志尊淳、NYで俳優修業に挑戦「日本ではもう何も怖くない」 | ニュース | Deview-デビュー

Deview LOGO

お知らせ

検索の条件設定はコチラ

Deview LOGO

ニュース

2016/03/25 07:01

デビュー

志尊淳、NYで俳優修業に挑戦「日本ではもう何も怖くない」

語学番組『エイエイGO!』の集大成として、NYで俳優修業に挑んだ志尊淳(C)Deview
語学番組『エイエイGO!』の集大成として、NYで俳優修業に挑んだ志尊淳(C)Deview

 昨年、ドラマ『表参道高校合唱部!』や『あの日みた花の名前を僕達はまだ知らない』等に出演し、『5→9 〜私に恋したお坊さん〜』では、役者人生初の坊主頭で山下智久の弟役を熱演するなど、今注目若手俳優・志尊淳。1年間レギュラーを務めたNHK Eテレの語学番組『エイエイGO!』の集大成として、エンターテインメントの本場・ニューヨークで俳優修業に挑戦。自身の語学力と役者としての経験をもとに、大人気オフブロードウェイ『FUERZA BRUTA(フエルザ ブルータ)』の演技指導を受けた志尊が、NYでの経験、俳優修業で得たことなどを語ってくれた。

■インタビュー/志尊淳

――この1年間レギュラーを務めた『エイエイGO !』で、英語の基礎を学んできた集大成として、ニューヨークで俳優修業に挑戦。

「番組が始まる前に、番組のスタッフさんたちと『やるからには最後に、1年間学んだことを形にして表すような経験をするべきじゃないか』という話をしていて。『志尊くんは何を目指す? できたら海外行きたいんだよね』と言われたので、『ニューヨークに行きたいです!』って答えたんです。役者というのは、経験をすることで表現力が上がるものだと思っていたので、NYに行きたいなと」

――実際にNY行きが決まって、いかがでした?

「最初は“やった!NYに行ける!”って単純に喜んでいたけど、NYでやることが次々と決まっていくにつれて、ちょっと不安になってきて。日本から行くスタッフさんは 2人だけで、マネージャーさんももちろんついてこない。そんな不安もありつつ、行ったらやらなきゃいけなくなるだろうなという感じでした。行く前には、“自分は役者としてNYに行く”という想いがあったので、自分のことをきちんと相手に話せないとダメだなと思って、“自分が役者をやっている上で欠かせないこと”や、“今までどういう役を演じてきたか”、“どういうきっかけでこの世界に入ったのか”などを、辞書とかで言い回しを調べながら、ノートに10ページくらい書き込んで。自分の頭の中に入れておこうと思って、下準備をしていきました」

――下準備もばっちりで臨んだNYロケ。英語での会話はすぐに慣れましたか?

「NYに着いた瞬間、強面でガタイの大きな航空会社の方に『ヘイ!ナイスシューズ!!』っていきなり声をかけられて、そこでまず動揺しまして(笑)。その後、オフブロードウェイ『FUERZA BRUTA(フエルザ ブルータ)』を観に行ったんですが、終演後に、主演・キャスト リーダーのリアム・レーンさん に挨拶することになって。それも、いきなりスタッフさんに『ご挨拶行ってください』って言われて。着いてすぐだったし、突然だったので頭から英語が出ず、全然喋れなかったんです。『明日楽しみにしています』って言いたかったんだけど、“楽しみにしてる”ってなんて表現すればいいんだろうって。いきなり壁にぶち当たりました」

――通訳さんもいない海外ロケで、自分の英語力でなんとかするしかない状況の中、いきなり言葉の壁を痛感したんですね。

「ディレクターさんたちは、そんな僕を見て、後ろで笑っていて、全然助けてくれないんですよ(笑)。でも、初日で“プライドは捨てよう”と思いました。この環境を肌で感じて吸収することが、これからの僕のこれからに繋がることだと思ったので。たとえ文章が間違っていたとしても、伝えようとすることが大切だなと。それをディレクターさんに話したら、『一応、英語の番組なので……』って言われて。相手に伝えることも大切だけど、番組として正しい英語を使わないといけない。そういう部分はディレクターさんたちとたくさん話し合って進めていきました。まさにドキュメンタリーです。カメラがホテルの中までずっと回っているという状況は今までなかったから、最初は休まる時間がないなって思っていたけど、途中からは切り替えて“どんなに恥ずかしい姿でも、泥臭い姿でも、なんでも撮ってください”という感じになりました」

――現地で人気の作品『FUERZA BRUTA』を観劇して、いかがでしたか?

