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2018/02/28 20:26
レプロ所属の若手男性演劇ユニット『ウズイチ』旗揚げ間近! フレッシュなメンバー4人にインタビュー
池内博之、新垣結衣、中村蒼らが所属するレプロエンタテインメント初の男性演劇ユニット『浅草軽演劇集団・ウズイチ』が、旗揚げ公演『シャフ』を浅草九劇にて3月2日〜3月11日に上演する。昨年夏から行われたオーディションで選出された15歳〜25歳までの14名はほとんどが芸能活動未経験というフレッシュなメンバー。今回、オーディション情報サイト「デビュー」を通じてオーディションに応募、合格した4人、藤原成覇、内田莉暉、寺田直生、富永盛也に話を聞いた。
“エンタテインメントという渦のど真ん中で輝く一番星を目指す“という意味を込めて命名された『ウズイチ』は、娯楽性を重視した演劇作品=軽演劇を追求し、芸能の聖地である浅草で、誰もが気軽に楽しめる総合エンタテインメントを発信する集団。旗揚げ公演『シャフ』は、人力車の車夫(シャフ)になるために奮闘する青年たちを描く書下ろし公演で、男たちの若さみなぎるエネルギッシュなパフォーマンスが見られる作品。本作に挑むメンバー4人の意気込みを聞いてほしい。
――ウズイチのオーディションを受けたきっかけを教えてください。
藤原成覇「デビューのサイトで見つけて、初めて応募したオーディションがこれだったんです。合格後すぐに劇団の舞台に立てるというのと、レプロエンタテインメントが初めて送り出す一期生っていうことで大々的に募集していたのが目に留まりました。高校の進路面談で、2年生までは公務員とか安定した職業をって思っていたんですけど、高3で何をやりたいんだって言われた時、やりたいことがたくさんあって。大学を探してもやりたいことに繋がらないなと考えているうちに、俳優ならいろいろな経験ができる夢のある職業だと思って応募させていただきました」
内田莉暉「演技も未経験で、劇団も未知のものだったんですが、レプロエンタテインメントが運営ということで、今後自分のプラスになると思って応募させていただきました。14年間サッカー一筋で全国を目指してやってきて、高校3年生の時は寮生活でテレビを観ることができなかったんです。退寮して家に帰ってから、反動でテレビばっかり、中でもドラマをすごく観ることになって。こんなふうに人を感動させたり、喜ばせたりできる人になりたいと思って俳優を目指しました」
寺田直生「中学校の頃まで事務所にちょっと所属していたんですが、受験を機に一回辞めて、高校に進学してからまた芸能の仕事を目指したいなと思って、デビューで『ウズイチ』を見つけました。芝居を身につけたいと思っていて、“初心者大歓迎”と書いてあったので応募しました。元々芸能界にずっと憧れてて、幼稚園の時は『てれび戦士』を目指していました。テレビ大好きなので、その世界で活躍したいと思ったんです」
富永盛也「今までいくつかオーディションを受けてきたんですが、『所属できます』というありきたりな内容じゃなくて、『芝居経験がない人でも、ワークショップに参加して舞台出演を目指しましょう』というのが、これまでにない形式で、単純に面白そうだなっていう好奇心で応募しました。自分は演技経験はないんですが、高校3年で進路を決める時期に、俳優の道に進むって親に話して決めました。自分はこれまで決めたことは全部貫いてきたので、そのときからオーディションを積極的に受けるようになりました」
――「ウズイチ」のオーディションにはどんな気持ちで臨みました?
藤原「イラストを描くのが好きで特技披露で見せたんですが、スタッフの方が“すごい”って言ってくださって。先日のお披露目でも、菊地亜美さんの似顔絵を描いたりして、こうやって広げていけば特技にできるんだなって思いました。オーディションでは三次審査から芝居の稽古が始まったんですが、みんなほとんど演技未経験で、お互いのことも知らない約20人が集まっていたので、最初は不安でした。でも今では、本当に一人ひとり対話をして、どんどん仲良くなってきています」
内田「自分は本当に素人で何も分かっていなかったので、めちゃめちゃ圧倒されて、やっていけるかなって不安でした。でも、やっぱりみんなの気持ちが伝染するというか、自然と自分もやんなきゃという気持ちが高まって、今はすごく必死です」
寺田「僕より芝居ができたり、特技を持っている人がたくさんいたんですが、誰にも負けないっていう気持ちはずっと持っていました。だから、気取らずに素直に一生懸命に、がむしゃらにいこうという気持ちで臨みました」
富永「オーディションを勝ち抜いてきた人たちだから、みんなビジョンがあることが分かったし、ピリピリしたなかにも熱量が感じられました。でも僕は周りに流されない、マイペースなところが長所だと思っているので。『自分は自分』という気持ちで臨みました」
――このメンバーと顔を合わせたときの印象はいかがでした?
