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2016/08/09 22:12
堀井新太「自分のターニングポイントなりそうな予感」舞台『家族の基礎』製作会見
俳優・堀井新太が、9日に都内で行われた舞台『家族の基礎〜大道寺家の人々〜』の製作発表会見に出席。2015年のNHK 連続テレビ小説『マッサン』を経験して以降、芝居に対する姿勢が変わったという堀井は、今作への出演に対し「嬉しいとの同時に不安になった」と語りつつ、「朝ドラを経て芝居心が変わったので、そこから培ってきたものをやっと発揮できるタイミングでもある。全力でチャレンジしていきたい」と力強く意気込みを語った。
今作は、舞台『鎌塚氏シリーズ』やNHKのコント番組『LIFE!』の脚本など、コメディー作品に定評のある倉持裕が手掛ける新作コメディーで、おかしくも痛烈にして「愛」と「希望」満ちた波乱万丈な家族の物語を描く。
製作会見には、堀井のほか、松重豊、鈴木京香、夏帆、林遣都、作・演出担当の倉持裕氏が出席。今作が初舞台という林は「本音を言うと不安しかない」と弱気の発言をしながらも「でも、稽古が始まって、みなさんとお会いしてみると、こんな気持ちはいつぶりだろうというくらい、新しいことばかりでワクワクしています。稽古を経て、初めての舞台がこの作品で良かったなと心から感じています」とコメント。
倉持作品に初参加となる夏帆は「倉持さんの作品は過去に何作か拝見させていただいて、いつかご一緒したいと思っていたので、素直にとても嬉しかったです」と笑顔をみせ、大道寺家の長女・紅子役に対して「私は倉持さんの書く気の強い女性がとても好きで。紅子も母と兄に反発しながら憎まれ口を叩いているんですけど、とても愛がある魅力的なキャラクターなので、しっかりと血を通わせられるよう、頑張らなくてはと思いました」と決意を新たにする。
そんな夏帆が演じる紅子の兄、益人を演じる林は「とても個性が強くて、癖も強く、自立心が強すぎて野心にあふれているようなキャラクターなので、本当にのびのびとやらないといけない役だなと。夏帆さん演じる紅子とはタイプが違うけど、押し倒されないように戦っていけたらと思います」とコメント。
大道寺家に憧れて子供同然に育つ近所の子・染田明司を演じる堀井は「家族ではないけど、家族同然の近所の子という役柄ですごく面白いなと。“なんでこいつ家族の中に溶け込んでるんだろう”という様子とかを、可愛らしくお客様にお届けできればいいなと思います」と話し、「益人と紅子の兄妹との3人の関係性を大事に作っていきたいと思います」と語る。
また、今作への出演に際して、役者仲間にチラシを配り歩いたという堀井。「いろんな役者さんに舞台のチラシを配ったんですけど、『倉持さんとやるんだ、いいな』とか『頑張れよ!』という声をいっぱいいただいた」と明かし、「僕、初めてなんですけど、今回は自分の学生時代の友達とかも誘おうかなと思っていて。それぐらい、自分のターニングポイントになりそうな予感がしています!」と今作への熱い想いを吐露。
これまでも数多くの舞台出演の経験がある松重は「毎回舞台をやる度に、もう二度とやりたくない。怖くて逃げ回りたいと思っていて。去年の芝居が終わった後、ちょっと傷が癒えた頃に、倉持さんからお話をいただいて。『倉持さんの新作ならやる!』と言った自分に後悔している」と複雑な心境を明かしつつ、「困難な作業だけど、なんだかやってしまうし、面白い結果が出たらいいなと思うようになる。そんな魔力に取りつかれているような人生なんだなって思う」と役者人生を振り返り、「倉持さんの新作に出たいという気持ちは強くあったので、夢が叶って光栄です」とコメント。
倉持が手掛けたコントに出演した過去がある鈴木は「コントに出させていただいたときにすごく楽しかった」と振り返り、「映像よりも舞台の時のほうが演じている役に影響されやすいんです。今回はとっても楽しいお話なので、普段もニコニコ楽しい気分で過ごせるような気がしている。今年の夏は楽しくなりそう!」とニッコリ。
また、大道寺家を支える父・尚親の過去を振り返るシーンでは、父親役の松重が小学校3年生を演じる場面があるという。「衣装はまだ見ていないですけど、どうも半袖半ズボンらしいです。190cmの小学3年生で、顔立ちは50代のおっさんっていうのはチャレンジャーだなと思いますが、そこに説得力を持たせ、若干の失笑を味わおうかと思っています」と笑いを誘うと、尚親の妻・須真役に加え、過去のシーンで尚親の母親役の二役に挑む鈴木が「松重さんが半ズボン姿で、私のことを『お母さん!』って呼ぶと思うと、本当に楽しみです」と目を輝かせた。
M&Oplaysプロデュース『家族の基礎〜大道寺家の人々〜』は、9月6日(火)〜9月28日までシアターコクーンで上演。その後、愛知、大阪、静岡で上演される。