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2021/10/30 20:02
第33代ジュノンボーイグランプリ・前川佑、ドラマデビュー作『顔だけ先生』への想いを吐露「このチャンスをちゃんと掴んで次に繋げていきたい」
学園ドラマやミステリー、ラブコメディー、人気漫画を原作とした作品、ホームドラマなど、バラエティに富んだラインナップの「秋ドラマ」が続々スタート。新たに抜擢された新鮮な顔触れのなかから、次世代のスターを探すのも楽しみ方の一つだ。新人俳優の発掘に関わり、新人をバックアップしてきたメディア「デビュー」では、秋ドラマに抜擢されたフレッシュキャストに注目。今回、昨年度『第33回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリ受賞を受賞し、東海テレビ・フジテレビ系全国ネット 土ドラ『顔だけ先生』(毎週土曜 よる11:40〜)にて、ドラマデビューを果たした15歳の新人・前川佑(まえかわ・たすく)に直撃インタビュー。ドラマ初挑戦への意気込みや演じる役柄への想い、芝居への情熱、今後の夢などを聞いた。
同作の主人公は、ルックスは抜群だが、「好きなことに全集中」がモットーで、教師らしいことは一切しない、“顔だけ”なポンコツ先生・遠藤一誠(神尾楓珠)。問題が山積みのとある高校にやってきた、超自分至上主義者の非常勤教師ならぬ“非常識教師”が巻き起こす、オキテ破りの学園コメディーを描く。前川は、神尾演じる遠藤が副担任を務める2年B組の生徒の一人、アーティスト気質なところがあり、人から共感されなくても表現する一匹狼のメンタルを持っている大久保翼を演じている。
■土ドラ『顔だけ先生』大久保翼役/前川佑 インタビュー
――初のドラマ出演が決まった際の想いから教えてください。
【前川佑】「もちろん嬉しいという気持ちはありましたが、オーディションを受けて、自分が勝ち取ったわけではなかったので、自分が勝ち取ったわけではないですし、このチャンスをちゃんと掴んで、この作品から次へとどんどん繋げていけるように頑張りたいという気持ちが強かったです。この作品がオファーで出演が決まったからって、自分が俳優として成長できるかどうかは、自分の頑張り次第だなと。自分が目指しているのは日本一の俳優なので、そこにたどり着くためには、ここで一喜一憂するのではなく、次へ繋げるという気持ちを持たないとダメだなと思ったので」
――『顔だけ先生』はオリジナル脚本のドラマですが、どんなところに魅力を感じましたか?
【前川佑】「個人的には、神尾さん演じる遠藤先生が気づかずにどんどん生徒を救っていっている感じがすごく好きで。遠藤先生の言動によって、生徒が救われているっていうことを当の本人は一番わかってない感じが面白いなって思います」
――初めてのドラマの現場はいかがですか?
【前川佑】「台本を読んだときに、自分がけっこう好きな、クスって笑えるような場面もあったりしたので、自分も演技の中で笑いをとれたらいいなって思っていたのですが、いざ現場に入ったら難しくて。撮影が始まるまでは、どんな空気感かということもわからなかったですし、1話の最初のほうは、オンエアを見返してもあまり自分がやりたいようにやれていないなって思いました。今はけっこう慣れてきたので、自分がやりたい演技をちゃんと最初から出せるようにしようっていうのを意識してやるようにしています」
――撮影は楽しいですか?
【前川佑】「楽しいです! 僕自身、趣味とか少ないほうの人間なんですが、自分が本当にやりたいこと、好きなことに対してこうやって研究できる日々を送れていて楽しいです。それに関しては、事務所の方々や家族に感謝してもしきれないなって思います」
■「家族は『神尾さんカッコイイ!』ってずっと言ってます(笑)」
――ドラマの放送を見た家族や周りの友人たちからの反響ってありました?
