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2016/09/25 21:13
新撰組にゆかりのある刀剣男士が歌い舞い踊る、ミュージカル『刀剣乱舞』〜幕末天狼傳〜が開幕
大人気ゲームを原作としたミュージカル『刀剣乱舞』〜幕末天狼傳〜が、24日に渋谷・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて開幕。初日公演直前に、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、刀剣男士を演じるキャスト陣が登壇し、本番への意気込みを語った。
原作である「刀剣乱舞-ONLINE-」は、名立たる刀剣が“刀剣男士”と呼ばれる個性豊かな男性キャラクターとして登場し、歴史上の戦場を駆け巡り、歴史改変を目論む謎の敵を討伐していくという、今、最も注意を集めている人気コンテンツ。同ゲームを原案とし、2015年10月にミュージカル『刀剣乱舞』〜阿津賀志山異聞〜のトライアル公演を上演し、2016年5月には同作品の完全版を上演。1部は刀剣男士が、激しく闘い、歌い、優雅に舞うミュージカルで、2部ではオリジナルの衣装を纏った刀剣男士が、華麗なライブパフォーマンスを繰り広げるという斬新な二部構成で話題を呼んだ。
待望の新作となる今作では、新撰組にゆかりのある刀剣を中心に、新たに編成された6名の刀剣男士が、歴史修正主義者による歴史改変を食い止めるべく、激動の幕末へと出陣し戦う姿が描かれる。
囲み取材には、前作から引き続き加州清光を演じる佐藤流司をはじめ、大和守安定役の鳥越裕貴、和泉守兼定役の有澤樟太郎、堀川国広役の小越勇輝、蜂須賀虎徹役の高橋健介、長曽祢虎徹役の伊万里 有、そして前作同様、演出を手がけた茅野イサム氏が登場。佐藤は「ミュージカル『刀剣乱舞』としては第二弾となります。『刀剣乱舞』の面白いところは、連れて行く刀剣男士たちによって、まったくストーリーが変わるところだと思っていて。なので、今回は前回観に来た人も、そして今回が初めてな方も楽しめる作品になっていると思います」と語り、鳥越も「お芝居に、歌に、殺陣に、ダンスにと演劇の良さがたくさん詰まっております!」と自信をみなぎらせる。
初ミュージカルとなる有澤は「とても緊張していますが、とてもワクワクしております。初ミュージカルということで、大変なこともあったんですが、ここまできたら全力で千秋楽まで駆け抜けたいと思います」と宣言し、「和泉守兼定の男らしさを本番中でも追及していけたらと思います」とコメント。小越は「久しぶりに舞台に立てる喜びとワクワクとドキドキがすごく入り混じっています。今回60公演とすごく長いステージですが、最後まで怪我なく全員で素敵な公演を毎日お届けできたら」と笑顔をみせる。
自身が演じるキャラクターについて聞かれた伊万里は「僕が演じる長曽祢虎徹は近藤勇の持ち刀なんですが、僕とは正反対の役柄。男の哀愁というものを出していけたらいいなと思います」と語り、「どちらかというと、よく茅野さんにも『演技が女々しい』と言われるので、逆にそういった自分の人間性も変えていけるように頑張っていきたいなと想います」とコメント。
そして続く有澤も「鬼の副長といわれた土方歳三の刀なので、すごく男らしいというイメージがあって、そこが和泉守兼定の好きなところです。僕もちょっと兼定とかけ離れているところがあって……特に(佐藤)流司くんから『すごいナヨナヨ』してるって言われるので、この公演んを機に男らしくなりたいと思います!」と宣言。すると鳥越が「みんなナヨナヨしてるな〜。新撰組でしょ!?」と突っ込み場を盛り上げる。
加州清光役の佐藤は「華やかでシャープで、天才であった沖田総司の戦い方と、可愛がられたいという愛され体質なところのギャップが魅力のキャラクター」と語り、前作との違いについて「(前作の刀剣男士の)『三条派』のみんなは自分の中で“親戚のおじさん”みたいな感じだったんですが、今回は兄弟とか家族のような刀剣男士が多いので、そこの距離感とか安心感みたいなものが、前作とは変わってくるのかなと思います」とコメント。加州清光と同じく、沖田総司が使用していたとされる打刀・大和守安定を演じる鳥越は「大和守安定は、ものすごく可愛いんですよね。お分かりの通り、僕自身も、ものすごく可愛いということで、そこが共通点ではないかと思います!」と自信たっぷりに発言し笑いを誘う。
