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2014/07/31 18:51
GACKTが“ヒロイン”2名を選んだ理由。演技力より重視したもの
GACKTが原作、脚本、演出、主演、音楽をつとめ、来月8日から上演される舞台 『MOON SAGA-義経秘伝-第二章』の公開舞台稽古と記者会見が、29日、都内で行われ、GACKTをはじめとするキャストが登壇した。この日の会見中、オーディションで選ばれたヒロイン・陽和(ひより)役の2名の新人女優もお披露目された。
本作品のヒロイン”陽和(ひより)"役を選ぶオーディションは、今年3月末から募集をスタートした。プロ・アマ不問、さらに国籍、年齢、性別も不問という画期的な応募要項だった。「陽和のイメージに合うかどうかが一番のポイントだった」(GACKT)という審査の結果、3名が合格。その後審査を兼ねた演技トレーニングを経て、2名が“陽和”としてステージに立つことになった。
そのなかの一人、黒田有沙は、グラビアアイドルや女優として活躍してきた26歳。「7月のはじめから稽古が始まったんですけど、まだ自分が出られるという実感がなくて、今日こうしてお披露目していただいてやっと『決まったんだな』という実感がわきました」と少し涙ぐみながら喜びを表した。「最近は5日に1回くらい悪夢を見ていたんです」と話す。その内容とは「『黒田有彩は陽和役ではなくなりました』と言われる夢です」とのことで、壇上の共演者たちの笑いを誘った。「でも今日からその心配はないんだなと(笑)」。そんな黒田は、陽和について「現代の女性とはなんだか違っていて、昔の日本人女性の美しさがあったり、いるだけでみんながパッと明るくなるような存在です」と話した。
もう一人の陽和役は「舞台は今回が初挑戦なんです」という初音。モデルを中心に活躍中の21歳だ。「陽和は言葉を話さない役なんですけど、そのなかでの人間関係だとか、内側にあるものをみなさんに感じていただければと思います」と抱負を語った。
この二人をヒロインに選んだポイントとしてGACKTは、「(陽和役は)セリフがなく、身体だけで表現する役ということで、どこまで表現力を持っているか、そのポテンシャルがどれくらいあるのか、ということを見ました」と語る。オーディションでは「演技を頑張ってやろうとする人が多かったんですけど……」とのことだが「演技力よりも、その人の素の部分を見極めようとしました」と話す。合格した二人について「まだ演技をしようとしている部分がある。演じないことが演じること。それを見せてほしいなと思います」と期待を寄せた。
また今回はダブルヒロインということだが、GACKTは「一人のほうがよかったんですけど、二人とも未知数なので、とにかくやらせてみて、ダメなほうを外せばいいかなと。僕、残酷なんです(笑)。最後まで競争してほしいなと思います。気を抜くというか、緊張感がある中でやってもらうのが一番いいかなと思うんです」とGACKT流の激励を送った。
また今回の作品のテーマについてGACKTは「未来は自分の意志と行動力によって変えることができる。あきらめちゃだめだ」と。「僕が描く義経というのは非常に弱いんですね。弱いがゆえになんとかしようとしているところに魅力があるんじゃないかなと。弱いからこそ見せられるものがある、伝えられるものがあると思うんです」と語った。
なお、この日の会見ではキャストの川崎麻世、悠未ひろらも登壇した。また本作が8月1日に小説としても発売されることも発表された。舞台は8月8日から東京・明治座で上演される。