朝ドラ『エール』&『恋あた』主演で大注目の森七菜ら次世代の若手女優が活躍、2020年人気急上昇のニューヒロインたち | ニュース | Deview-デビュー

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2020/12/22 08:41

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朝ドラ『エール』&『恋あた』主演で大注目の森七菜ら次世代の若手女優が活躍、2020年人気急上昇のニューヒロインたち

森七菜(アーブル所属)(C)ORICON NewS inc.
森七菜(アーブル所属)(C)ORICON NewS inc.

 平成には若者のドラマ離れもあり、大人向けの医療モノや刑事モノが主流になる中、主演級の女優は30代以上が中心という時代が続いていた。しかし近年、見逃し配信の広まりもあり、『恋は続くよどこまでも』(TBS)など恋愛モノのヒットもまた生まれるように。女優勢も先行していた広瀬すずに続き、2020年は20代前半の上白石萌音、浜辺美波、小芝風花がプライムタイムで主演。さらに若い10代女優の活躍も見られた。

◆人気&知名度急上昇の10代の新星・森七菜

 2020年に最も躍進した10代女優といえば、プライムタイムの連続ドラマ『この恋あたためますか』(TBS)に主演した森七菜だろう。中学時代に地元・大分でスカウトされ、所属した事務所は大手ではないが、早くからオーディションに相次ぎ合格。2016年よりCM、映画、ドラマと、大分から東京に通いながら出演してきた。2019年公開の劇場アニメ『天気の子』では、祈るだけで晴天にできるヒロインの声を担当して注目される。2000人のオーディションから彼女を抜擢した新海誠監督が「とらえどころのない天気のような子。予想がつかなくて目が離せなくなる」と評していたように、多くのクリエイターに大きな可能性を感じさせたようだ。
 
 同年末から開催された『第98回全国高等学校サッカー選手権大会』では、15代目応援マネージャーに就任。新垣結衣、広瀬すず、永野芽郁らも高校時代に選ばれている若手女優の登竜門でブレイクを期待させ、実際その通りになったのが2020年だった。1月に岩井俊二監督の映画『ラストレター』が公開。松たか子が演じた主人公の少女時代と娘の2役を演じた。学校のヒロイン的な姉(広瀬すず)がつき合うことになる男子(神木隆之介)に想いを寄せる役で、明るくも恋心に揺れるジュブナイル感が瑞々しく焼き付いた。

 3月末からスタートした連続テレビ小説『エール』(NHK)では、二階堂ふみが演じたヒロイン・関内音の妹の梅役。三姉妹の末っ子のしっかり者で、普段は一歩引いて口数も少ないが、ここぞというときに2人の姉に鋭くも容赦ないひと言を発する役どころだった。朝ドラでは『朝が来た』の吉岡里帆、『ひよっこ』の松本穂香に続くメガネっ子としても話題に。小説家を目指す一方、義兄の作曲家・古山裕一(窪田正孝)に弟子入りした田ノ上五郎(岡部大)との恋模様も描かれ、五郎に方言で「梅って呼びん」と言って交わしたキスシーンもお茶の間を沸かせた。

 また、「いつでもスマイルしようね」と歌う生徒会長役の『オロナミンC』CMでも、広く知られるように。そして秋クールの『この恋あたためますか』で、19歳にして主人公の井上樹木役に抜擢された。コンビニで無気力にアルバイトをしていたが、SNSでのスイーツ批評がコンビニチェーン社長・浅羽拓実(中村倫也)の目に止まり、本社でスイーツ開発を手掛ける。仕事をしていく中で、浅羽のことが好きになっていく。

 森は雲の上的な美人ではないが、小柄で親近感の持てる可愛らしさを持ち、朗らかで明るいキャラクターも好感度が高い。『恋あた』で樹木に好意を持つパティシエの新谷誠(仲野太賀)が「力がもらえるんですよね」と言うシーンがあったが、視聴者にも同じことを思わせた。一方、切なさや苦悩もさり気なくリアルに見せる演技力も秀逸。そうした持ち味が『恋あた』で発揮されていた。

 夢を賭けていたアイドルグループをメジャーデビュー前にクビになった鬱屈、必要とされる喜びを感じてスイーツ開発に猪突猛進の姿、恋心を寄せる浅羽について「社長は私のことをそんなふうには思ってない」と言って見せた涙……。明暗どんな場面も1人の女性の心象が胸を打った。広い層から愛される共感度の高い女優の資質と言えるだろう。2021年にも、松村北斗(SixTONES)とW主演するこじれたラブストーリー『ライアー×ライアー』の公開などが控えている。

◆『ゼクシイ』CMガール、『non-no』専属モデルなど幅広いジャンルで活躍中の実力派・堀田真由

 今年、倉科カナ、広瀬すず、吉岡里帆らが務めてきた『ゼクシィ』の13代目CMガールに選ばれたのが堀田真由。テレビでCMが流れ出すと、鈴木仁とのさわやかなカップルぶりやウェディングシーンが評判を呼んだ。おでこを出した髪型が印象的な堀田は、滋賀出身の22歳。2014年にアミューズの新人発掘オーディションに合格し、翌年に先輩の仲里依紗の主演ドラマ『テミスの求刑』で妹役でデビュー。女優のキャリアは6年になる。2016年の朝ドラ『わろてんか』で葵わかなが演じたヒロインの控えめな妹役など、多くの作品に出演してきた。