【前川佑】「友達はみんな『おお、出てるね、スゴイ!』って言ってくれるのですが、家族は僕に対してはあまり言ってこないです。『神尾さんカッコイイ!』ってずっと言ってます(笑)。“もうちょっと僕に触れてくれてもいいんじゃない?”って思いましたが、きっと僕に気を遣ってくれている部分もあるんだろうなと。なので、今後自分のメイン回とかが来たときには、家族を泣かせられる演技をしたいなと思っています」
――演じている大久保翼というキャラクターについては、どんな人物だと捉えていますか?
【前川佑】「一匹狼でクール、友達もそこまで多くなくて自分を貫いているタイプの人間。ただ、クラスの雰囲気が盛り上がっているときは、その輪に入ってはしゃいだりもする。翼は自分と似ている部分もあるなと思います。自分に自信を持っているところとか、僕も根拠のない自信を持っているタイプなので、共感できるなと思いながら演じています」
――翼を演じる上で、特に心掛けていることは?
【前川佑】「自分に自信があるタイプの人間として、僕もそうなのですが、周りの人の意見を尊重するタイプの子なのかなと思っていて。『顔だけ先生』では、けっこう対立するシーンがあったりするんですけど、第2話でルッキズムの問題で生徒同士が対立していたときも、翼はその争いの中には入らず、“自分が思っていることをやれば良いじゃん”というスタンスで、どちら側につくわけでもなく、中立で両方の意見を肯定する感じ。そういうのが翼っぽいのかなと思って、対立するようなシーンでは、一匹狼を貫くというか、話の輪の中には入っていくけど、そこまで関与しないという感じの空気感を意識してやっています」
――ジュノン最終選考会でも堂々としたパフォーマンスや受け答えが印象的でしたし、同ドラマの後藤プロデューサーも『自分に対して絶対的な自信を持っている子で、そこが面白い』とおしゃっていました。
【前川佑】「自分の実力以上に見せることは必要ないと思うのですが、今自分ができている人物像以下には見られたくないという想いがあって。自分ができること・できないことをちゃんと知ってもらいたいなと。今は演技に関してはぜんぜん自信がないので、いろんな方に助けてもらいながらやっていますが、たとえばギターを弾くシーンなどは、“できる”ということアピールしないとダメだなと思っているので、自分ができると思うことに対しては自信を持っています」
――15歳とは思えないほど考えもしっかりしてますし、それをちゃんと自分の言葉として伝えらえるということもすごいなと。それは昔から?
【前川佑】「昔からかもしれないです。学校でも先生から『クラスの中で一番、大人と同じ空気感でしゃべれる』って、いつも言われていました。でも、この業界に入ってみたら、周りの同年代の方々もすごくしっかりしているなと思いますし、同じ事務所の年下の子たちとかも自分よりしっかりしていて礼儀正しかったりするので、自分も学ばないといけないなと思うことは多いです」
■「僕はどこに行ってもイジられキャラです(笑)」
――『顔だけ先生』生徒キャストの中では最年少ですが、同世代の役者から刺激を受けることも多い?
【前川佑】「そうですね。控室でみなさんと話していると、映画の知識とかすごくいろいろな作品を知っていて、観た作品の監督さんの別の作品など、どんどんそこから広げていって情報を収集しているというのは、やっぱり役者として必要なことなんだなと実感しました。僕もいろんな作品を観て学んでいかないとダメだなと思いつつ、大好きなアニメばっかり観ちゃってます(笑)」
――前川さんは現役の高校生ですが、実際の学校ではどんなキャラなんですか?
【前川佑】「僕はどこに行ってもイジられキャラです(笑)。学校行事とかでは、まとめ役を任されることが多いのでリーダーシップはある方なのかなとは思います。ただそれも、“みんな、俺についてこい!”みたいな感じではなく、みんなにイジられながら、“一緒に頑張ってやろう!”という感じ。北海道から東京の学校に転校してきたときも、芸能人になったし、ちょっとはみんなからチヤホヤされるかな?って思っていたのですが、ぜんぜんそんなことはなく、毎日すごくイジられています(笑)」
――今年の夏、北海道から上京して一人暮らしをされているということですが、東京での生活は楽しいですか?
