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2018/02/02 20:22
鈴木裕樹&宮崎秋人W主演舞台『おたまじゃくし』が開幕、「僕らのライブを楽しんで!」
OFFICE SHIKA PRODUCE『おたまじゃくし』が、2月1日より東京の座・高円寺にて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、出演者の鈴木裕樹と宮崎秋人が『デビュー』の取材に応じ、本番への意気込みを語った。
本作は、乃木坂46主演舞台や朝井リョウ原作の舞台『何者』演出、秋元康プロデュース『劇団4ドル50セント』脚本・演出などで注目を集める丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)が作・演出を担当する、OFFICE SHIKA PRODUCEの最新作。
へヴィメタルを愛する主人公・小森憲一は、生後1万年の赤ちゃんエアバンド「オギャーズ」のボーカルとして活動するも、バンドは鳴かず飛ばすで日雇いバイトをする日々。しかも、結婚10年目となる妻・彩子に、自身が「精子無力症」であることを言い出せずにいる。そんな時、長年疎遠であった父が亡くなり、遺品整理をするために、生まれ育った実家である文化住宅「栄荘」を訪れ、滞在することに。そしてその夜、憲一の前に「息子」だと名乗る青年・アキノリが現れ、物語は急加速していく。
精子無力症を抱え、バンド活動も思うように行かずに、妻との関係も悪化する一方の憲一。そして、生きることに希望を見出せずにいるアキノリ。そんな二人がひょんなことから出会い、憲一の父が生活していた文化住宅で過ごしていくなか、亡き父の知られざる過去に触れ、二人は徐々に自分が今やるべきことや生きる希望をを見出していく。切なくも温かい家族の人間ドラマを中心に描く一方で、思わず笑ってしまうようなコミカルな掛け合いや演出もあり、鈴木が演じる憲一のライブシーンも必見。
憲一率いる、赤ちゃんの覆面を被ったエアバンド「オギャーズ」の楽曲は、作詞を作・演出の丸尾が担当し、劇団鹿殺しのオレノグラフィティが作曲した完全オリジナル楽曲。憲一の歌声と迫力たっぷりのパフォーマンスで、劇場が一気にライブハウスと化し、音楽がより一層舞台を色鮮やかなものにしていた。
ゲネプロを終え、鈴木は「今までやった中で一番良かったんじゃないかなと思う」と確かな手応えを感じた様子。「稽古期間中に、段取りとか絶対外してはいけない部分とかを何回も確認して詰めてやってきて、ここの部分はもっと遊んでもいいだろうっていう部分が明確になった。なので、本番は、もうちょっといろいろとやれるかなと思っています」と明かす。
宮崎も「稽古では1回1回課題を持ってやってきて、ゲネでも丸尾さんから言われたことを意識して、いろいろと自分の中で変えたりしながらやっていました。よく『演出の枠から飛び出してほしい』とおっしゃっていたので、本番でも毎日いろいろと試したりして、どれだけやれるかを意識しながら、1公演ずつやっていきたい」と語り、「作品の雰囲気に飲まれないように、しっかりと自分の色を持って臨んで、自分自身楽しんでやれたら」と意気込む。
主人公・憲一について、鈴木は「今までは、どちらかと言うと、役を自分に寄せる、自分の良いところを出すということが多かった。それを良しとされてきたし、それを求められてきたけど、今回はまったく違う役柄」と説明し、「丸尾さんが、よく『違う服を着る』とおっしゃっているんですが、そんな感じです。自分だったら、おおよそしないようなリアクションや声の出し方とか、僕自身は今までとは違ったことをしている感覚がある。それを新鮮に受け取ってもらえたら嬉しいです」とコメント。
一方、2034年からタイムトリップしてやってくる憲一の息子・アキノリを演じる宮崎は、「しっかりとアキノリとしての役割を果たしながら、わりと自由な役柄でもあるので、動きに関しても照明が当たる範囲でいろいろと遊べたらなと思います」と意欲を見せる。さらに、「音楽の中で、シーンがどんどん展開していったり、なんてことない日常を描いているシーンとか、個人的にすごく好きでやっていて楽しい。ぜひそういう部分も見てもらえたら」と打ち明けた。
俳優集団D-BOYSの先輩・後輩である鈴木と宮崎。別の舞台の本番と並行して稽古に臨んでいたという宮崎に対して、鈴木は「僕はずっと稽古に参加してきたけど、秋人はそんなに時間もない中で仕上げてきて、センスもあるし、本当にすごいなと思う」と称賛。宮崎は「ズッキーさんとのやりとりはすごく楽しいです」と笑顔を見せ、「ズッキーさんの役はどんどん悩んでいったりする役柄なので、背中を押すシーンではしっかりと背中を押せればと思います」と語る。
最後に、鈴木は「僕や秋人を応援してくれている方、劇団鹿殺しのファンのみなさん、そのほかにもいろいろな方々が観に来てくださると思いますが、この舞台は前情報なしで劇場に来ても、きっと楽しめる作品になっていると思います」と語り、「僕らもそういう作品にしようと、ずっと取り組んできましたし、純粋に楽しんでもらえたらと思います。あとは、僕の歌、オギャーズのライブを楽しんで帰ってもらえたら」とコメント。
宮崎は本作について、「若い10代の方は、僕が演じるアキノリの目線だったりするでしょうし、逆にお子さんがいる方はズッキーさんが演じる憲一や、妻の彩子、憲一のお父さん目線だったりするかもしれない。この舞台は、観る方によっていろんな目線で見られたり、様々な感じ方がある作品だなと思うので、それを楽しんでもらえたら嬉しいです」と呼びかけた。
OFFICE SHIKA PRODUCE『おたまじゃくし』は、2月1日(木)〜12日(月)まで座・高円寺1にて上演され、その後、大阪公演が2月15日(木)〜18日まで(日)ABCホールにて上演される。
なお、オーディションエンタメサイト『デビュー』で掲載中のD-BOYS連載では、同舞台に出演する鈴木裕樹と宮崎秋人のインタビューを公開中。本作のみどころなどを語っている。