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2019/02/06 08:31
古田新太、主演・安田章大を称賛「関ジャニ∞の中でもバランサー」 音楽劇「マニアック」東京公演スタート
音楽劇「マニアック」の東京公演が、5日より新国立劇場 中劇場にて開幕。東京公演初日に先駆けて公開ゲネプロが行われ、安田章大(関ジャニ∞)、古田新太、成海璃子が囲み取材に登壇し、本番への意気込みを語った。
本作は、硬派な社会派作品から、規模の大きいエンタテインメント作品まで様々なジャンルの作・演出を手がけ、各方面から熱い視線を浴びている青木豪の書き下ろし作品。人気と実力を兼ね備え、誰しもが共演を望む稀有な存在の俳優・古田新太と"ちょっとブラックで危ない笑いがつまった作品"を上演したいと意気投合し、同企画が誕生。
主演を務める安田をはじめ、共演には古田や成海のほか、堀内敬子、小松和重、山本カナコ、宮崎秋人、山崎静代、頼朝明子、浅野和之といった個性あふれる実力派が集結。1月19日〜29日まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演され、その勢いのまま、東京公演が幕を開けた。
物語の舞台は、とある町の小高い山の上にある八猪病院。この町の名士でもある院長・八猪不二男(古田)は、人当たりの良い柔和な人物とみせかけて、実は入院患者を利用して人体実験を行っていた。そこへ、溺愛する一人娘・メイ(成海)が医大での研修を終えて病院に帰ってくる。そんな狂気をはらんだ病院に、ある日、庭の手入れで呼ばれた植木職人・犬塚アキラ(安田)がやってきて、ひょんなことからメイと運命的な出逢いを果たし、恋をしてしまう。しかし、メイに会いに病院にしのび込んだアキラは、この病院の秘密を知ってしまい、不二男からメイを救い出そうと一大決心をする。
愛する女性を救うために立ち上がる植木職人・アキラという青年を、安田がまっすぐに演じ、時に歌やギター弾き語りで熱く表現。一人娘を溺愛するばかりに自分の監視下に置こうとする父・不二男とメイの親子の周りに、院長に忠誠を尽くす看護師長や、病院を安く買い取りホテルチェーンにしようと目論む女社長とその部下、怪しい雰囲気を嗅ぎ取って記事にしようとするフリー記者、お色気たっぷりの看護師、不二男の人体実験に利用された入院患者など、個性豊かなキャラクターたちが次から次へと登場し、芝居巧妙なエンターテイナーたちが、面白くも怖い、ダークでブラックな笑いにあふれたストーリーを彩っていく。
ゲネプロを終えた安田は、「(客席から)笑い声が聞こえてホッとしました」と胸をなで下ろし、「来てくださる方々に感謝しかないですし、観終わったあと、どんな感想を持っていただけるのか。楽しんでもらえたら嬉しい」とコメント。成海も「楽しんでいただけるよう、全力で努めます」と意気込みを語る。
テレビ朝日系の音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』で共演中の安田と古田だが、舞台では共演となる二人。安田は古田に対し、「稽古場のときから、こういう先輩にならなきゃなという感覚でしたし、尊敬できるところがたくさんある」と述べ、「改めて統率力がすごいなと。このカンパニーがこれだけまとまれているのは、新太さんのおかげだと思います」と明かす。それに対し、古田は「安田くんはすごく素直で非常に信頼できる俳優さん。歌も演奏も当然しっかりしてるんですが、やっぱりお芝居の部分で、ちゃんとアキラとして役で動いてくれるので頼りになります」と互いを称賛しあう。
本作について聞かれると、当初の台本からだいぶ路線変更があったといい、古田が「最初は青春ラブストーリーだったんですけど、”ラブ”がなくなって、青春ストーリーになった」と話すと、安田も「ラブをどっかに落としてきたかな?って(笑)。でも、こういう形の青春ラブストーリーっていうのもありなんじゃないかなって思います」と笑顔を見せた。
劇中で、80年代のアイドルを彷彿とさせる衣装と歌唱パフォーマンスを披露している成海は、「歌うこと自体初めてなので、とにかく緊張していたんですが、どうなんでしょうね」と苦笑いを見せつつ、「でも楽しいです。頑張ります」と宣言。ステージ上からその姿を見ている安田は、「一番の特等席で見ていますからね。ええ席で見てます」と満足げに語り、古田は「なんとなくおニャン子っぽい感じになればいいなというのが演出家の希望だった」と明かす。
続けて古田は、「曲調もそうなんですが、現代なのか、過去なのか、未来なのか、ちょっとわからないなくらいのところを狙って作っていて。ノスタルジックな感じもするし、近未来のような感じもする。それが古い病院で起こっているという物語です」と説明した。
また、タイトル名にちなみ「自身のマニアックな部分は?」と聞かれると、安田は「自分で気づいてないことがほとんどじゃないですかね? だから、僕は自分のことめっちゃ普通だと思っています」とコメント。そんな安田に対して古田が、「関ジャニ∞の中でもバランサーだから。あとの人たちが変わった人が多いのから」と語ると、思わず笑ってしまった安田は「大きな声で笑ってしまいました」とニッコリ。
一方、古田のマニアックな部分に関して安田は、「知識がすごい。いろんな範囲の知識を持っているので、話を聞いていて勉強になることばかり。でも、自覚がないところが一番変なんじゃないかな」と語ると、成海も「知らないことはないんじゃないかなってうくらい、いろんなことを知っていて。あと、いろんなものをコレクションされていたりして面白い」と打ち明ける。
さらに、安田は古田の稽古場での様子についても触れ、「日用品でもコースターとかマドラーとか、普段そんなに目を付けないものを『めっちゃ可愛いでー』って、稽古中にプレゼントとして持ってきてくれて。常にアンテナが広いなって思うし、またそれが可愛いんですよ」と話すと、古田は「可愛いものが大好きなんです」と満面の笑みを浮かべ、笑いを誘っていた。
最後に、安田は「ブラボーな作品を観に来ていただきたい。キャスト・スタッフみんなで最高のものを作ってますので、ぜひお待ちしています」と述べ、成海も「音楽劇ということで、楽曲も本当に素晴らしいです。ぜひ観に来てください」と呼びかけた。
パルコ・プロデュース2019 音楽劇「マニアック」は、2月5日(火)〜27日(水)まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演。