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2017/03/05 16:03
刀剣男士と家康の絆を描いた最新作 ミュージカル『刀剣乱舞』〜三百年(みほとせ)の子守唄〜が開幕
大人気ゲームを原作としたミュージカル『刀剣乱舞』〜三百年(みほとせ)の子守唄〜が4日、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて開幕。初日公演直前に、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、刀剣男士を演じるキャスト陣が登壇し、本番への意気込みを語った。
原作である「刀剣乱舞-ONLINE-」は、名立たる刀剣が“刀剣男士”と呼ばれる個性豊かな男性キャラクターとして登場し、歴史上の戦場を駆け巡り、歴史改変を目論む謎の敵を討伐していくという、今、最も注意を集めている人気コンテンツ。同ゲームを原案とし、2015年10月にミュージカル『刀剣乱舞』〜阿津賀志山異聞〜のトライアル公演、2016年5月に同作品の完全版を上演し、同年9月には2作目の「幕末天狼傳」を上演。
これまでのシリーズ同様、今作も1部は刀剣男士が激しく闘い、歌い、優雅に舞うミュージカルで、2部ではオリジナルの衣装を纏った刀剣男士が、華麗なライブパフォーマンスを繰り広げるという2部構成で上演される。今作の「三百年(みほとせ)の子守唄」では、徳川家を舞台に、「歴史修正主義者」による攻撃で変えられてしまった歴史を元通りにするために奮闘する刀剣男士たちの長く熱い戦いが描かれる。
この日の囲み取材には、石切丸役の崎山つばさ、にっかり青江役の荒木宏文、千子村正役の太田基裕、蜻蛉切役のspi、物吉貞宗役の横田龍儀、大倶利伽羅役の財木琢磨に加え、演出を手がける茅野イサムが出席。
座長を務める崎山は「新・刀剣男士とともに、そしてアンサンブルのみんなと力を合わせて、一つになって『刀剣乱舞』を作り上げてきました。『刀剣乱舞』がもっともっと盛り上がっていけばいいなと思います」とコメント。荒木は「やっと幕が開き、みなさんに届けられるというのは、僕たち自身もワクワクしていますし、お客様も待ちに待った日だと思いますので、その期待を裏切らないよう、精一杯努めたいと思います」と意気込む。
太田は「1部がミュージカル、2部がライブという構成で非常に盛りだくさんな舞台です。お客様を楽しませることに特化した舞台だなと自負しております」と胸を張る。spiは「観に来てくださるみなさまと、ガンガン行くだけです。ガンガン進みたいと思います!」と力強く語り、2.5次元作品に初出演となる横田は「とても緊張してるのですが、主様たちにたくさんの幸運を届けられるように頑張りたいと思います」と初々しく挨拶。財木は「刀剣男士として常にカッコイイ姿を舞台上で披露できたら」とコメント。
今作の見どころに関して、崎山は「石切丸としては、トライアル公演、阿津賀志山異聞を経て、様々なところに出陣し、刀として磨きあがった部分がある」と話し、「今回の舞台で家康や人間たちとの交流で、刀だけどどこか人間味が増した石切丸が見られるのかなと思います」とコメント。spiは「蜻蛉切としては、村正が心配の種で。やっと来た(顕現した)けど、来ちゃったか…みたいなところがあって。なので、村正とのイチャイチャって言ったらアレですが、その関係性が見どころです」とアピール。
太田は「千子村正は、妖刀と言われている刀なので、ほかのキャラクターにはない妖艶な雰囲気など、ちょっと違う空気感を出していきたい」と語り、財木は「大倶利伽羅は馴れ合わないクールなキャラクターですので、表情の変化とかはあまりないのですが、動きや佇まい、目の動きとかで気持ちを表現できたら」とコメント。
1部のミュージカルは、石切丸が刀剣男士たちの戦いの記録を残すため、回想するシーンから始まる。天文11年12月、三河・岡崎城付近。にっかり青江と大倶利伽羅は、遠征から帰る道中、予期せぬ時間遡行軍の襲撃に遭遇する。松平軍と時間遡行軍との乱戦が繰り広げられており、松平軍の重臣たちが次々と討ち死していく中、にっかり青江は、瀕死の状態にある松平広忠から赤子を託される。
一方、本丸では「審神者(さにわ)」の命で、石切丸を隊長に、蜻蛉切、物吉貞宗、千子村正という部隊編成が組まれ、遠征中に消息を絶ったにっかり青江と大倶利伽羅の捜索へと向かう。赤子を抱えながら時間遡行軍との戦うにっかり青江たちの前に、石切丸らが合流、なんとか赤子を守り、本丸に戻った刀剣男士たち。
そして物吉貞宗によって、その赤子が竹千代(後の徳川家康)だということが判明。石切丸の提案により、自分たちが、歴史上から消されてしまった徳川家の家臣になりきり、赤子を育て「歴史を元通りにする」という使命を果たすことを決意する。
石切丸が服部半蔵、にっかり青江が酒井忠次など、それぞれが徳川家の家臣となり、竹千代の子育てに奮闘。竹千代から松平元康、徳川家康と成長を遂げ、その嫡男・信康も含め、親子二代に渡って、刀剣男士が家臣となって、ともに戦国の世を戦い抜く。長きに渡る任務のなか、家康と信康、そして民と関わりを持つことで、刀剣男士たちが葛藤しながらも成長していく様が、その心情を表したミュージカルナンバーとともに丁寧に描かれていく。
演出の茅野は「今回は家康の一生を描くので、壮大な大河ドラマのようになっています」と語り、「刀剣男士の任務もすごく長く過酷なものになっていて、彼らと人間の交流を通して、人の優しさや悲しさが滲み出るような作品」と語っている。
また、2部のライブに関しては、茅野は「(今回の出演者の)年齢層も高いので、今までの“アイドル”というよりは、大人なステージになっています」と言及。崎山が「今回も前回に引き続き、段々脱いでいくスタイルは変わらず(笑)」と語ると、荒木は「全員で謳う曲もありますが、何人かで歌う曲もあって、面白い組み合わせで歌っていると思います」と期待を煽る。さらに、崎山は「『阿津賀志山異聞』は紐、『幕末天狼傳』は扇子でした。我々は何か…そこは楽しみにしてもらえたら」と呼びかけた。
ミュージカル『刀剣乱舞』〜三百年の子守唄〜は、3月4日(土)〜3月26日(日)までAiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。その後、4月1日(土)〜9日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールで上演され、4月14日(金)〜23日(日)まで再びAiiA 2.5 Theater Tokyoにて東京凱旋公演が行われる。