 ドラマでは『チア☆ダン』(TBS)、『3年A組−今から皆さんは、人質です−』(日本テレビ)、『べしゃり暮らし』(テレビ朝日)に、今年の『恋はつづくよどこまでも』(TBS)など話題作でよく見掛け、カギを握る役も多い。最近では『危険なビーナス』(TBS)で行方不明の矢神明人(染谷将太)のいとこで彼に想いを寄せていた支倉百合華を演じ、自らも拉致される波乱の展開があった。

 CMも『ゼクシィ』以前から『クノールカップスープ』、『MINTIA』、『J:COM』などに相次いで出演し、顔を知られてきた。映画にも『虹色デイズ』、『かぐや様は告らせたい』、『超・少年探偵団NEO』、『ブラック校則』など、主演やヒロイン役も含め多数出演していて、若手ながら演技に味わい深さを感じさせる。

 本人は飄々とした佇まいだが、かわいい役、毒舌な役、クールな役など幅広く自在に演じて存在感を発揮し、特に二面性のある役は絶妙。たとえば2019年公開の映画『殺さない彼と死なない彼女』で演じたきゃぴ子は、「全人類に愛されたい」というあざといモテモテ女子ながら、裏腹に根深い孤独を抱えているキャラクターだった。小林啓一監督が「演じるうえでは一番大変な役」と評した、ともすれば反感を買いそうな役に、堀田は愛おしさを醸し出した。

 2020年には、女優として活躍する一方、女性ファッション誌『non-no』(集英社)の専属モデルにも起用され活躍のジャンルを広げる。さらに、配信から地上波でも深夜に放送された連続ドラマ『いとしのニーナ』(FOD/フジテレビ)で、ヒロインのニーナを演じた。自分にひと目惚れした高校生に拉致され、トラウマから夜も眠れなくなる。主人公でヘタレ男子の厚志(岡田健史)にボディガードを命じて荒々しい言葉で振り回すが、心の傷は深い。そんな中で2人はつき合うようになり……。これも難易度が高い役だったが、見事に演じ上げて良い後味を残した。これからキャリアと年齢を重ねるに連れ、どんどん深みのある女優になっていくタイプだ。

◆“りんくま”の愛称で知られる「ティーンのカリスマ」久間田琳加

 もう1人、注目しておきたいのが19歳の久間田琳加。小6だった2012年に『二コラ』のモデルオーディションでグランプリとなり、4年半で表紙を11回飾る。2017年に卒業後は、高2で『Seventeen』の専属モデルに。“りんくま”の愛称で知られる女子高生のカリスマとなっていった。2018年には、ロッテ『ガーナミルクチョコレート』のCMキャラクターに浜辺美波、山田杏奈と共に選ばれたりも。

 愛らしい顔立ちに、膝上20cmの“りんか丈”がトレードマークのスタイルと、ルックスは抜群。今年はスタイルブック『明日、もっとキレイになる りんくまがじん』を発売し、二度にわたり重版された。インスタのフォロワー数は32万人越えの人気ぶり。12月1日に発売された『Seventeen』1月号では、前例のない顔のどアップで表紙を飾っている。

 女優デビュー作は2015年の配信ドラマ『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』。2018年には映画『青夏 きみに恋した30日』で葵わかなが演じた主人公の親友役。『〜harajuku story〜ヌヌ子の聖★戦』では原宿発の人気者となったモデル役で主演を務めたが、まだ出演作は多くない。

 そんな中で今年、深夜ドラマ『マリーミー!』(ABCテレビ・テレビ朝日)で地上波ドラマ初出演にして主演した。両親を早くに亡くし、中学卒業後はニートになった沢本陽茉梨役。恋愛経験ゼロで、育ててくれた祖父母も他界した後は、ペットの猫としか会話しない引きこもり生活をしていたが、“ニート保護法”の被験者に選ばれ、エリート国家公務員の秋保心(瀬戸利樹)と結婚。強制的な出会いから一緒に暮らしていくうちに、ゆっくり愛情を育む様子が描かれ、“ほわキュン(ほんわかした胸キュン)”な世界観を体現した。

 華やかなオーラのある久間田が、1話ではボサボサ髪で目もうつろな引きこもりぶりがリアルだった。そして、秋保と暮らして明るさを取り戻す中、持ち前のかわいらしさをナチュラルに見せていく。原作者の夕希実久もツイッターで「りんくまちゃんの演じてくれる陽茉梨は、こんな風に陽茉梨を描いてあげたかったんだぁ…と言う、私の理想で嬉しいんですーー号泣号泣」と絶賛。かつ、不安や悩みをのぞかせる場面もいじらしさが染みた。今後、モデル業とどんなバランスで活動していくのかわからないが、ヴィジュアルには非の打ちどころがなく女子受けも良いだけに、正統派ヒロイン系の女優として期待は高い。

 この世代では、“1000年に1人の美少女”から女優として着実に歩み、『銀魂』『今日から俺は!!』などでの体当たりのコメディ演技が評価されている橋本環奈、来春スタートの連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK)でヒロインを務める清原果耶らがすでに活躍中で、演技力とルックスを兼ね備えた逸材が多い。競争は激しそうだが、女優界全体の世代交代と活性化は確実に進みそうだ。

文/斉藤貴志

関連写真

  • 森七菜(アーブル所属)(C)ORICON NewS inc.

  • 堀田真由(アミューズ所属)(C)ORICON NewS inc.

  • 久間田琳加(レプロエンタテインメント所属)撮影/小倉直樹(C)ORICON NewS inc.

  

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