ニュース
2015/10/24 20:41
俳優デビュー10年の瀬戸康史主演! Dステ17th『夕陽伝』が開幕!!
ワタナベエンターテインメント所属の俳優集団D-BOYSによる舞台公演、Dステ17th『夕陽伝』が、22日より池袋・サンシャイン劇場にて開幕し、初日公演直前に、公開稽古が行われた。
同作品は、Dステ12th『TRUMP』を手がけ、関西エンタメ演劇の旗手として現在注目の劇作家・末満健一による『古事記』をベースとした、生と愛と死を描いた一大エンターテインメント劇を、つかこうへい作品のプロデュース等、数多くの作品を手がける岡村俊一が演出。主演には、俳優デビュー10年となる瀬戸康史が務め、客演として今作が初舞台となる小芝風花、そして様々な舞台で活躍している山本亨が参戦。
物語の舞台は、大和朝廷の時代。政治を取り仕切る凪大王(なぎのおおきみ/山本亨)は、最愛の妻を亡くして以降、心を病んでいた。その大王の子供・第一王子の海里(かいり/瀬戸康史)は、天真爛漫で、自由のない宮中生活を嫌い、外の世界を見て回りたいと願うため、周りからは『バカ王子』と揶揄されている。一方、第二王子の都月(つづき/宮崎秋人)は、生真面目で書物や草花を愛する温厚な性格ながら、兄に嫉妬にも似た劣等感を抱いていた。そんな兄弟と幼馴染の陽向(ひなた/小芝風花)の3人は、喧嘩しながらも仲良く暮らしていくなか、お互いを想う気持ちがいつしか恋心へと変化していく。陽向を想う都月、それを知り自分の気持ちを内に秘める海里、そんな海里に想いを寄せる陽向……それぞれの想いは交錯していく。
大和政権崩壊の危機を逃れるため、摂政の猿美弥(えみや/遠藤雄弥)は、蛮族として悪名高い熊曾の王子・真多羅(まだら/鈴木裕樹)と、娘・陽向との政略結婚を推し進める。そんな中、王位を継承したがらない海里が、舎人の出雲(いずも/荒井敦史)と宮中を抜け出し、その道中、突然茂みの中から現れた富士丸(ふじまる/前山剛久)と陸奥(むつ/高橋龍輝)に襲われる。出雲は難なく2人を制し、”王子暗殺を企てた”として殺そうとするも、事情を察した海里はこの兄弟を逃がすのだった。
そして、宮中へと戻った海里は、陽向の結婚の話を聞かされる。国のため、そして父のために一度は結婚を受け入れた陽向だったが「海里が私を連れて逃げてくれる?」と思わず本音が出てしまう。しかし、陽向を想う都月を気遣い、応えることができない海里。そんな兄に対して怒りを露わにする都月だったが、願いは叶わず、真多羅と陽向の婚礼の儀が執り行われてしまう。海里が下した決断が、やがて陽向や都月の運命を翻弄していく――。
自分の本当の想いとは別に、運命に翻弄される兄弟とヒロインの、切なくも儚い愛憎劇を瀬戸をはじめとする役者たちが繊細に表現。先日行われた公開稽古で、瀬戸が「殺陣が200手くらいある」と明かしていた通り、スピーディーで迫力のある殺陣にも圧倒される。また、舞台の冒頭、殺陣に交えて一人一人の役者紹介のナレーションが流れたり、劇中に真多羅役の鈴木やその手下たちが、陽向(小芝)に対して懺悔する日替わりネタなど、つか作品を数多く手掛ける岡村ならではの演出も。さらに、陸奥を演じる高橋がキレのあるダンスで魅了したり、兄・富士丸と、ちょっとおバカな弟・陸奥のやり取りに思わず笑ってしまう場面など、ストーリー以外にも見どころが満載だ。
また、今作のヒール的存在である、野蛮な民族として悪評高い真多羅を演じる鈴木と、真多羅と行動を共にし、異形に生まれたことで親に捨てられ憎しみ、国滅ぼしを企てる毘流古を演じる池岡亮介の、狂気に満ちた芝居はまさに怪演。『古事記』をベースにした伝奇的青春奇譚としてのストーリー展開はもちろん、次々と目まぐるしく繰り広げられる、殺陣あり、笑いあり、涙ありのDステ17th『夕陽伝』は、ぜひ劇場で。
Dステ17th『夕陽伝』は、【東京公演】10月22日(木)〜11月1日(日)サンシャイン劇場にて、【大阪公演】11月21日(土)〜22日(日)森ノ宮ピロティホールにて上演される。
なお、オーディション&エンタメ情報サイト『Deview/デビュー』では、Dステ17th『夕陽伝』の公開稽古&囲み取材のレポートを掲載中。『Deview』ユーザーがエンタメ現場を体験する『TeamD』企画において、読者レポーターが公開稽古の模様を取材!
※宮崎秋人の「崎」は正式には旧字。「大」が「立」。