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2023/01/23 19:31
個性派の揃うミシェルエンターテイメントが2023年に向けて推す俳優・黒川大聖「黒川の名前でリクエストがかかる俳優になる」
エンタメ界の新人開発に特化したオーディションメディアとして2023年に40年を迎える『デビュー/Deview』が、芸能プロダクション141社が参加する新人募集特集『冬の特別オーディション2023』を開催中。それに合わせて、同企画に参加する事務所が2023年にプッシュする所属者をピックアップしてインタビュー。現在、NHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」にレギュラー出演中の若林元太、スーパー戦隊シリーズ「暴太郎戦隊 ドンブラザーズ」にレギュラー出演中の鈴木浩文・タカハシシンノスケらが所属するミシェルエンターテイメントが2023年に向けて推す個性派俳優・黒川大聖は「“黒川といえばこれだよね”っていう代表作をつかみ取りたい」と抱負を語った。
【ミシェルエンターテイメント所属:黒川大聖(くろかわ・たいせい) インタビュー】
――俳優の仕事に興味を持ったきっかけは?
「高校1年の時に、SMAPさんが司会をされている27時間テレビで、番組の一番最後にSMAPが45分間ノンストップでパフォーマンスしたのを観た時にものすごく感動して。それまで芸能界に興味はなかったんですが、僕も感動を与える側になりたいと思ったのが最初のきっかけです。そして、自分には何ができるんだろうって考えたとき、小さい頃に面白い人物を演じて人を笑わせるのが好きだったな、カッコいい人を演じようとしていたなというのを思い出して、俳優という職業に興味を持ち始めました」
――そこから実際に行動を起こしたんですか?
「高校生の時から『デビュー』を定期購読していました。地元福岡で毎月『デビュー』に載っている芸能事務所や舞台のオーディション情報を読んだり、同じ夢を追っている人たちの言葉を読んだりして、東京に出て俳優活動をするぞってモチベーションを保ち続けていました。応募はしなかったんですが(笑)。大学進学を機に19歳で上京したんですが、まず最初に『デビュー』さんが企画されている宣材写真撮影会に申し込んで、人生初の宣材を撮影してもらいました。本当に何をすればいいか分からなかったので、『デビュー』さんだけを頼りにひたすらオーディションに申し込んでいました」
――ありがとうございます。結果はいかがでしたか?
「オーディションには全部落ちたんですけど、そこで映画24区と『デビュー』さんがコラボしていたワークショップオーディションに申し込んだんです。結果はダメだったんですけど、お芝居を学ぶ場所があるんだって初めて気付いて。自分はお芝居の経験が何一つなかったので、まずはその基礎を作り上げるところからだと思って、映画24区に通うことになったんです。冨樫森監督のワークショップでちょうど1年学んだ頃に、今の事務所の社長と出会って、誘ってもらいました」
――ワークショップを見学した社長が、黒川さんの演技を気に入って声をかけたそうですね。
「ちょうど僕が21歳になったときぐらいで。自分はまだまだなのでもうちょっと、ワークショップで芝居を磨きたいという話をしたら、“いやいや早く現場に出ないと!”って言われてまして。声がかかったのは意外でしたが、自分の芝居を観てくれた上で声をかけて下さったのでめちゃめちゃ嬉しかったんです。映画24区に通う前は、ひたすら事務所に応募していて、事務所に入らないといけないという気持ちが強かったんですが、そのときは芝居を磨き上げようという時期だったんです。そんななかで声をかけていただけたので、このご縁は大切にした方がいいと思いました」
――本格的に演技を学んで、芝居についてどんな想いを抱いていましたか?
「なんとなく俳優に向いてるんじゃないかと、勢いだけで上京してきたんですが、学んでみるとめっちゃくちゃ難しくて奥が深くて。これは本当に覚悟を決めないと上には行けないんだなって痛感しました。実際に現場に行かせてもらうようになって実感したのは、本当に多くの方が一つの作品に関わっているんだということ。それぞれの専門分野のプロの方の力が集まってくるところで、俳優部として仕事をさせてもらっていることがすごく嬉しい。同時に責任も感じるんですけど、魅力的なお仕事だなって思っています」
――自分のターニングポイントだと感じたお仕事は?
「2021年の1月から撮影が始まったABEMAの『ブラックシンデレラ』という作品ですね。レギュラークラスメイトの役で、それほど大きな役ではなかったんですけど、オーディションのときに、落ちてもいいやぶちかまそうという気持ちで思いっきりやったら、めちゃめちゃ気に入ってもらえて。同じ監督で、次からは指名で3回仕事をさせてもらったんですよ。そういうことが初めてだったので、現場で結果を残すと次は僕の名前で呼んでもらえるんだなということを実感できたので、それは大きかったです」
――どんなところが気に入られたんでしょうか。
「美男美女が多いクラスだったので、みんなイケメン芝居をする人が多かったんです。オーディションでは、男同士の芝居でAくんとBくんを入れ替えて二回演じることが出来て、Aのほうはめちゃめちゃ明るいキャラ、Bのほうはめちゃくちゃ陰湿でオタクっぽいなよなよしているキャラを全力で出したら、気に入ってもらえました」
――俳優としての自分の武器は?