【前川佑】「楽しいです! 食の部分に関しては、僕はお母さんの料理が大好きだったので、それが食べられなくなったのは寂しいんですが、一人で生活していたら何でも自由じゃないですか。食べたいときに好きなものを好きなだけ食べられる。ただ、最近それで食べ過ぎてしまったので、ダイエット頑張っています」
――中2の頃に俳優に憧れて、中3で応募した『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でデビューのきっかけをつかんだ前川さん。そもそもこの世界に憧れたきっかけは?
【前川佑】「小さい頃から芸能人が街を歩いてキャーキャー言われているのを見たりして“いいな〜”って思っていて。目指していたわけではなく、軽いノリで“自分もあんな風に目立ちたい”みたいな感じで、芸能界に対して興味はずっとありました。演技や役者に憧れを抱いたのは、中2の夏休みに『グレイテスト・ショーマン』というミュージカル映画を観たことがきっかけです。そこで初めて、演技に惹かれて、自分も役者になりたいという夢ができて。すぐに行動するタイプなので、翌年『ジュノン〜』に応募しました」
■「将来、両親に最大の親孝行ができればいいなと思って頑張っています」
――親御さんも最初から応援してくれていたんですか?
【前川佑】「はい。僕の両親は世界で一番息子のことを肯定してくれる二人なので。自分が今やりたいことができているのは、両親のおかげなので、僕も将来両親に最大の親孝行ができればいいなと思って頑張っています。最近、仕送りができるようになってちょっと嬉しいんですよね。自分が頑張れば頑張るほど仕送りの額も増えていくだろうし、作品にもたくさん出て親孝行しつつ、感謝の気持ちをちゃんと伝えていけたらいいなと」
――なんてイイ子!!! 親御さんも自慢の息子さんでしょうね。グランプリ受賞からもうすぐ1年。今年は激動の1年だったのは?
【前川佑】「そうですね。自分が憧れていた芸能界という場所に一歩ずつ踏み込んでいる感じがしています。お仕事でもそうですし、レッスンしていても自分がしたい演技がだんだんとできていっているというのを感じられているので、そういう意味でもちょっとずつ目標に向かって前に進めているのかなと。ただ、あと少しで僕の次のジュノンボーイのグランプリが誕生してしまうので、負けないように頑張らないとなって思っています」
――憧れの仕事を始めてみて、役者という仕事に対して、どんな点に魅力を感じていますか?
【前川佑】「この1年間で、舞台・ドラマ・映画の現場を経験させてもらって、それぞれ雰囲気の違いを感じました。それぞれ違った楽しさがあるなと思ったし、この業界に入る前よりもワクワク度が増しています。自分が本当にやりたいことを今やれているので、とても良い状態でお仕事できているんじゃないかなと思います」
――今後の夢や目標を教えてください。
【前川佑】「僕は“日本一の俳優になる”ということを目標にこの世界に入ってきたので、それが一番の夢です。どのくらいの期間でそれを達成できるかわからないけど、キャスティングで困ったら、前川佑を使おう!って思ってもらえるような役者になりたい。頑張ります!」
――その夢を叶えるために大切にしていることや、前川さん自身が大事だなって思うことって?
【前川佑】「感謝することだと思います。両親から『やりたいことをやらせてあげるから、感謝する気持ちだけはちゃんと持って』と言われてきたので。感謝の気持ちを口に出すことって大事だと思います。自分のためにどれだけの人が動いてくれるのかということを考えて、それに対してきちんと感謝できれば、その人たちの期待に応えられるように頑張ろうって自分も思えるし、いろんなものが生まれると思うんです。なので、両親に教わった感謝の気持ちを、僕に関わってくださったみなさんにちゃんと伝えて、自分の中でもそれをいろんなエネルギーに変えて頑張っていけたらいいなと思っています」
■プロフィール
前川佑(まえかわ・たすく)●2005年12月28日生まれ、北海道出身。エヴァーグリーン・エンタテイメント所属。2020年度『第33回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』グランプリ受賞。2021年8月に舞台『いつの間にか、キミは』にて、俳優デビュー作品で主演を務める。