「ダンスあり、歌あり、芝居ありのショーなんですけど、セリフは造語で言葉をしゃべらない芝居。1つのステージで10個くらいのパフォーマンスがあって、上からステージが下りてきたり、壁がステージになったり、観客も立ち見で動きながら楽しむ舞台で、今まで見たことのないような世界観でした。日本の演劇やエンターテインメントとはまったく違うもので、未知なことも多かったし、刺激も受けました」

――翌日からは、その舞台でキャプテンを務めるリアム さんによる演技指導がスタート。どんなことをやったんですか?

「前日に観た舞台の中のパフォーマンスを教えて頂きました。その後に、お芝居のレッスンとして即興芝居をやることになって。日本語で即興芝居をやるのも難しいのに、英語でやるということで、最初は考える間が長くなってしまったり苦戦しましたが、最後の方はなんとか慣れてきて。それを2〜3時間やって、それだけで“もう今日は動けない”って思うくらい頭も使ったので、すごく体力を消耗しましたね」

――すごく濃密な時間だったんですね。

「その後、リアム さんと二人きりでランチして、いろんな話をしたことで、コミュニケーションがすごくとれるようになってきたんです。もちろん、リアム さんは僕のことを全然知らなかったけど、海外ではスーパー戦隊シリーズが『パワーレンジャー』としてリメイクされているので、すごく人気なんです。なので、リアム さんに『パワーレンジャーでレッド(『烈車戦隊トッキュウジャー』のトッキュウ1号/ライト役)をやっていたんだ』って話したら、『嘘だろ!?』って。それで画像を見せたら『ワォ!スゴイな!!』ってすごい盛り上がって。そういうところから距離を縮められました」

――3日目からは『FUERZA BRUTA』のカンパニーのみなさんと一緒にリハに参加。

「リハでは、演目にもあるダンスを教えてもらって。酔っぱらっている人を表現するダンスなんですけど、そんなダンスやったことないから、もうガムシャラに覚えるしかない。必死に集中してやっていたら、普通は1週間くらいかけてそのプログラムを作ってやるところを、僕は2時間くらいで覚えてしまったみたいで……。その後、その演目の内容を一通り教えてもらいました」

――そして、まさかの本番出演が決定。

「最後のミーティングで、『淳、出てくれ』って言われて、そんな展開になるなんて想像していなかったので、びっくりしました。でも、カンパニーのみんなが生半可な気持ちではやっていないというのを感じていたし、10年修行してやっとこの舞台に出られた人や、ようやくオーディションに受かって出られた人もいる中で、いきなり来た僕が、覚えられたからといって、出るというのは、ちょっと違うなと。やりたくないわけでは決してないけど、礼儀としてそれはできません。だから、僕はサポートする側、裏方をやりたいっていうのを、頑張って英語で伝えたんです。そうしたら、『何を言っているんだ? 僕らは淳に出てほしいんだ』ってみんなに言われて。そうなったら、僕には断る理由はないから、出る決意をしました」

――すごく急な展開ですよね。

「不安でしかたなかったです。ホテルに帰ってきてからも時差ボケで寝れなかったので、ずっと練習していていましたし、翌日も朝からホテルで一人練習して。練習しないと不安で不安で……。日本だと2日間くらい場当たりをやって、ゲネプロがあって本番ですけど、向こうでは場当たりもなくて。すごく不安だったけど、自分からわからないところは聞きに行ったりして、自分なりにできる準備を整えて本番に臨みました」

――本番のステージはいかがでしたか?

