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2022/11/26 11:01
女子高生×超能力の青春サイキック・エンタテインメント映画『メイヘムガールズ』公開 注目の俳優・吉田美月喜×井頭愛海×神谷天音×菊地姫奈インタビュー
感染症がまん延し、文化祭や体育祭などのイベントが次々と中止になり、学生たちの青春の思い出作りの機会も奪われる世界。制限だらけの日々を送る女子高生たちのいら立ちが、突如超能力となって彼女たちの元に舞い降りる…。窮屈な日常が一転、スリリングな非日常へと変わる、青春サイキック・エンタテインメント映画『メイヘムガールズ』が11月25日より全国公開。本作のメインキャストとなる女子高生を演じる、吉田美月喜、井頭愛海、神谷天音、菊地姫奈の4人にインタビュー。作品の独特な世界観、特撮・アクションをふんだんに取り入れた撮影、超能力を手に入れた個性的なキャラクターの演技、そしてオーディション等でチャンスをつかんできた4人の“夢を掴む方法”について話を聞いた。
■インタビュー【吉田美月喜×井頭愛海×神谷天音×菊地姫奈】
「ここまでいいところも悪いところもリアルに描いている女子高生像ってなかなかない」
――「女子高生×超能力」という特殊な設定の本作『メイヘムガールズ』。出演が決まったときの感想、そして脚本を読んでの印象はいかがでしたか?
神谷天音「脚本を読んだ時、ちょうど私も高校3年生で、コロナ禍の中で高校生活を送っていたので、マスク生活など、自分の境遇と重ねられるところが多いなと感じました。超能力については今まで触れてこなかったので、難しさを感じながらも、新しいことを知ることができて楽しかったです」
吉田美月喜「コロナ禍の描写もリアルなんですけど、ここまでいいところも悪いところもリアルに描いている女子高生像ってないなと思いました。映画の中では制限された生活のストレスを超能力として発散していると思っているんですが、現実でも心の中では似たような想いを抱えているし、反発心もあるし、きれいごとだけじゃないところがリアルだと思いました。あと、ここまでしっかりとCGを使った作品に参加するのが初めてだったので、不安と楽しみの両方がありました。実際の撮影では、監督としっかり話し合いましたし、現場でも人形を使ったりして動きを説明してもらえたので、大きなズレは無かったと思います」
井頭愛海「最初、超能力モノの脚本と聞いて、新しいジャンルの作品に携われるのはすごく嬉しかったです。女子高生の一番楽しい時期を謳歌できていないうっ憤や、感情のぶつかり合いが、超能力を通じて、どう描かれるんだろうっていうのが楽しみでした。出来上がった作品を観ても、自分が思い描いていた以上に迫力があるシーン満載の映画になったので、観ていただいた方にも、スカッとしていただけると思います」
菊地姫奈「初めて台本をもらった時、『メイヘムガールズ』って何だ?って思ってまず意味を調べて。女子高生×超能力というのにすごく驚きましたし、どんな感じになるんだろうっていうワクワク感がありました。私もちょうど高校2年生で。中学の卒業とコロナ禍のピークが重なっていたんです。作中にあるように、密着し過ぎて怒られたり、修学旅行や大会が中止になったりというのも経験して来たので“ああ!わかる〜!”って。だからこそ、リアルに演じることが出来たかも知れません」
――四人四様のキャラクター付けに特徴があって、そのバランスも面白いと思いました。それぞれ演じた役どころについて教えていただけますか?
神谷天音「誰がどの役を演じるのかが決まっていない段階で脚本を読んで、自分が演じた環(岡本環)が、一番共感できる部分が多いなと思ったんです。人と話すときにも客観視して、ちょっと一歩引いたところで観ていたり。素を見せられる相手、見せられない相手がハッキリしていたり。そういう共通点が多かったので掴みやすいと思いました。環はテレパスの能力を持っているのですが、言葉にしないで伝えるのがテレパシーなので、目や表情で伝える演技が結構大変でした」
吉田美月喜「瑞穂(山崎瑞穂)は“ああ、こういう子いるなぁ”というのが第一印象。先ほど言ったように、いい部分も悪い部分もすごくリアルなので、役として“自己中”で演じようと思いました。自分の想いに直感的に突き進む役なので、自己中でいたほうが危なっかしい存在に見えるし、だからこそ彼女を守ってくれている3人に、観る人が共感できるのではないかと。私も自分がやりたいことは好きにやりたいタイプで、さすがに犯罪は起こせないですけど(笑)、“やりたい”って率直に言えるし、表現できるほうだと思います。ただ、ここまで自分の好きなことに真っすぐ向き合えるのは高校生だからなのかなと。やっぱり大人になって社会に出ると、周りからの見え方を気にするとか、時間が無いとか、様々な制限が出てくると思うんですけど、そこは高校生だからこそ、今を好きなように生きてやろう!って、演技の中でストレートに出そうと思いました」
井頭愛海「私が演じたあかね(大森あかね)は、4人の中で一番明るくて、自由奔放に自分らしく楽しく生きているタイプ。アホっぽくて、“陽キャ”なんですけど、実は繊細に物事を考えていて、友人が罪を犯そうとしていたら「本当の友だちだったら止めるべきでしょ!」とか核心を突いた言葉を放ったりする。意外とちゃんと考えてたんだな、この人って思いました。それぞれのキャラクターが立っている中で、一番“陽”の要素を持っているのがあかねだったので、常にテンション高めに演じることを心がけましたが、私も学生時代は割と楽しく“ウェイウェイ”やっているタイプだったので(笑)、そこまでかけ離れてはいませんでした。4人が何か行動を起こすときはあかね発信のことが多いので、そのテンポ感を意識しました」
菊地姫奈「ケイは4人のなかで一番落ち着いていて、ある意味女子高生っぽさがない大人びた子だなって感じました。私自身、よく大人っぽいねとか高校生に見られないことが多いので、そこは一番ケイと共感できるところで、演じやすいところでもありました。でもしっかりしているからこそ、他の3人の事もすごくかんがえていて。一番近くにいたあかねが危ないことをすると、普段落ち着いているケイがハッキリとものを言うギャップとか、友達想いで、大切な人のことをしっかり守りたいという芯のある子なんだなって感じました」
――菊地さんが4人の中では最年少?
