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2018/08/06 20:01
全国から声優を発掘する『81オーディション』 グランプリに長野県出身の高校3年生 ・山一茉希さん「通る声を活かせる職業を目指しました」
声優プロダクション「81プロデュース」が、毎年8月1日に開催する、新人声優発掘オーディション『81オーディション』の第12回大会の最終審査が、東京・なかのZERO小ホールで行われた。優秀賞(グランプリ)には2名の女性が選ばれたが、そのうちの一人は、長野県出身の17歳、山一茉希(やまいち・まき)さん。山一さんは「バトル系でも学園系でも、メインヒロインになりたいです!」と意気込みを語った。
応募総数1964名の中から、書類審査通過者が東京・大阪で行われた2次審査に臨み、そこで選ばれた26名がファイナリストとしてステージでの最終審査に臨んだ。最終審査では自己PR、セリフ・ナレーション・歌唱審査、そして二人一組による掛け合いセリフ審査、質疑応答が行われた。
高校の音楽科で学ぶ17歳、山一茉希さんは、声楽を活かした歌唱力と、表情豊かな演技が高く評価され、グランプリを受賞。さらに審査員を務めた長崎音響監督賞とのダブル受賞を果たした。審査では学校で学んでいる声楽を活かしてオペラを歌って自己PR。そして「演技を本格的に勉強したことは無いんですけど、本を読んで初歩を学んで。それを取り入れながらも、自分が楽しまなきゃ悔いが残るなと思って、楽しむことを心掛けました」と、演技審査での豊かな表情の理由を教えてくれた。
グランプリ発表の瞬間を「男性と女性の2人が受賞していることが多いので、20番の女性の方が呼ばれたときに“ああ無いんだろうな、お腹すいたなぁ”って思ってたら、『25番』って言われて…。ちょっと前まで、頭が混乱してて、間違いじゃないかなって思ってました。まだ実感が湧かない…です」と振り返る。
81オーディションに、高3の今年応募したのは「去年も締め切り間際に送ろうしたんですが、応募音源のCDにセリフを入れたのに、歌を入れ忘れたことに気付いて断念して。今年は注意深くチェックして送りました。声優を目指そうと思った時から有名なオーディションで、応募できるのは高校生からなんですが、高1年の時に歯の矯正を始めて、高2で資料を入れ忘れて、高3は最後だと思って、矯正のハンデがあっても、受験生でも、進路選択の一つとして応募しようと思いました」と明かす。
演劇科がある東京の大学への進学を希望している山一さん。「地元の小さな劇団に入っていたぐらいで、お芝居を本格的にやったことはなくて。スタートラインのその前にいるぐらいだから、大学で演劇を基礎からちゃんと学ぼうと思っていたんです」。そして「願書は夏休み中に提出する予定なんですけど、“オーディションがあるのでちょっと待ってもらっていいですか?”と、先生に言ったら…クラスのみんなに伝わってしまって(笑)」と、今回クラスメイトの期待を背負っての出場だったという。しかしグランプリと言う最高の結果で、いい報告ができたに違いない。
声優になりたいと思ったきっかけについては、「中学のころは趣味が無かったんですが、友達にオタクが多くて。その子たちに勧められながらどんどんオタクにされて行き(笑)、声優という存在を改めて認識しました。将来は自分の長所をちゃんと使えるような職業に就きたいと思っていて。“私の長所はどこだろう?”って考えた時、よく『声が通るね』って言われるので、この通る声を活かす職業はないかなと考えて。ちょうど好きになり始めていたアニメに携われる声優になりたいと思ったんです」と語る。
好きな声優は佐倉綾音。「今日もここに来るときに高速バスの中で“あやねる”のラジオをずっーと聞いてきて。あやねると同じ世界に入れる第一歩だなって気持ちを高めてきました」。そして一番好きなアニメは「2007年頃に放送されていた『CLANNAD -クラナド-』で、全話泣いて(笑)。こんなに人生を教えてくれるようなすごいアニメがあるんだなって思ったんです」と言う。
今後については「友達から『ヒロインボイスだね』って言われるので、バトル系でも学園系でも、メインヒロインになりたいです!」と意気込む。そして「これまで81オーディションで受賞された方の中でも、アニメだけでなく2.5次元舞台に出てらっしゃる方もいるので、マルチに活動できる声優になりたいです。あとラジオでも面白いことを喋れる人になりたいです」と夢を語った。
グランプリを受賞した山一さんは特待生として「81ACTOR’S STUDIO」でレッスンを受けられ、81グループで、デビューだけではなく長期的に声優活動をバックアップしていく。過去に江口拓也・原紗友里・斉藤壮馬・大久保瑠美・西山宏太朗・駒田航・上田麗奈・高橋李依・福緒唯らの受賞者がデビューし、81オーディションに所属し活躍しており、彼らに続いて声優界での活躍が期待される。
■審査結果
優秀賞/藤縄郁花・山一茉希
特別賞/國須奈緒・延次莉衣奈・林寛太郎
長崎音響監督賞/山一茉希
サミー賞/國須奈緒
JOYSOUND賞/延次莉衣奈
スタジオディーン賞/橋若那
文化放送賞/高橋若那・延次莉衣奈・藤縄郁花
小学館賞/大久保多聞・松本奈奈