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2017/06/28 07:01
土屋太鳳、女優としての覚悟を決めた瞬間を明かす「1年前、エランドール賞をいただいたときです」
非モテ女子高生・せとかを巡って、“兄系イケメンズ”たちがラブバトルを繰り広げる人気コミックを実写化した『兄に愛されすぎて困ってます』が6月30日(金)よりついに公開。4月に放送された連続ドラマに続き、本作で主人公・せとかを演じた土屋太鳳が、オーディションサイト『Deview』のインタビューに応え、役作りで苦労した点、オススメの胸キュンシーンのほか、女優として生きようと決意した瞬間について語った。
【土屋太鳳インタビュー】
◆「1年前、エランドール賞をいただいたときに、本気で覚悟を決めようと思った」
――兄系のイケメンたちが、せとかを巡ってラブバトルを繰り広げる人気コミックが原作ですが、台本や原作を読んでどんなところに魅力を感じましたか?
「コメディタッチでもあり、でも、本当に純粋な愛情を描いている作品だなと思いました。私はなかなかこういったタイプの少女マンガを読む機会が少なかったので、“今はこういうマンガが流行っているのか”と。“え、そこまで描くの!?”っていうシーンもけっこうあり、ドキドキしました」
――それぞれのキャラクターに対しては?
「お兄、高嶺さん、千秋さん、国光……一人一人すごく幸せな人生を過ごしていて、たくさんモテるんだろうなって思うんです。でも、それぞれがちゃんと弱さも持っているんです。たとえば、千葉(雄大)さんが演じた高嶺は、意外と本当の愛情を知らなかったり、草川(拓弥)くんが演じた千秋も『恋は女の子を落とすゲームだ』って言っていたり、みんな少しどこか愛情が欠けているんです。強い部分だけではなくて、弱い部分も持っているところが、すごくいいなと思いましたし、キュンとしました」
――主人公のせとかの役作りで苦労した点は?
「せとかちゃんは、私とは外見も中身も本当に真逆でしたので、こんなに可愛らしい子を自分が演じるというのは、失礼になってしまうのではないかなと、不安がありました」
――自分とは真逆だなと感じながらも、共感するポイントはありましたか?
「共通している点といえば、自分のことを自分でちゃんとわかってないところと、本物とは何か?というのを探しているところかなと思います。私も“自分ってなんだろう?”と思ったりしている部分があるので。せとかちゃんは告白12連敗しているんですが、それは“だた好きだから告白する”という軽さではなくて、誰か自分のことを受け止めて欲しいと思っていて、幸せなんだけど、何かが足りないなっていう不安みたいなものを本能的に感じていて。それがせとかちゃんと私に共通している部分かなと感じたので、そういう部分はしっかり想いを込めて演じようと思いました」
――たくさんの胸キュンシーンがありますが、ご自身でキュンキュンするシーンは?
「演じているときは、とにかく必死なので、キュンキュンする場面とか自分ではぜんぜんわからなくて。でも、一番キュンとしてほしいなと思うのは、終盤のシーンです。せとかとお兄が自分の気持ちに向き合うシーンなんですが、兄妹としてではなく、一人の男性として、一人の女性としてしっかり向き合った姿が描かれているので、キュンキュンしていただきたいです。そのシーンは、せとかちゃんとお兄の過去と今、そして未来をしっかり願って演じたので、伝わればいいなと思います」
――たくさんのイケメンが登場しますが、土屋さんのが好きなタイプはどのキャラクターですか?
「本当に迷うんです、みんなそれぞれ良さがあるので。逃げるわけではないんですが、それぞれにちゃんと強さと弱さを持っていて、本当に素敵だなって思うんです。でも、やっぱり小さい頃から同じ女性を思い続けているお兄が良いです。そういう人に会ってみたいです」
――理想のお兄ちゃん像はありますか?
「私の弟みたいなお兄ちゃんがいいです。弟はすごくしっかりしていて、考えたことは絶対実行に移すし、可愛らしさもあって、ギャクセンスも高いので、面白いんです」
――今作ではせとかにモテ期が到来しますが、土屋さんの一番のモテ期は?
「まだ来てないです!!(笑)。自分にはモテ期あるのかなって思ったりもしますけど。でも、一番は、本当に自分の大切な人と出会えたらいいなって思います」
――土屋さんは10歳のときに受けたオーディションがきっかけで、芸能界デビューを果たされていますが、“この世界でやっていくんだ”と決心した瞬間はいつごろでしたか?
「1年前、エランドール賞(2016年エランドール賞 新人賞)をいただいたときです」
――ごく最近の出来事ですね。
「ちょうど、“このお仕事は続けていきたいけど、続けていけるのかな?”という風に思っていた時期で。お仕事がまだ少なかったときは、仕事への想いが届かないことの悔しさや不安があったんですけど、お仕事をいただけるようになって、たくさんの役柄を演じさせていただくようになって、自分の出来なさをすごく痛感するようになったんです。それを埋めていきたいから、必死に努力はするけど一方通行状態で。こんな状態で続けられるのかなと、いろいろと考えてしまったんです」
――エランドール賞を受賞したことで、どんな変化があったんですか?
「エランドール賞の授賞式で、私が演じてきた、いろんな作品の動画が流れたんです。それを観たときに、“あ、そんなことを思っているなんて失礼だなと思って。この作品にたくさんの愛情をかけて、いろんな方が参加して、それがあるからこそ、今こうして自分がエランドール賞をいただけているんだと改めて感じたんです。それまではずっと『女優さん』と言っていたんですが、そのときは『役者でも表現者でもなく、女優として生きようと思います』と話をして。なんでかわからないですけど、『さん』を取ることで、本気で覚悟を決めようという感じだったんだと思います」
――改めて、女優の面白さ、魅力をどんな点で感じていますか?
「今の時点での私では、楽しさよりも難しさのほうが感じることが多いです。お芝居のためにプライベートを削ろうとすると自分の引き出しが少なくなっていって、プライベートを充実させようとするとお仕事が50%になってしまいがちで……。1日50時間くらい欲しい!と思うくらいです。でも、大変だったとしても、今は観てくださった方が『楽しかったよ』とか、『感動した』と言ってくれる、その声が一番嬉しいですし、やりがいを感じています」
映画『兄に愛されすぎて困ってます』は、6月30日より全国ロードショー。なお、本作への想いなどをたっぷりと語った土屋太鳳のインタビュー全文は、オーディション情報サイト「デビュー」に掲載中(下記リンク参照)。
【プロフィール】
土屋太鳳(つちや・たお)●1995年2月3日生まれ、東京都出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。近年の主な出演作は、映画/『orange』、『青空エール』、『金メダル男』、『PとJK』、ドラマ/『下町ロケット』(TBS)、『カッコウの卵は誰のもの』(WOWOW)、『お迎えデス。』(日本テレビ)、『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(TBS)、『兄に愛されすぎて困ってます』(日本テレビ)など。今後、映画『フェレシーと夢のトウシューズ』(8月12日公開)日本語吹き替え、主演映画『トリガール!』(9月1日公開)、主演映画『8年越しの花嫁』(2017年冬公開)、主演映画『となりの怪物くん』(2018年公開)が控える。