和泉守兼定の相棒でもある堀川国広役の小越は「世話焼きで、和泉守兼定だけでなく、周りの人にも気を向けて、自分がどう動いて、どういう風に解決しようかと試行錯誤するんですけど、そこがなかなか上手くいかなかったりするところも可愛らしいんです」と自身が演じる役の好きなところを語り、「似ているところはあまり考えたことがなかったけど、兼さん(和泉守兼定)とペアなので、(有澤と)一緒にお芝居の話をしたり、プライベートでも一緒にご飯行ったり、(キャラクター上では)兼さんのほうが上だけど、実際の年齢は彼のほうが下なので、面倒を見ていたというか、そこは一緒に話し合いながらやっていました」と、ペアを組む有澤とのコンビネーションもバッチリの様子。
また、煌びやかな衣装を纏っている蜂須賀虎徹役の高橋は「好きなところは、もっとも目立つところです。舞台上どこにいても僕を見つけられない人はいないと思う」と話し、「似ているところは、僕にも姉と兄がいるので兄弟に対しての想いや兄に対しての気持ちという部分ではすんなりと入れたと思うので、(長曽祢虎徹との)兄弟感を見てほしいです」とアピール。
演出の茅野氏は「今回は新撰組の刀が中心となって物語を展開していくんですが、みなさんもご存知の通り、新撰組というのは、動乱の時代を短く太く濃く駆け抜けて、悲劇的な最後を迎える人たち。そんな辛い最後を迎えることを知っているので、彼らの持ち刀である刀剣男士が、かつての主の傍に行って、かなり辛い想いをする物語です」と今作のストーリー展開について言及。そして「通し稽古とかを見ていると、5回くらい泣きそうになるんです」と明かし、「作っている僕がこのくらい感じるので、お客様にもすごく伝わるんじゃないかなと。すごく泣ける作品になっています」と胸を張ると、鳥越は「ヨッシャ!!」とガッツポーズ。
さらに茅野は「前回の『阿津賀志山異聞』がわりとド派手な大作というか、例えるならば、(前作が)アメリカの大作映画だとすると、今回は心理描写とか、彼らの心の部分に迫っていくような、フランス映画のような作りになっている。前回とはだいぶ作りが変わっているので、観に来てくださるお客様も、まったく違う作品として楽しんでもらえるんじゃないかなと思っております」と本作の見どころを語った。
物語は、元治元年6月5日、新撰組による池田屋襲撃のシーンで幕を開ける。前作で第一部隊の隊長に任命された加州清光から、新たに第一部隊・隊長に任命された蜂須賀虎徹のもとに集まったのは、沖田総司の打刀・加州清光と大和守安定、土方歳三の大振りの刀・和泉守兼定、土方の脇差であり和泉守兼定の相棒である堀川国広、近藤勇が愛用していたとされる長曽祢虎徹の5名の刀剣男士。新撰組にゆかりのある刀剣男士とともに、幕末の世へ出陣することになる。
沖田総司の刀である加州清光と大和守安定、土方歳三の刀である和泉守兼定と堀川国広、虎徹作の真刀として、贋作である兄・長曽祢虎徹に対して反発する蜂須賀虎徹、それぞれの刀剣男士の関係性や、かつての主に出会い、歴史を守る使命があるなかで、主を守りたいと心揺れ動き葛藤する姿など、刀剣男士それぞれの想いが丁寧に描かれ、それぞれの想いをのせたミュージカルナンバーがさらに舞台を彩る。
刀剣男士たちの心情を描いたシリアスなシーンや、歴史修正主義者と戦う殺陣のシーンはもちろん、原作ゲームにある『手合わせ』のシーンや、刀剣男士たちがお酒を飲み交わし、長曽祢虎徹が『かっぽれ〜天狼星の下/長の背中』を歌い踊る宴など、ゲームでは描かれない、刀剣男士たちの日常生活が垣間見れるシーンも満載。
第2部のライブでは、オリジナルの華やかな衣装を纏った刀剣男士が、舞台を駆け巡り、歌って踊るライブパフォーマンスを披露。客席に刀剣男士が降り立ち、一緒にライブを盛り上げるなど、ミュージカル本編とはまた違った刀剣男士たちの絡みや表情を堪能することができる。
ミュージカル『刀剣乱舞』〜幕末天狼傳〜は、9月24日〜10月10日までAiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演。その後、10月15日、16日に福岡・キャナルシティ劇にて場、10月21日〜30日まで大阪・サンケイホールブリーゼにて公演を行い、11月17日〜27日までAiiA 2.5 Theater Tokyoで凱旋公演を上演。11月27日の大千秋楽公演のライブビューイングを実施。さらに、この日の囲み取材で、2017年に中国・上海で本公演が上演されることが発表された。