ニュース
2016/11/22 19:00
『声優魂』インターナショナルカテゴリーにフィリピン、韓国、フランスから入賞者
全国の高校生・中学生と、世界中の“声優”を目指す若者が集う“声の祭典”「第五回 国際声優コンテスト『声優魂』」がゲートシティ大崎ホールにて開催され、1200通のエントリーの中から、ファイナリスト23名(1名欠席)が最終審査に挑んだ。日本国外で生まれ、外国籍を有する中学1年生相当以上の年齢の応募者を対象にした「インターナショナルカテゴリー」にはイ・ジミンさん(韓国)、ジョバト・ジャソン・アンヘレスさん(フィリピン)、エチエンヌ・プリシリアさん(フランス)の3人が選ばれた。
一般社団法人 国際声優育成協会が、声優プロダクション、アニメ製作会社、メディアなどの協力を得て、『声の祭典』として若い才能の応援を行うために開催している『声優魂』。今年は、書類選考を通過した全国の中高生と、東北大会、愛知大会、掛川大会、京都大会、鳥取大会、熊本大会の各地区大会代表、そして海外からのエントリー「インターナショナルカテゴリー」の代表を合わせた23名が最終審査のステージに上がった。
最終審査は、アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』の映像を使用し、ステージ上で4人一組のアフレコレッスン形式で行なう『アフレコ審査』、そしてボイスドラマの台本を3人一組で演じる『掛け合い台詞審査』という2つの実技審査を実施。現役の声優や音響監督(声の演出の責任者)、アニメプロデューサーらが審査を行なった。審査終了後、イ・ジミンさん、およびジョバト・ジャソン・アンヘレスさんはインターナショナルカテゴリー入賞のトロフィーを授与された(エチエンヌ・プリシリアさんは欠席)。
両親がフィリピン人で、フィリピンで生まれ5歳のときに日本に来たジョバトさんは、「参加者のレベルの高さにビビりまして、自分は井の中の蛙だったなと。でも自分の世界が広がって自信になったし、これからの自分の道を考えるきっかけにもなりました」と参加の感想を語る。しかし最初の自己紹介のときには、客席にまで降りてDJ風のパフォーマンスを見せつけ、「“ウェイウェイ”した感じも出来ますよ、というアピールをしてみました。自己紹介のなかでは自分が一番目立てたと思います」と自信も覗かせた。
昔から日本のアニメや漫画、サブカルチャーに興味を持ち「キラキラしているイメージがあったので」と声優を目指すようになった。目標としているのは「演技の幅も質も最高峰」と憧れる、マルチな声優・山寺宏一。「自分はまだ、数ある進路のなかの一つとして声優があると思っています。今後は役者として、演じること全般のレベルアップを図りたい」と意気込みを語った。
韓国で生まれて小学4年生から日本で生活しているジミンさん。今回はオーディション初参加で「入賞の実感は湧かなくて、頭真っ白です。ドキドキもしましたし、やっぱり皆さんすごいなあって思いながらやりました。こういうことを一回もやったことがないので、楽しかったです」と感想を語る。
物心ついたときから日本のアニメが好きで、声優志望だった。そして「声優になる夢を一時諦めていたんですが、アニメ『黒子のバスケ』を観たとき、平凡で可能性のない主人公が頑張って優勝していく姿に、私も頑張れば声優になれるかもしれないって思って、背中を押されました」と行動を起こした。「まだ14歳なので、声優以外にも弁護士とかいろいろ夢があります」というジミンさんの今後にも注目したい。