声優プロダクション「81プロデュース」が、毎年8月1日に開催する、新人声優発掘オーディション『81オーディション』の第12回大会の最終審査が、東京・なかのZERO小ホールで行われた。優秀賞（グランプリ）には全国2056人の応募から山本真綺さん（19歳）、土池悠介さん（20歳）の2名が選ばれ、特別賞には高畑廉太さん（20歳）、田中しおりさん（19歳）、松本大輝さん（20歳）の3名が選ばれた。現在大学の声優コースで学ぶ田中しおりさんは「水樹奈々さんのような声優を目指しています」と意気込みを語った。

　81オーディションは、新しい才能の発掘・育成や声優文化の継承と向上などを目的に2007年から、“81”にちなんで8月1日に毎年開催。書類・音源の1次審査、東京・大阪での2次審査を経て、21人がこの日の本選に出場。この日は、課題原稿の読み上げや自己PR、掛け合いの演技、質疑応答などに臨んだ。審査について「緊張すると早口になってしまうので、早口にならないよう、聴き取りやすいことを意識しました。自分の中では100％を出したので、自己採点は将来への期待を込めて80点で」と控えめに振り返った田中さんだが、確かな演技と明るい表情なども評価され、特別賞、プロダクション・アイジー賞、サミー賞のトリプル受賞を果たした。

　4歳から中学2年生まで子役として活動していた田中さんは、朝ドラへの出演経験も持つほど活躍していた。「実はあまり顔出しの演技が好きではなかったんです。でも小学校5年生の時にNHKのラジオドラマで主役を演じさせていただいて、大変だったけど、毎日ディズニーランドに行くような楽しさややりがいが記憶に残っていて。高校3年になって将来を考えた時、元々アニメも好きだし演技することも好きなので、声優を職業として目指しました。今通っている大学も声優に関係していて、そこで初歩から学んでいます」と、今は声優の道にまっしぐらだ。

　最も影響を受けたアニメは『HUNTER×HUNTER』で「少年たちが頑張っているのを見て、自分も頑張りたいと思いました」という。そして「水樹奈々さんに憧れていて、そういう声優さんになりたいと思っています」と、声の仕事だけでなく、歌や演技、ナレーションなど幅広く活躍する声優を目標に掲げた。

　なおグランプリ受賞者は、81プロデュース付属の声優養成機関の81アクターズスタジオの特待生、特別賞は同スタジオでの準特待生としてレッスンを受けられる。同オーディションからはこれまでに、江口拓也、原紗友里、斉藤壮馬、大久保瑠美、上田麗奈、高橋李依らがデビューしている。

　なお現在、オーディション情報サイト「デビュー」では、声優事務所の新人オーディションを特集。11社の声優マネジメント会社の募集が掲載されている。応募の方法はオーディション情報サイト「デビュー」に掲載されている。