藤原「広島とか宮城とか、いろんな地方から来てる人が多くて、未知の世界の話が聞けますし、それぞれに経歴があって、みんな埋もれない強い個性を持っているので、競い合いながら成長していけることが貴重だなと思っています」
内田「僕は本当に人見知りなので、劇団という集団に入って大丈夫かなと思っていました。でも、みんなコミュニケーションをどんどん取ってくるような人ばっかりで、溶け込みやすくて安心しました」
寺田「僕は年齢が下のほうなので、みんな大人で優しくて、伸び伸びとやれてます。僕は一定の距離感を保ちながらバチバチとやっていきたいんで(笑)、頑張ります」
富永「こういう集団に入って行動するのが初めてで、新鮮でいい経験になっています。いい意味でみんな個性があってみんなバラバラ。この4人が集まった時点でぜんぜん違うじゃないですか? だからすごく刺激をもらえるし、真剣な中でも楽しくやらせてもらえてます」
――各メンバーのことを知りたいので、1人をほかの3人から紹介してもらえますか? まずは藤原くん。
内田「とにかく真面目。その一言に尽きる…くらい真面目な人」
富永「真面目ですね」
寺田「成覇くんは、いつも帰り道の電車が一緒で。気軽になんでも話せて頼もしくて。お兄ちゃん的な感じ」
――では内田くんは?
藤原「しっかり考えてる人」
寺田「努力家」
富永「わりと心の強い人だなと思います。最初は優柔不断なのかなって思ったんですけど、今仲良くしてもらっていると、すごく芯があって、何を言われてもへこたれない反骨精神を持ってます」
寺田「内田くんは僕達が芝居してるとき、細かいところまでしっかり見てくれて、アドバイスしてくれたり、応援してくれるので優しいなって思います」
――寺田くんについては?
藤原「いい意味で天然。愛されるキャラかな」
内田「基本的に本当にストイック。ストイックなんですけど基本ナメてます(笑)。でもやる時はしっかりとやる…でもナメてます」
寺田「ナメてるように見せて、冷静に見てますよ」
富永「うーん…良い意味でも悪い意味でも天然だと思います。あとはマイペースなところもあるのかなって思います」
――最後に富永くん。
藤原「気さくだなって思います。最初に会った時に、身長のせいもあってちょっと圧倒されたんですけど。最初に話しかけてくれてとても嬉しかったのを覚えてます」
内田「いい意味で、役者として二面性がある。真面目な一面と、面白くて楽しい一面。役に入ったらいろいろな性格を見せてくれて面白いです」
寺田「繊細だなあって。なんでもすぐに吸収して感じ取れてしまうところがすごいなって思います」
――ウズイチの最大の特徴は拠点が浅草にあることだと思うんですが、拠点の浅草、そして浅草九劇という劇場についてはどう思います。
藤原「正直、高校の東京見学で来たぐらいで、個人で来たことはなかったんです。でもやっぱり、芸能の聖地でホントの日本って感じじゃないですか? 俳優を始める出発点としてはすごいところなんじゃないかなって思います」
内田「ウズイチに入ることになって人生で初めて浅草に来ました。現代には無い雰囲気があって、いろいろな魅力を持った場所だなって思います」
寺田「僕もウズイチをきっかけに初めて浅草に来たんですけど、すごくテンションが上がっちゃって! 雷門とか初めて見たし、人力車とかもあるし、たくさん写真撮っちゃいました。でももう見慣れました(笑)」
富永「来たことはあったんですが、ちゃんと観光をしたのは最近で。芸能の聖地ではあるんですけど、僕は食べることが大好きなので、どこを見ても食べ物屋さんがたくさんあって楽しいです。ほかにも日本最古の遊園地の花やしきがあったり、娯楽も食も充実してワクワクさせてくれる街ですね」
――浅草で食べたもので何が良かったですか?
