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2017/09/06 23:58
「精一杯“ヒャッハー!!”したい」個性豊かなザコたちが暴れまくる 舞台『北斗の拳 -世紀末ザコ伝説-』が開幕
人気漫画『北斗の拳』の初の舞台化作品『北斗の拳 -世紀末ザコ伝説-』が6日より、東京・シアターGロッソにて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、ザコ役の磯貝龍虎らキャスト陣が囲み取材に出席し、本番への意気込みを語った。
80年代に『週刊少年ジャンプ』(集英社)の黄金期に一世を風靡し、アニメ化もされされた『北斗の拳』が、35周年を記念して初の舞台化。本作の主役は、ケンシロウやラオウら主人公のために、断末魔とともに壮絶な死を迎えるザコたち。川尻恵太(SUGARBOY)が脚本を手がけ、村井雄(KRR/開幕ペナントレース)が演出を担当し、ザコによる、ザコのための、ザコだけの舞台が誕生。
メインザコを演じるのは、磯貝、河合龍之介、寿里、林野健志をはじめ、スーパー日舞界を牽引する花園直道。そして、ガールズユニットA応Pの水希蒼が女ザコを熱演しているほか、『北斗の拳』をネタにしたコントでお馴染みのキャベツ確認中などのお笑い芸人が個性豊かなザコ役で登場。またジャキ役は、角田信朗、武田幸三、山本圭壱がトリプルキャストで演じ、さらに日替わりゲストとして、谷口賢志や河原田巧也、中村優一らがゲストザコとして出演し舞台を彩る。
ゲネプロ終了後の囲み取材で、磯貝は「まだまだフルスロットルで上げていけるところもある。『北斗の拳』の世界観を大事にして、さらに上にいけるように、切磋琢磨して頑張りたい」と決意を新たにし、寿里も「ゲネプロは楽しくできました。細かいところで修正点はいっぱいありますが、初日までに直して、たくさんのお客さんに見ていただけるよう頑張ります」とコメント。
河合は「今回の作品は、お客様に入っていただいて、初めて完成する作品だと思っています。日に日に作品が成長していくと思いますので、それを見届けていただけたら嬉しいです」と話し、花園は「7月の制作発表からあっという間に本番を迎えたという感じです。お客様にやっと見ていただけるということで、精一杯“ヒャッハー!!”したいと思います」と力強く語った。
「やっとこの時がきた」と台詞を引用しながら語った林野は、「『北斗の拳』が舞台の世界に飛び込んでくるということがすごく心躍ります。創り上げてきたものが今まで経験してきた舞台とはまったく違っていて。これが『北斗の拳』だというものが、伝わる舞台になっていると思います」と語り、「この『北斗の拳』がもっと大きくなるように、応援よろしくお願いします」と呼びかける。
紅一点の女ザコを演じる水希は「A応Pとして、オープニングですごくカッコイイダンスをするのでぜひそこを見てほしいです」とアピールし、「世紀末を女が生き抜いたというザコとして、もっともっとパワフルさを表現していきたいと思います」と宣言。そんなA応Pとともに、名曲『愛をとりもどせ!!』を熱唱したムッシュは「84年からテレビアニメが始まって、そこからずっと関わらせていただき、30数年が経ちました。何千回と歌っていますが、この緊張の度合いは並大抵ではない」と表し、「私の孫や娘、息子世代の方たちと一緒にやれるということに、感謝しています」と打ち明けた。
そして、ジャギを演じるため4ヵ月前から準備してきたという、見事に仕上がった肉体を披露した角田は「連載当時から大ファンだった僕は、生まれてきた息子に賢士朗、娘に友里亜という名を付けました。その子供たちが、僕よりも先に作者の原哲夫先生と偶然出会ったところから、僕と原先生の友情がスタートしました」と明かし、「本当に不思議なご縁を北斗の七星が結びつけてくれまして、心に沁みわたる想いで、しっかりとジャギを演じさせてもらいたいと思います」と気を引き締めた。
劇中では『北斗の拳』のナレーションでお馴染みの千葉繁が同舞台でもナレーションを担当。さらに、オープニングライブでは、同じく『北斗の拳』には欠かせないクリスタルキングの名曲『愛をとりもどせ!!』を、ムッシュ吉崎(クリスタルキング)with A応Pのコラボで生披露され、会場が一気に『北斗の拳』の世界一色に染まる。
物語はオムニバス形式で展開されていき、何をするにも「めんどくせえ」とやる気が起きないザコとその母親の物語や、音楽を愛するザコの物語など、時に歌やダンスを交えながら様々なザコたちが描かれる。クスッと笑えるコミカルな演出はもちろん、息子と母の絆や仲間想いなザコたちなど、乱世の中で葛藤し、苦しみ、それでも明るく生きていこうとするザコたちの生き様にちょっぴり切なくなる場面も。ステージ上だけでなく、客席にも降り立ち、会場全体を縦横無尽に暴れまくるザコたちが、それぞれ断末魔ともに散りゆく死に様にも注目だ。
舞台『北斗の拳 -世紀末ザコ伝説-』は、9月6日(水)〜10日(日)までシアターGロッソにて上演される。2018年2月には、同舞台のDVDが発売されることが決定。
(C)武論尊・原哲夫/NSP 1983, ?北斗の拳−世紀末ザコ伝説−製作委員会2017 版権許諾証GP-907