、北川と高梨、さらには鹿賀も“冷え性”だと告白。

　そして高橋が「僕はお腹が弱いので、お腹痛そうにしていたら、ちょっと気にしてあげてください」と呼びかけると、堀井も「僕もお腹が弱い。実は今日もお腹が痛くて……」と明かし、さらに「もう一つ。僕はいろんな人に言われるんですけど、ナイーブなんです。気にしいな面もあるので、そういう面は流していただければと思います」とコメントした。