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2016/10/14 21:38
乃木坂46、本格舞台『墓場、女子高生』に挑戦 「乃木坂46を感じさせちゃいけない」
乃木坂46のメンバーが出演する舞台『墓場、女子高生』が14日、東京ドームシティ シアターGロッソにて開幕した。公演前には囲み取材および公開ゲネプロが行われた。
昨年のナイロン100℃のケラリーノ・サンドロヴィッチ『すべての犬は天国へ行く』に続いて、乃木坂46が本格的な舞台に取り組む。伊藤純奈、伊藤万理華、井上小百合、斉藤優里、新内眞衣、鈴木絢音、能條愛未、樋口日奈の8人が挑むのは。数多くの舞台、映画、ドラマで活躍する脚本家・演出家の福原充則の傑作を、注目の劇団「劇団鹿殺し」の丸尾丸一郎が演出する『墓場、女子高生』。
1年前に自ら命を絶ち、幽霊となった女子高生・日野陽子。彼女の友人たちは、学校をサボって墓場で毎日バカ騒ぎを繰り返しながらも、心のどこかに日野への思いを抱えていた。その思いが抑えきれなくなったとき、彼女たちは墓場で「ある儀式」を行なうのだが……。「死者との決別」というテーマを含んだ物語を、歌とダンスを交えたポップで独創的な演出で描き出し、不思議と心地よい余韻を残す作品になっている。
全編に女子高生の他愛もない遊びがちりばめられた本作。この“女子高生感”が作品の肝でもある。最年長の新内眞衣が「私、24歳なので、女子高生は7年ぶりぐらいなんです。女子高生のワチャワチャ感がどうしても足りないと、稽古でも怒られていて。キャピキャピ感を出すために女子高生の動画を観てました」と役作りのエピソードを語ると、他のメンバーからは「コワイよ〜」の声も。
そんな新内に現役高校生の伊藤純奈は「垣間見えるババア感があると思います。一歩引いて見守ってるときとか」と追い討ち。「私だってツインテールとかで頑張ってるんだよ」と反論する新内に、高校生の鈴木絢音は「イマドキの女子高生感は無いんですけど、こういう女子高生もいるので、アリだと思います!」とフォローを入れる。
もう一つメンバーが留意したのは『乃木坂46を感じさせないこと』。樋口日奈は「役柄の女子高生は、何も気にせずにバーンっておっぴろげているんです。ファンの方が“乃木坂46らしさ”っていうように、普段から行動が丁寧になってしまうので、乃木坂46を想像させちゃいけないのが難しい。稽古のとき、みんなで振り向くシーンで“ジャケ写みたいだよ”って怒られたり」と意外な苦労を語る。
井上小百合は「“アイドルが頑張ってるね”という感想じゃなくて、“この舞台面白かったね”と言ってもらえるように」と意気込む。ただし、脚本自体が「シリアスな場面でもアイドルでは言えないようなことを言ったりするので、稽古で笑いを堪えるのが大変でした。本番で笑わないように気をつけようと思います」と、乃木坂46のイメージを覆すものになっているので、それを全力で演じる彼女たちに『アイドルだから』という割引は全く必要ないようだ。
舞台の経験も豊富な能條愛未はこのカンパニーを見渡して「それぞれが、なるべくしてなった役になっているので、演じていてなんの違和感も無く、みんなのおかげで役に入り込める。この8人で本当によかったと思う」とコメント。その言葉には、仲間への信頼、作品への自信が感じられた。
『墓場、女子高生』は10月14日(金)〜10月22日(土)東京ドームシティ シアターGロッソにて上演。