菊地姫奈「そうですね。最年少だけど一番大人っぽい役をやらせていただきました(笑)」
――役柄とは別に、実際の現場での4人のポジションはいかがでしたか?
井頭愛海「初日からみんな割と仲が良かったですね。美月喜ちゃんと私は、以前映画で共演したことがあったので、すごく心強くて、すぐに打ち解けました」
吉田美月喜「この中の誰が引っ張るというより、フラットな感じの現場だったかもしれないです」
井頭愛海「撮影の合間にみんなで写真撮ったりとかしてましたよね…」
吉田美月喜「話すなぁ(笑)、流石愛海ちゃん最年長だな〜。今日は任せようって思ってます」
井頭愛海「心は高校生なんで(笑)」
吉田美月喜「私も心は全然高校生!」
――そんな風に言い合える信頼関係があるからこそ、感情がぶつかり合うシーンも演じられると。
吉田美月喜「そうですね。役に対しての事や、現場での技術的な不安も、この4人で結構話せたので、何も心配なく演技できました。見てもらっても分かる通り、愛海ちゃんはしっかりお姉さんとして引っ張ってくれたので、助けてもらいました(笑)」
井頭愛海「いやいやそんなことない。ちょうど二人(神谷・菊地)は高校生だったので、若さをいただいて、私も高校生になり切ってがんばろうって(笑)」
――CGやワイヤーアクションを駆使した撮影はいかがでしたか?
吉田美月喜「ワイヤーアクションでは、グリーンバックの緑一面の中で演じるのが初めてだったので、撮影中はどういう画になっているのかわかりませんでした。あかねと二人で空中で取っ組み合いになるところは、一緒に吊られて演じられたので、体幹をすごく使いましたが頑張って演じました」
井頭愛海「筋肉痛が凄かったよね」
吉田美月喜「撮影中は楽しかったからかあまり気付かなかったんですけど、帰りに歩いている時、“ああ、身体にキテる!”って感じでした」
――神社の参道を飛んでいるシーンは美しかったですね。
井頭愛海「本当はめっちゃ大変でした。ケイを引っ張って飛ぶとき、バランスが難しくて…。実は高所恐怖症?」
菊地姫奈「ただ単に運動神経が悪くて(苦笑)。ひっくり返って戻らないんじゃないかとか考えて、ずっと心配してたんです」
井頭愛海「だから完全に身を委ねられてました(笑)。体幹を自分でコントロールするので、バランスを取るコツをつかむまでが難しい。私がケイと手を繋いで上に引っ張り上げるシーンだったんですが、そのときにひっくり返って戻ってこないときがあって。そこは苦戦しました」
吉田美月喜「そう考えると、私たち(吉田・神谷)は安定してたよね! 安定したフライングをお見せすることが出来たと思います(笑)」
――もし超能力を手に入れられるとしたら、どんな能力がいいですか?
