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2023/10/11 11:01
審査員・池田エライザ「映画の可能性の広がりを実感」 縦型映画祭『TikTok TOHO Film Festival 2023』開催 グランプリは『反復横跳び少女』
ショートムービープラットフォーム「TikTok」と東宝株式会社が、「縦型映画」という新たな映画の“カタチ”を通して、“映画”の可能性を広げ、世界に羽ばたく新たなクリエイターに出会いの支援することを目的とした縦型映画祭『TikTok TOHO Film Festival 2023』を開催。その授賞式が10月10日に行われ、審査員の池田エライザらが見守る中、グランプリには『反復横跳び少女』を制作した宮田和弥が輝いた。
今年で3回目となる本映画祭は、5月10日から8月13日まで公募を実施。約800の応募作品が投稿され、厳正なる審査の結果、“縦型だからこそ”の魅力で溢れたドラマ、コメディ、ホラーなど幅広いジャンル14点のファイナリスト作品が選出された。10月10日に実施された授賞式には、審査員の池田エライザ、藤井道人、しんのすけに加え、グランプリ受賞者の新作映画に主演する斉藤由貴が出席し、グランプリ、準グランプリ、アニメ・CG 賞、チャレンジ賞、観客賞の発表が行われた。この授賞式の模様はTikTok LIVE でも配信され、多くの視聴者が見守った。
『TikTok TOHO Film Festival 2023』の栄えある「グランプリ」に輝いたのは「反復横跳び少女」を制作した宮田和弥。脚本賞は、ストーリーテリングだけでなく総合的に高く評価されたことから「準グランプリ」へと審査時に急遽変更され、「六月の嘘」を制作した齋藤博之が受賞。その他に、アニメ・CG技術を駆使することで高く評価された「アニメ・CG賞」は「My Apollo Plan」を制作したMy Apollo Plan 制作チーム、作品へのチャレンジが高く称えられる「チャレンジ賞」は「金太郎さま」を制作したNUTS FILM が受賞。さらに、審査員による選出とユーザーによる投票を加味して総合評価された「観客賞」は、グランプリを受賞した宮田和弥制作の「反復横跳び少女」がダブル受賞を果たした。
全受賞作品の発表終了後、アンバサダーの池田エライザは「ノミネート作品に限らず沢山の作品を見させていただいたのですが、その時間はとても豊かな時間でした。縦型という制約があったからこそ、まだ発見されていない可能性やアイデアがこんなにも溢れているんだなと勉強させていただけて幸せです。今回受賞されなかった方々も、どんどん縦横映画の道を切り開いていってほしいと思います。私もいつか撮ってみたいです!」と、“縦型”という新たなカタチを通して映画の可能性を広げていくクリエイターたちにメッセージを贈った。
そして池田エライザ、斉藤由貴、藤井道人、しんのすけに、グランプリ受賞者の宮田和弥を加え、トークセッションがスタート。今年で3年目を迎える本映画祭の魅力について聞かれると、池田エライザは「縦型というと真新しく感じるのですが、実はスマートフォンで常に撮っている画角ではあるので、映画に携わっていない人たちのほうが美的感覚を持っているかもしれない。間口が広いことで、映画の可能性が広がっていくところが魅力だと感じています」と、自身も“縦型”に馴染み深い世代だからこその魅力を力説。過去2回の審査員も務め、実際にその進化を肌で感じているしんのすけは「この映画祭からは毎年“映画”の可能性の広がりを実感しています。今年のグランプリ作品を見ていても、改めてTikTokを超えた新たな体験を実感しました」と魅力を語った。
“池田エライザの撮る縦型映画に出演するなら?”と聞かれた斉藤由貴は「池田さんのイメージって“アート”なんですよ。人間臭いところではなく、縦型にアートを追及するとしたらどんな作品になるのか、見てみたいです」と語りました。加えて、グランプリ受賞者に向けて「難しいと感じつつ、だからこそ自分の発想力や自由度が生かせるのかなと思います。大変だと思いますが頑張りましょう!」と意気込みを語った。また、映画界の第一線で活躍する藤井道人は「ワンカットでアクションとか、没入感のあるものを撮ったら楽しそうだなと思います。ベースの制約がないとモノって作れないので、制約があるからこそ自問自答できるので。“縦です”と言われたら“わかりました!”と楽しむのが我々の力だと思います」と、“自分が縦型映画を撮るなら”とこだわりを明かした。
そして最後に、これからどんどん広まっていくであろう“縦型映画”の持つ可能性について、グランプリを受賞した宮田和弥は「食卓を上から撮ったのですが、縦だと緊張感が伝わってきて。縦だからこそ感じるメッセージやストーリーってまだまだあると思うので、そこをもっとつきつめたいです。今後映画を作るときに縦横関係なく画角を選ぶようになったら面白いなと思います」と、熱い想いを告白。こうして、縦型映画の新たな可能性が熱く語られ、授賞式は大盛況のうちに幕を閉じました。今後、グランプリを受賞した宮田和弥は東宝サポートのもと、斉藤由貴を主演に迎えた新作の短編作品を制作していく。
【各部門受賞作品/受賞者コメント】
■グランプリ/観客賞 「反復横跳び少女」(宮田和弥)
とても嬉しいです。作ってよかったと思います。この作品は2021 年の夏のニュースを元にしています。いつか物語にして世に出したいと思っていたストーリーを仲間と一緒に作った大切な作品です。鳥取の女子中学2年の方に御礼を言いたいです(笑)。真夏の暑い中撮影に挑んでくれた主演の方にも改めて感謝を伝えたいです。
■準グランプリ 「六月の嘘」(齋藤博之)
この作品は主演の方と一緒に脚本から作りました。役者の作る脚本はお芝居をどう見せるかにフォーカスしがちで、私自身お芝居をしているのですが、最近は演出としてどう面白く見せるかというところに振り切っていました。そんな中で、少ない予算の中でいろんな方に助けていただいて、様々な現場のスタッフに感謝の想いがあります。有難うございました。
■アニメ・CG 賞 「My Apollo Plan」(My Apollo Plan 制作チーム 代表:畑野亮)
このような賞をいただけて本当に嬉しいです。私は監督として登壇させて頂いておりますが、本作品の企画は別の方に作っていただきました。初めて企画を見たとき、キリンの首が伸びていくというストーリーがコミカルにドラマ性のあるスタイルで描かれていて、この企画しかないと思いました。一生懸命形としてすべく、監督として頑張りました。すべての方に感謝を申し上げます。
■チャレンジ賞 「金太郎さま」(NUTS FILM 代表:有山周作)
スタッフと全力で挑んだ作品なので、このように評価され、斉藤さんからも言葉をいただけて光栄です。