ニュース
2017/05/01 19:48
『第十一回声優アワード 新人発掘オーディション』最多7社のスカウトを受けたのは、香川県出身の19歳「田舎感が出てたかも」
才能ある声優の卵を発掘・育成する『第十一回声優アワード 新人発掘オーディション』が、今年も文化放送メディアプラスホールにて3月18日に開催された。1000通を超える応募者のなかから最終選考に出場した39名のうち、22名の声優の卵たちに声優事務所のスカウトの札が上がった。今回最多7社の札が上がった香川県出身の19歳・三川華月(みかわ・はるな)さんは、「札を上げてもらえた嬉しさとともに、そのプレッシャーに打ち勝ちながら、どんどん現場で経験を積ませていただいて、どんどん成長できる声優になりたい」と意気込みを語った。
『声優アワード 新人発掘オーディション』は、年度毎に印象に残る活躍をした声優を称える『声優アワード』の誕生とともに産声をあげ、今年11回目の開催。当日は事前に行われた声優事務所による一次選考を通過した39名が集結。同日に授賞式が行われ、名だたる声優が登壇する『第十一回声優アワード』と同じステージを使い、自己PR・テキストリーディング・2人1組での掛け合い台詞・質疑応答の最終審査が行われた。
三川華月さんは香川県在住の大学2年生。これまでレッスン経験はなく独学で技術を磨いてきた。しかし審査員は、ナレーションでの綺麗な日本語と演技のセンスを高く評価。そしてソフトテニスの経験があり、「動ける声優になる」という健康的で清潔感のあるキャラクターも注目された。ある審査員は思わず「可愛いねえ…」と感想を漏らし、「地元での大学卒業を許してくれる事務所と契約してください」と、まるでお父さんのようなアドバイスを送るほど。それについては「たぶん、田舎感が出てたからじゃないですか」と笑うが、そんな“いい娘さん”のイメージも事務所スタッフの心を掴んだようだ。
三川さんが声優を目指したきっかけは「小さいときから、卒業文集にも“女優になりたい”とか、何かを見せる仕事がしたいって思っていました。中学で入った部活が厳し過ぎて、そういう夢を考える余裕がなかったんですが、その頃に先輩が『妖狐×僕SS』(いぬぼくシークレットサービス)というアニメを教えてくれて。アニメの後ろにいる声優さんに興味を持って、声優のことを調べるようになって、声優を目指すようになりました」と語る。
そして「高校でもずっと声優になりたいと思いながら、地方というハンデもあって大学まで行動せずに来てしまったんですが、以前受けたオーディションで“もうそろそろ(年齢的に)ヤバいよ”って言われて。何か始めないといけないと思ってインターネットで検索して、このオーディションを見つけました。昨年は締切が終わっていたので、今年の募集まで準備していました」と今回のオーディションに応募。オーディションでは「周りの皆さんが自己PRでパンチのあることをするなかで、私は演技経験も全然無くて、アピールすることもなかったんですが、今自分ができることを精一杯した結果、たくさんの方に札を上げていただけました」と結果に繋げた。
目標としているのは「沢城みゆきさんや雨宮天さんのように、それぞれのキャラクターに命を吹き込めるような声優」。そして「最近『マクロスΔ』を観て、歌を聴いていたら本当にゾクゾクして、勝手に涙が流れてくるぐらい感動したんです。演技をするだけじゃなくて、オープニングや挿入歌も歌えるような、歌える声優になりたいです」と夢を語った。今回を札を上げたいずれかの事務所への所属が決まり、声優デビューを果たす日を楽しみに待ちたい。