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2014/09/01 11:41
実力派俳優7人による「ロボットマイム」が圧巻! 舞台『ロボ・ロボ』上演スタート
西田シャトナー作・演出の舞台『ロボ・ロボ』がサンシャイン劇場にて8月29日より上演がスタート。初日前日、ゲネプロがマスコミ向けに公開された。
本作は劇団『惑星ピスタチオ』が2000年に解散して以来、14年間一人で活動してきた西田シャトナーが自作戯曲を演出する、キティエンターテインメントプレゼンツ「シャトナー of ワンダー」プロジェクトの第一作目。1994年、当時28歳の西田が書きあげ、観客アンケートの回収率が95%に達したという快心の戯曲を実力のある俳優7人が演じる。
舞台はとある南の島。そこに取り残された家電ロボット、家庭内の出来事を記録する「レコーダーMR5」(矢崎 広)、周囲の状況を拘束分析し家人をトラブルから守る分析ロボット「アナライザーT1」(陳内 将)、家庭用料理ロボット「コック900」(鈴木勝吾)、家庭用作業ロボット(川隅美慎)、ありとあらゆるゲームに精通する遊び相手ロボット「ゲーマー707」(塩崎こうせい)、診察・治療行為も行う家庭用医療ロボット「ドクター1001」(根本正勝)、民間で使用される乗り物なら100%運転可能な乗り物運転ロボット「ナビゲーター104」(村田充)の7体。ユーザーもいない、必要な燃料電池もないこの場所で繰り広げられる人間模様ならぬ、ロボット模様が描かれる。
初演は劇団『惑星ピスタチオ』若手キャストにより上演。主力キャストが外部公演に客演している2ヵ月の間「自分たちも何かやりたい」という7人の若手のために西田が描き下し、1994年に上演された。その後『惑星ピスタチオ』の佐々木蔵之介はじめフルキャスト版として1996年に再演。そして、今回、注目の若手俳優7人を集結して3度目の上演が決定した。
西田シャトナーといえば、近年では2012年からスタートした舞台『弱虫ペダル』シリーズ、2013年に松山ケンイチの舞台初主演作品『遠い夏のゴッホ』などで脚本・演出を務め注目を集める作家・演出家。西田は「“シャトナー of ワンダー”を始動するにあたり、第一作としてどうしてもこの『ロボ・ロボ』を上演したいと思いました。大いなる自然や空想物語に出会った時に発生するといわれる、“センス of ワンダー(不思議感覚)”を羅針盤にして、航海を始めます。森の奥で倒れる樹の音を一緒に聞く、あなたの乗船をお待ちしています」とメッセージ。
上演時間は75分と舞台としては短いが、その中身は2時間以上のものが詰め込まれている。簡素な舞台大道具に小道具などは一切なし。それぞれのロボットの特性の歩き方、動きを崩さずに、セリフを発するというロボットマイムで演じ切る、舞台表現のあらゆる要素が濃縮された舞台だ。
そんなアクターにとって至難な舞台を演じるには、矢崎 広はじめ実力派俳優。ミュージカル『薄桜鬼』全シリーズでの土方歳三役ほか、舞台『好色一代男』世之介役など、舞台で経験を積んできた矢崎は、家庭内の出来事を記録する「レコーダーMR5」。舞台の軸となる「アナライザーT1」役には陳内 将。D-BOYSメンバーであり、最近では舞台『怪談・にせ皿屋敷』ほか、ドラマ『刑事110キロ』林弘太郎など、シリアスからコミカルまでこなす俳優だ。また、『侍戦隊シンケンジャー』シンケングリーン/谷千明役で一躍注目を浴びるようになった鈴木勝吾による、キュートで愛らしいックロボットは必見!
舞台『戦国BASARA3 宴 弐 凶王誕生×深淵の宴』(竹中半兵衛)、『双牙〜ソウガ〜』(シュリノスケ)、『ブラックフィルム』(岡野修二)など、その舞台によってさまざまに色を変える川隅美慎は、家庭用作業ロボット「ワーカー503」のハイパワーを見事に表現する。塩崎こうせいは、舞台『ブラック西遊記』孫悟空でも見られた軽やかな動きはそのままに、アクロバティックにロボット要素が組み込まれた新しい動きでありとあらゆるゲームに精通する遊び相手ロボット「ゲーマー707」を演じる。
診察・治療行為も行う家庭用医療ロボット「ドクター1001」の根本正勝は、舞台『銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵』、『蝶々殺人事件』、『女海賊ビアンカ』などで鍛え上げた繊細な表現力を見せる。感情はないはずだが、医療ロボットらしい優しさが見える芝居に引き込まれるはず。民間で使用される乗り物なら100%運転可能な乗り物運転ロボット「ナビゲーター104」役には村田 充。舞台『弱虫ペダルインターハイ篇〜The Second Order〜』の御堂筋翔や『仮面ライダーキバ』でのビショップ役など村田の独特の雰囲気が本作でも光る。
自分の身ひとつで“ロボット”を演じ切る身体能力と繊細な演技力を兼ね備えた彼ら実力派アクター7人による芝居は濃厚のひとこと! 西田による観る人の想像力を掻き立てる演出にも注目だ。
舞台『ロボ・ロボ』はサンシャイン劇場にて9月1日まで上演。なお、9月1日発売の『デ☆ビュー』には、出演する陳内 将、鈴木勝吾、根本正勝がそれぞれ登場。こちらもチェック。