神谷天音「私はあかねの瞬間移動や、念動力で空を飛べるというのが羨ましいですね。テレポートって物も動かせると思うんですが、私は普段すごく荷物が重くなっちゃうので、荷物だけでも先に目的地に運べたらないいなって思います」
吉田美月喜「私も瑞穂とあかねの力がやっぱりいいなって思っていて。やっぱり空を飛ぶっていうのは憧れですし、経験してみたい。あと、瞬間移動ができると、その分時間が空くので、その間に出来ることが増えるなって思います」
井頭愛海「私も同じくあかねの瞬間移動がいいなって。本当に便利そうですし、私は朝早く起きるのが苦手なので、そのまま現場に直行できるのがいいなと思います」
菊地姫奈「私はケイの持っているマシンテレパスの能力が便利そうだなって思います。インターネットが普及しているいまだからこそ、ケイみたいにスマホを操って情報を集められる能力がすごく便利そうだなと」
――では最後にこちらはデビューという媒体なので、オーディションなどを経て夢や憧れを実現した皆さんに、チャンスをつかむために大事なことを教えてもらえたらと思います。
神谷天音「私も全然上手くいかないことってたくさんあります。でも諦めないでずっと続けていると、何を一番の目標にしているのか分からなくなることがあるんです。そういうとき、私はメモをするのが好きなので、メモをしたり、見えるところに紙を貼ったりして、もう一度目標を見つめ直すのが大事かなって思います」
吉田美月喜「物事が上手くいかないときって、焦って自分からどんどん負のループに入って行っちゃうことがあるんです。でも経験上、そこから抜けられるかどうかは運だなって思うようにして、いい意味で時に身を任せてしまうのも一つの方法だと思っています。任せっぱなしはダメで、努力することも大切なんですけど、一つの息抜きの方法としてやってみると、リラックスできて、リセットできて、いい結果がでるんじゃないかって思っています」
井頭愛海「私は夢や目標は思うだけで口に出さないほうだったんです。でも口に出してみたら、それがご縁で人と繋がったりすることもある。ちょっとの勇気や行動で、違う分野に道が開けることもあると思います。大きな目標に向かって行動するのももちろん大切なんですが、それが難しかったら、ちょっと筋トレとか、些細な日常生活の努力が意外と近道になります。自分自身もそんな小さな勇気を持てるように頑張りたいです」
菊地姫奈「何か新しいことを始めるとか、大きな挑戦をすることは不安だし、なかなか勇気も出ない事だと思うんですが、やらない後悔よりやった後悔を大切にしてほしいなって思います。やりたいって思った時には、自分の気持ちに素直になって、行動を起こすようにしていきたいなって思っています」
PROFILE
吉田美月喜(よしだ・みづき)●2003年3月10日生まれ、東京都出身。2017年にスカウトで芸能界入り。かんぽ生命保険の企業広告「人生は、夢だらけ。」シリーズで注目を浴び、2020年Netflixドラマ「今際の国のアリス」、2020年映画「鬼ガール!!」、2021年ドラマTBS日曜劇場「ドラゴン桜」などに出演する。さらに映画主演作として、2023年「あつい胸さわぎ」、「カムイのうた」、ヒロインを務める映画「パラダイス/半島」も公開予定。
井頭愛海(いがしら・まなみ)●2001年3月15日生まれ、大阪府出身。2012年、第13回全日本美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。2013年「おしん」にて映画初出演し、2016年連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演するなど女優として精力的に活動する。近年では2020年映画「鬼ガール!!」主演、2022年ミュージカル『るろうに剣心 京都編』に出演するなど注目を集める。
神谷天音(かみや・あまね)●2003年6月20日生まれ、静岡県出身。2016年に「第8回『東宝シンデレラ』オーディション」にて審査員特別賞、ノンノ賞・週刊少年ジャンプ賞(集英社賞) をトリプル受賞。2017年映画「望郷」に出演。2020年「病院の治しかた」(テレビ東京)、「セイレーンの懺悔」(WOWOW)、2022年「汝の名」(テレビ東京)、「メニコン」のCMに出演するなど幅広く活動している。
菊地姫奈(きくち・ひな)●2004年10月19日生まれ、茨城県出身。ミスマガジン2020で週刊少年マガジン賞を受賞。映画「まなみ100%」が2023年公開予定。また2nd写真集が2023年2月14日発売が決定するなど活躍の場を広げている。
Information
『メイヘムガールズ』
11月25日(金)より新宿シネマカリテ/池袋シネマ・ロサ他全国公開
ソーシャルディスタンスとマスク着用が終わらない感染拡大下の日本。高校生になった女子高生の瑞穂は、文化祭中止が発表されたその日、突然、念動力が舞い降りたことから、刺激のない日常がサスペンスと恋に満ちた非日常に変わってゆく。テレパスの才能を持った同じクラスの環、瞬間移動を使いこなすあかね、ネット世界を自在に飛び回るケイも集まり、4人の少女は新しい友情を育んでゆく。しかし、瑞穂の元家庭教師の祐介が超能力に目を付けたことから、4人は暴走。大都市・東京を舞台にしたサイキックバトルが始まる。
■キャスト
吉田美月喜 井頭愛海 神谷天音 菊地姫奈
木戸大聖 生稲晃子 大浦龍宇一 / カンニング竹山
内田奈那 畑中有里 ゴーシュ凜 乃上桃音 舞沢萌愛未 中野恵那 莓瑚 三和万亜子(from めにぱら) あいだあい
■スタッフ
監督:藤田真一
脚本:なかやまえりか 撮影:中澤正行
ワイヤーコーディネート:下村勇二 音楽:カワイヒデヒロ 音響効果:柴崎憲治
キャスティング:岩瀬恵美子 企画・制作:株式会社アーティット
配給:アルバトロス・フィルム
2022年/日本/日本語/98分/シネスコ/5.1ch
(C)2022 ARTHIT CO,. LTD