「本番前に、みんなで円陣組んで、『今日は淳が出てくれるぜ〜』って盛り上げてくれて。本番のダンスは多少のケアレスミスはあったと思うけど、今ある自分の力は出せたんじゃないかなと。本番が無事に成功して、終わったあとは、その日でカンパニーのみんなとはお別れだったので、みんなといろんな話をしました。しかも、僕の誕生日が近かったから、サプライズでケーキを出してくれてお祝いもしてくれたんです。僕は“終わった〜!”っていう達成感でいっぱいでした」

――20歳ラストにすごく貴重な経験をすることができたんですね。

「そうですね。環境の変化とか、今までにやったことのないことに挑戦することに対して、体力的にも精神的にもすごく大変だったし、終わった瞬間は、“やっと日本に帰れる”っていう感覚だったけど、日本に帰ってきて、あの経験はとんでもなく大きかったなと。日本ではもう何も怖くない。どんなにムチャブリされようが、何も怖くないなって(笑)。自分にとって確実に価値のある経験をさせてもらったなって思いました。自分の中で、役者としてスタートできていたと思っていたけど、まだまだだなって。実力が求められている中で自分のキャパの範囲で“これで大丈夫”と思っていたことが恥ずかしいと思ったし、世界は広いって思いました。違った環境で芝居をするというのが、すごく刺激的だったし、芝居に関してもフラットになれたというか、また一から作り直すための糧になったと思います」

 志尊のNY俳優修業の模様は、3月26日(土)に放送される『エイエイGO !スペシャル ミッション イン イングリッシュ』(NHK Eテレ 夜11:00〜11:30)内で放送される。※再放送は、3月27日(日)午後1:05〜1:35。なお、4月10日(日)から『エイエイGO !』第2シーズンが放送開始。志尊に代わり、若手俳優・瀬戸利樹が新メンバーとして出演する。

■志尊淳プロフィール
志尊淳(しそん・じゅん)●1995年3月5日生まれ、東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。俳優集団D-BOYSのメンバー。『烈車戦隊トッキュウジャー』(テレ朝系)でトッキュウ1号/ライト役で注目を集め、その後、『表参道高校合唱部』(TBS系)、『あの日みた花の名前を僕達はまだ知らない』(フジ系)、『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(フジ系)などに出演。主演映画『先輩と彼女』のDVDが発売中。7月2日(土)に出演映画『嘘つきの恋』の公開が決定。

関連写真

  • 語学番組『エイエイGO!』の集大成として、NYで俳優修業に挑んだ志尊淳(C)Deview

  • 自身の語学力と役者としての経験をもとに、NYにて英語での演技レッスンに臨んだ志尊淳(C)Deview

  • 語学番組『エイエイGO!』の集大成として、NYで俳優修業に挑んだ志尊淳(C)Deview

  • 自身の語学力と役者としての経験をもとに、NYにて英語での演技レッスンに臨んだ志尊淳(C)Deview

  • 志尊淳がエンターテインメントの本場・ニューヨークで俳優修業に挑戦(C)NHK

  • 語学番組『エイエイGO!』の集大成として、NYで俳優修業に挑んだ志尊淳(右)と、演技指導を担当したリアム ・レーン(左)(C)NHK

  • 人気オフブロードウェイ『FUERZA BRUTA(フエルザ ブルータ)』の演技指導を受ける志尊淳(C)NHK

  • 人気オフブロードウェイ『FUERZA BRUTA(フエルザ ブルータ)』の演技指導を受ける志尊淳(C)NHK

  • 演技指導を担当したリアム (左)と談笑する志尊淳(右)(C)NHK

  • カンパニーの役者、リアムの家族と一緒に(C)NHK

  • 番組で学んだ英語力を駆使してNYロケを敢行(C)NHK

  • 撮影の合間にトップ・オブ・ザ・ロック展望台へ(C)NHK

  

Pick up

オススメ

  
×