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2014/02/18 22:21
人気舞台シリーズ『銀河英雄伝説』第10作目・最終章が開幕!
田中芳樹のSF小説を原作とした舞台『銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突』が12日より青山劇場にて開幕。最終章となる第10弾の今回、その初日公演を前に、一部シーンの公開舞台稽古と囲み会見が行なわれ、座長を務める河村隆一、演出を手掛けた崔洋一らが現在の心境を語った。
『銀河英雄伝説』は、1982年11月に第一巻が発売されて以来、5年余にわたって刊行された、人気作家・田中芳樹による累計1500万部の売上を誇る大ベストセラー小説。2011年1月に初めて舞台化され『銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国篇』を皮切りに、舞台『銀河英雄伝説』シリーズとして続々上演されてきた人気舞台作品だ。
専制政治を敷く『銀河帝国』と、民主共和制を唱える『自由惑星同盟』に分かれ、慢性的な戦争状態が続く中現れた2人の名将。銀河帝国“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラム、そして、自由惑星同盟“不敗の魔術師”ヤン・ウェンリー。この2人の英雄を中心に壮大なスケールの歴史が綴られる『銀河英雄伝説』。その最終章となる本公演では、ついにラインハルトとヤンとの直接対決が始まる。
ヤン・ウェンリーを演じる河村は以前から原作・アニメの大ファン。「第二章からヤンをやらせていただいて、今回で10作中4作目。平和のこと、戦争のこと、人間ドラマをしっかり描かれている作品だと思いますし、この時代に平和をもう一度投げかけるにはいいテーマだと思っています。最後のヤンを21公演、頑張っていきたいと思っております」と決意を語った。
また映画監督でもある崔は、舞台演出は今回で2度目。「今回はそれこそ想像もつかないような宇宙戦争、スペースオペラで、壮大な仕組み、根底があり。80年代から1500万部売れてる原作があって、アニメファン、舞台の『銀河英雄伝説』シリーズを愛してくれる人もいて。ファンが2層3層いらっしゃいます。今回はある意味笑いであったり、ショークワイアといった今までなかった試みも触れさせていただきました。古いファンから始めて観る方にも楽しんでいただけるよう日々努力、苦しみの日々ですね」とプレッシャーを告白した。
シリーズ最終章である今回。河村が「ここまで大勢が一つの舞台に出る作品も珍しいと思います。最初は50人強の人数がどうなっていくのかなと不安もありましたが、チームワークはいいですね」と語るように、出演者の多い舞台だ。その見どころといえば、それぞれで起こる現代にも通ずる人間ドラマ。
帝国側では、二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)演じるウォルフガング・ミッターマイヤーと平田裕一郎演じるオスカー・フォン・ロイエンタールとの友情物語。また、同盟側のオリビエ・ポプラン役の中川晃教とイワン・コーネフ役の中村誠治郎とのライバルであり友であるふたりの絆には涙なしでは観られない。“友情”だけでなく、戦争を裏で操るフェザーン自治領のアドリアン・ルビンスキー(増澤ノゾム)とルパート・ケッセルリンク(三上 俊)の確執、ラインハルト(間宮祥太朗)とヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ(中山由香)との恋とも違う結びつき、ヤンとフレデリカ・グリーンヒル(はねゆり)との恋模様も気になるところだ。
理想のために命を懸けて戦う男たち、使命達成のために繰り広げられる複雑な人間関係、理想と現実の狭間で苦悩する心など人間本来が根源的に持つ“心”を丁寧に描く『銀河英雄伝説』。どこにフィーチャーして観るかで世界観が大きく変わる『銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突』。最終章に相応しい壮大なスケールの舞台をぜひ劇場で。公演は青山劇場にて3月2日まで上演。
なお、現在発売中の『デ☆ビュー』3月号・お悩み相談室にはロイエンタール役の平田裕一郎が登場。またwebデ☆ビューでもインタビューを掲載している。