全国中高生の声の祭典『声優魂』優秀賞は長崎と兵庫の高校生 | ニュース | Deview-デビュー

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2017/11/29 20:01

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全国中高生の声の祭典『声優魂』優秀賞は長崎と兵庫の高校生

「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞には、長崎県出身の高校1年生・中村鈴々花さん(左)、兵庫県出身の高校2年生・延次莉衣奈さん(右)が選ばれた。(C)Deview
「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞には、長崎県出身の高校1年生・中村鈴々花さん(左)、兵庫県出身の高校2年生・延次莉衣奈さん(右)が選ばれた。(C)Deview

 全国の高校生・中学生と、世界中の“声優”を目指す若者が集う“声の祭典”「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」が19日、ゲートシティ大崎ホールにて開催された。1500通のエントリーの中から、ファイナリスト25名(2名欠席)が最終審査に挑み、優秀賞に長崎県出身の高校1年生・中村鈴々花さん(なかむら・りりか)、兵庫県出身の高校2年生・延次莉衣奈さん(のぶつぎ・りいな)が選ばれた。

 一般社団法人 国際声優育成協会が、声優プロダクション、アニメ製作会社、メディアなどの協力を得て、『声の祭典』として声優の世界をめざす若い才能を応援するために開催している『声優魂』。今年は、書類選考を通過した全国の中高生と、東北大会、近畿大会、鳥取大会、九州大会の各地区大会代表、そして海外からのエントリー「インターナショナルカテゴリー」の代表を合わせたファイナリストが最終審査のステージに上がった。

 最終審査は、現在放送中の、高校のアニメ研究部を舞台にしたアニメ『アニメガタリズ』の映像を使用。ステージ上で4人一組のアフレコレッスン形式で行なう『アフレコ審査』、そしてボイスドラマの台本を3人一組で演じる『掛け合い台詞審査』という2つの実技審査を実施。現役の声優や音響監督(声の演出の責任者)、アニメプロデューサーらが審査を行なった。審査では厳しめの指導も飛んだが「皆さん上手いので、プロと同じテンションで審査してしまった」と審査員も認める出場者のレベルの高さだった。

 優秀賞の一人、中村さんは、開会の挨拶で涙ぐんでしまうハプニングもあったが「ファイナルに来られたことが奇跡だと感じていて、自分でも情けないなって思ったんですけど、結果オーライでした(笑)」。受賞後は「優秀賞をいただけて嬉しいのと、最優秀賞じゃなくて悔しいのとごちゃごちゃで。へんな感じです」と素直な感想をもらした。

 延次さんは「一人で新幹線に乗ってくる間は、ずーっとどうしようって思っていたんですが、会場でみんなが声優に向う意識を感じて、本気で行かないとと決心しました。審査では自分の力が出せずに、手ごたえが感じられなかったので、優秀賞をいただいて嬉しくてビックリしました。それと同時に自分の課題も見つかって。緊張に弱いとか、自分が考えつかないような演技をしていた人がたくさんいたので、刺激になりました」と大会を振り返る。

 ちなみに延次さんは、審査員との質疑応答でのやり取りで“らしさ”を見せていた。「審査はダメだと思っていたので、最後にあがこう、ちょっとでも印象に残ろうと思って、関西の血が騒いでしまいました。演技審査は完全に緊張しかしてなかったんですけど、質疑応答では振り切って、全力で笑いをとりに行かせていただきました」。今はラジオなどで個性を発揮す声優も多いだけに、キャラクターの部分も評価されたのかもしれない。

 中村さんが声優を志すきっかけになったのは、声優の釘宮理恵。「ちっちゃい動物の声とか、カワイイ女の子の声とか、ツンデレキャラとかを演じ分けられるのが本当にすごくて。演技力に感銘を受けています」。

 延次さんが影響を受けた声優は斎賀みつき。「女子高に通っていたんですが、声が低いのであだ名が『クマ』だったり。関西の人って結構へらへらとキツいことを言ってくるんですよね。“うるせえな”とか返しつつ、心の奥底ではやっぱりちょっとトラウマ化して傷ついていました。小4ぐらいからずっと言われていたことだったので、自分の声が本当に嫌いだったんです。でも、中学1年のときに大きな病気をして、自宅療養していた時期があって、そんなときに観たアニメで男性のキャラクターを斎賀さんがやってはったんです。声がタイプだったので、調べてみたら女性の方で。そこから低い声を活かして、人に感銘や勇気を与えることってできるんだと思って、斎賀さんを追いかけ始めました。低い声がコンプレックスだったけど、その声を武器にして、勇気を与えたい。斎賀さんは憧れの人です」。

 これからの目標について中村さんは「一番影響を受けたのが『進撃の巨人』なので、そんな世界観のあるアニメやゲームの声の仕事をしたいと思っています。みんなに夢を与えられるような声優になりたいです」と語る。そして延次さんは「アニメだけではなくて、外画の吹き替えや、ナレーションなどいろんな方面で活躍する声優を目指しています。小さいときから、兄の影響で戦隊モノやヒーローものを観てきたので、小さい子たちにもポジティブな感情を与えられたらいいなって思っています」と意気込みを語った。

 なお第六回 国際声優コンテスト『声優魂』の最優秀賞は、鳥取県出身の高校1年生・木村美言(きむら・みこと)さんが受賞。インターナショナルカテゴリー入賞に王イカンさん(中国/埼玉県在住)、Sandy Chia-Hua Chengさん(オーストラリア他/東京都在住)、DHIRALAKSH ORNCHAMAIさん(タイ/東京都在住)、Reina Burkhalterさん(スイス)が選ばれた。

関連写真

  • 「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞には、長崎県出身の高校1年生・中村鈴々花さん(左)、兵庫県出身の高校2年生・延次莉衣奈さん(右)が選ばれた。(C)Deview

  • 「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞には、長崎県出身の高校1年生・中村鈴々花さん(左)、兵庫県出身の高校2年生・延次莉衣奈さん(右)が選ばれた。(C)Deview

  • 第六回 国際声優コンテスト『声優魂』の受賞者。(前列左から)中村鈴々花さん、木村美言さん、延次莉衣奈さん(後列左から)王イカンさん、Sandy Chia-Hua Chengさん、DHIRALAKSH ORNCHAMAIさん、Reina Burkhalterさん(C)Deview

  • 「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞・中村鈴々花さん(C)Deview

  • 掛け合い審査の模様。

  • 「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞・中村鈴々花さん(C)Deview

  • 「第六回 国際声優コンテスト『声優魂』」優秀賞・延次莉衣奈さん(C)Deview

  • 受賞者によるアフレコ実演(C)Deview

  • 出場者、審査員の集合写真(C)Deview

  

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