「芝居をしているときだけじゃなくて、普段の生活から“変わってますね”って言われることがあるんですが、それを変わっていると自覚できているのが自分の強みという気がしてます。変わっている部分を前面に出すとか、そこを抑えるとか、そのグラデーションを自覚しているからこそ自分はコントロールできているんじゃないかなって思います。クセのある芝居を求められるときは、個性的な部分を何パーセント出そうとか、きっちりやってほしいときは、自分のこの部分を抑えていこうとか。自分の芝居を客観視できているからやれているのかなって思います」
――そういう自分を意識出来たきっかけは?
「ミシェルエンターテイメントの内部でやっているワークショップがすごく充実しているんです。監督、講師の方からいただくフィードバックはもちろん、社長、マネージャーから僕がどう見えているのかというのを常に伝えてもらえるので、徐々に理解できるようになったんだと思います。ミシェルに入る前は、感覚、感情でやっていた部分が大きかったんですが、ミシェルの様々なワークショップに参加していくなかで、頭で考える部分も絶対的に必要だということに気付きました。頭だけになってもハートだけになってもダメなのでそのバランス感覚は、ミシェルで育ててもらいました」
――これまでで手応えを感じた仕事はなんですか?
「TEPCOのCM(『フウカとハヤトの物語』ハヤト役)は、オーディションに呼んでもらえた時点でこれは絶対にとりたいと思った作品で、爪痕を残して一番の記憶に残ってやろうという気持ちでオーディションを受けました。今までの広告とは違うニュアンスの芝居を求められたんですが、割と得意分野でもある演技だったので、松本壮史監督とセッションしながらやりあえたのが良かったです。地元の人や、家族を含めていろんな人に観たよって言ってもらいました」
――今後実現したい目標や夢はありますか。
「コンスタントに作品に出続けられる俳優になる。黒川の名前でリクエストがかかる俳優になる。そのためには“黒川と言えばこれだよね”って代表作をつかみ取りたい想いでいます。露出することが何より大事で、そこから現場で結果を出して次に呼ばれるといういいサイクルに入れればと思っています。野望は…やっぱり賞を獲ることですかね。賞を獲るためにやっているわけではないですけど、見ていただいて、評価されて、賞につながるならすごく嬉しい事です。俳優部の仕事として評価されるんだったら嬉しいなと思います」
――出たい作品や仕事をしたい監督はいますか?
「同じ福岡出身の松居大悟監督とお仕事がしてみたいです。松居監督の作品が個人的に好きですし、福岡に居た頃に『アサデス。』(KBC)という情報番組を観ていたんですが、コメンテーターとしてずっと出ていたトコさんの息子さんが松居大悟監督だというのを知って、勝手に近い存在と思っていました。池松壮亮さんがすごく好きで、松居監督とずっとタッグを組んでいるので、松居組の現場に入りたいというのも一つの目標ではあります」
――これからオーディションに挑戦しようという人に向けて、デビューの先輩としてエールを。
「やりたいと思えたことが素敵な事なので、一度チャレンジしてほしいですね。最初の一歩を踏み出すのってすごく不安だと思うんですけど、とりあえず飛び出して、あとは何とかなると深刻に考えないで。僕もすごく不安で怖かったんですけど、やっちゃえ! あ、履歴書出しちゃった、みたいな。そもそも『デビュー』を買わなかったら、社長にも出会ってなかったし、お芝居を学ぶ場所にも出会えなかったので、皆さんも『デビュー』を見ている時点ですごいことだと思うんです。失うものは無いんじゃないかな。オーディションに応募して、面接によばれたら緊張すると思うけど、この熱をぶつけてやれ、という気持ちでチャレンジしてほしいです」
黒川大聖(くろかわ・たいせい)●1998年5月3日生まれ、福岡県出身 ミシェルエンターテイメント所属
特技:陸上競技
趣味:占い
映画/中江功監督「Dr.コトー診療所」
渡邉将監督「タイムカプセル」(主演:小谷森役)
森翔太監督「17クラブ」(藤城役)横浜インディペンデントフィルムフェスティバル2021短編部門 最優秀賞受賞
ndjc2021竹中貞人監督「少年と戦車」(池本亮二役)
行定勲監督「映画館に行く日」(撮影助手役)
行定勲監督「劇場」
CF/TEPCO/フウカとハヤトの物語(ハヤト役)
明治エッセルスーパーカップ ブランコ編
TV/「東海テレビ「顔だけ先生」第5話(脇本役)
Hulu「さよなら、ハイスクール」(椎原ナオヤ役)
AbemaTV「私が獣になった夜〜名前のない関係〜」(鈴木雅道役)
AbemaTV「私たちに、明日はある。」(浜本正雄役)
◆担当マネージャー・スタッフからのイチ押しポイント◆
ミシェルエンターテイメントは、作品に対して寄与できる俳優を育てたい。制作第一主義がコンセプトです。だから絶対的に俳優には技術力が欲しい。黒川は手前味噌なんですけど天才だと思います。黒川大聖というカードを持っていることが、マネージャーである私にとってものすごく強みになるぐらいの俳優で、あとは世に出るだけだと思います。ロジカルに考えている部分と、ハートで動く部分とのバランス感覚がすごくよく若手ではちょっといないレベルの記憶に残る芝居をする俳優です。