富永「僕、甘いものが大好きなので『おいもやさん興伸』のスイートポテトがとっても美味しかったです。昨年11月に、勉強のためにと思って人力車に乗ったんです。乗せていただいた車夫の方に“おすすめのお店はありますか?”って聞いたら、“しょっぱいものだったら『黒い天丼』、甘いものだったら『おいもやさん興伸のスイートポテト』”って教えてくれて。そのスイートポテトは、中に生クリームが入っててすっと溶けてくような感じで。めっちゃハマっていて稽古に来る度に買ってます」
――3月2日から旗揚げ公演『シャフ』が始まりますが、どんなところを観てほしいですか。
藤原「舞台は大学生4人がひょんなきっかけで車夫という仕事を知って、車夫を本気で目指すというストーリーなんですけど、未知の世界に飛び込むところが、今の自分たちと重なるところがあって。自分たちに当てて書いてくださった脚本だと思うので、演じるにあたって、そのままの自分たちで行けるんじゃないかということを感じました」
内田「僕は本当に初心者で、台本を貰って読んでも、キョドっちゃうみたいな感じだったんです。でも、今劇団の仲間と一緒に稽古をしていくなかで、“エネルギーを前に出す”というところから自分もしっかり入っていこうというイメージでやっています。最初の僕だったら、言われた通りの形しかできなかったんですけど、動きが自然と出るように、それくらい役に入ることを意識しています」
寺田「僕は車夫として駆け出しの僕と、俳優として駆け出しの僕を重ねて、ぜひこの芝居を見に来てほしいなと思います」
富永「この舞台では、役を演じるという概念は捨てていて、自分の素をそのまま見ていただきたいと思っています。人を笑わせるのって、一番難しくてエネルギーを使うと思うんです。ただでさえ芝居経験もない僕達なので、エネルギーを出し尽くして、お客さんをとにかく楽しませることだけを考えて、一生懸命に頑張りたいです。僕達の限界・全力を見ていただければと思います」
――今はこの舞台に全力だと思いますが、それぞれの目標を聞かせてください。
藤原「俳優としての目線だけじゃなくて、例えば、脚本家さんや演出家さんの目線でものを見られる俳優さんになりたいです。そうすることで演技の幅も広がると思うので、今回の舞台の稽古を通して、そういう視点を身につけたいです」
内田「今回の舞台は、マニュアル通りじゃなくて、どんどん自分が役になりきってアドリブ入れていける役なので、心からお客さんを楽しませられる俳優を目指したいと思っています」
寺田「今回の舞台では、ちゃんと相手のセリフを聞いて、それに対して答えられるように“聞く力”をつけたいと思っています。そしてその先には、皆さんに夢と希望と感動を届けられるスターになりたいと思っているので、芝居以外にも様々なことに挑戦したいと思っています」
富永「まだスタートライン立ったばっかりなんですが、どんな役を演じても、結局は自分とは切り離せないものだと思っているんです。だから、演じる役のことを誰よりも一番知っている役者でありたいと思います」
●寺田直生(てらだ・なお)
※Aチームキャスト
誕生日:2001年7月10日
身長:172cm
出身地:神奈川県
好きな映画:「君の名は。」
嫌いな食べ物:ちくわ
尊敬する人:SMAP
●富永盛也(とみなが・せいや)
※Aチームキャスト
誕生日:1997年9月20日
身長:187cm
出身地:埼玉県
座右の銘:初志貫徹
尊敬する人:両親
特技:ピアノ
●内田莉暉(うちだ・りき)
※えびす屋ジュニア(アンダー)
誕生日:1997年4月3日
身長:172cm
出身地:神奈川県
座右の銘:大丈夫何とかなる何とかする
好きな映画:君の膵臓をたべたい
特技:サッカー
●藤原成覇(ふじわら・なるは)
※えびす屋ジュニア(アンダー)
誕生日:1999年8月12日
身長:180cm
出身地:神奈川県
座右の銘:人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である。
好きな映画:時をかける少女、ベンジャミン・バトン 数奇な人生
特技:水泳、けん玉、イラスト、スティッチのものまね
■浅草軽演劇集団・ウズイチ
<劇団員>
稲垣政成、今村航、上原一翔、北優心、白石惇也、高橋元希、寺田直生、富永盛也、宗綱弟、
伊藤貴史、内田莉暉、小野駿、佐藤蓮、藤原成覇
<浅草軽演劇集団・ウズイチ旗揚げ公演『シャフ』>
公演日程:2018年3月2日(金)〜3月11日(日)
劇場:浅草九劇(東京都台東区浅草2‐16‐2「浅草九倶楽部」内2階)
チケット料金:全席指定3000円/学生割引2000円