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2021/06/09 21:34
主演・木村伝兵衛役を続投の荒井敦史「オールドファンの方にも認めてもらえるように」、『新・熱海殺人事件』への意気込みを明かす
新装紀伊國屋ホールのこけら落とし公演第一弾『新・熱海殺人事件』が6月10により幕を開ける。初日公演に先駆けて、前日の9日に同劇場で舞台挨拶が行われ、主演の荒井敦史をはじめとするキャストが登壇し、意気込みを語った。
耐震補強工事と内装一新のため、1月末に改修に入った新宿・紀伊國屋ホール。日本の演劇の聖地として57年の伝統を誇る新しい紀伊國屋ホールのこけら落とし公演第一弾公演として、つかこうへいの伝説的作品『新・熱海殺人事件』を上演する。
この日の舞台挨拶には、主演・木村伝兵衛役の荒井をはじめ、熊田留吉役の多和田任益、水野朋子婦人警官役の元乃木坂46・能條愛未とAKB48グループ総監督の向井地美音(ダブルキャスト)、犯人大山金太郎役の三浦海里と松村龍之介(ダブルキャスト)、そして、「Dr.コト―診療所」「教場」等を手掛けたフジテレビゼネラルディレクターで今回の演出を担当する中江功が登壇。
紀伊國屋ホール改修前の最終公演『熱海殺人事件 ラストレジェンド』に続き、本作でも主演・木村伝兵衛を演じる荒井は、「歴史ある作品で木村伝兵衛という役をやらせていただくことはとても光栄なことですし、悔いのないようにやりたい。大変気張っております!」力強く語る。
さらに、「それぞれの役を演じてこられた諸先輩方がいますが、時代が進むにつれて何かしらのパワーが減ってきているんじゃないかと言われたりもする。けど、僕たちは僕たちなりの若さやパワーを出して、オールドファンの方にも認めてもらえるような作品にできたら」と述べ、「そして、自分たちよりも若い世代の役者さんたちに『この作品をやりたい』と思ってもらえるような『熱海殺人事件』にしないといけないなと思っています。僕もその中の一人だったし、先輩がやっているのを見て『この作品に出たい』と思い、今こうして出させていただいているので…」と、『熱海殺人事件』という歴史ある戯曲への熱い想いを明かした。
2017年『熱海殺人事件 NEW GENERATION』で同じ熊田留吉役を演じた多和田は、「4年前と同じ役ですが、その時には気づけなかったことがたくさんあって。今回の演出に中江(功)さんが入ってくださったことによって、新たな視点でこの戯曲を読み解くことができたなと感じています」と語り、「荒井敦史という伝兵衛の立派な肩を借りて、みんなで大暴れしたいなと思っています。振付も担当したので、ぜひ楽しみにしていてください」と声を弾ませる。
ヒロイン・水野朋子婦人警官を演じる能條は「ダブルキャストですが、まったく違うダブルキャストになっています。私は初参加組なので、みんなに負けないように頑張りたいです」と決意を新たにする。同じく水野を演じる向井地は「AKB48から外に飛び出して舞台に出演させていただくのは今回が初めてなのですが、いきなりこんな歴史ある作品で”私、大丈夫かな”とすごく不安でした。でも、なんとかみなさんに支えられて今日を迎えることができました」と胸をなでおろし、「私が演じる水野はロリキャラです。なので、今までたくさんの方がやられてきた水野とは全く違う新しい水野になってると思います」とコメント。
犯人大山金太郎役の三浦も『熱海殺人事件』初参加組。「みなさんに本当にたくさん支えていただいてここまで来れました」と述べ、「目標は全力でぶつかって、終わったあとに倒れるくらい汗流して体当たりで挑みます」と宣言。荒井同様『熱海殺人事件 ラストレジェンド』からの続投となるダブルキャストの松村は、「前回の改修前の公演と、今回のこけら落とし公演と、節目になる公演に出させていただけることを本当に嬉しく思います。今回はさらに新しく、さらに素敵な『熱海殺人事件』をお届けできると思います」と自信をのぞかせた。
『新・熱海殺人事件』は、6月10日(木)〜21日(月)まで新宿・紀伊國屋ホールにて上演。公演初日の6月10日は紀伊國屋ホール新装開場記念特別公演として、つかこうへいの愛娘・愛原実花が一夜だけのヒロインを務める。
なお、新装紀伊國屋ホールのこけら落とし公演の第二弾公演として、6月24日(木)〜27日(日)まで中屋敷法仁演出の『改竄・熱海殺人事件』モンテカルロ・イリュージョン〜復讐のアバンチュール〜が上演される。