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2013/04/05 12:11
新垣里沙”ろくでなし””殺人鬼”役で女優としての新境地に挑む
真梨幸子氏原作の55万部のベストセラー小説を舞台化した『舞台版「殺人鬼 フジコの衝動」』が、17日から東京・俳優座劇場で上演。その制作発表会見が、4日、都内で行われ、主演の新垣里沙、早織らキャストが登壇した。「ろくでなしの役柄ばかり」(真梨氏)のこの作品で、これまでになく特異な役柄に挑戦中の新垣は「こんなにも自分とかけ離れた役は初めてで、毎日が新鮮」と今の気持ちを明かした。
一家惨殺事件の生き残りとして、心に傷を持ちながら生きる少女・フジコは、トラウマを抱えながら新たな人生を歩み始めている。だがさまざまな不幸によって、彼女の人生は屈折、やがて殺人の衝動が芽生え始める……。大どんでん返しが見ものの原作だが、舞台版ならではの大どんでん返しもあるという。
この作品でフジコを演じるのは、元モーニング娘。の新垣里沙。モーニング娘。卒業後は、女優として多くの舞台に出演している。最近では舞台『絶対彼氏』に出演。ラブコメ作品で、テンションの高い演技で好評を得た。
今回は一転して心に陰を持つ少女の役。新垣は原作の小説を読んで「どんどん引き込まれていきました。次にどういう展開になるのかって…。そんな魅力的な作品に出させていただくことになって、舞台では私自身、小説と同じくらい、観る方をどんどん吸い込んでいきたいです」と意気込む。
「こんなにも自分とかけ離れた役は初めて」ということで、稽古を通し、「普段発しないような言葉を言う機会も多くて、毎日が新鮮です。たとえば『うるさい、だまれ!』とか。でも、まだこれはソフトなほうですね(笑)。これから、フジコを自分の中に入れていきたいです」と語った。
現在稽古の真っ最中だが、共演の村田亮は新垣の姿を見て「想像していたフジコを超えている。見ていて昂揚感、嫌悪感などを感じる」と、その振り切れた芝居に感心していた。
また早織は「フジコを見ていて、せつなさを感じて、胸がしめつけられる思いです」と語る。
この日の会見では、新垣以外のキャストの役柄の詳細はまだ明かされていないが、いずれも「ろくでなしの役ばかり」(真梨氏)とのこと。
早織は演じるにあたって「一人の人間を理解するのはいかに大変か、お客さんにそこを伝えていければ…」と。また今作が初舞台の小篠恵奈は「右も左もわからない状態」と話すも「絶対面白い作品になるはずなので、私もその一部になれれば!」と意欲を見せた。
この日の会見ではほかに、藤田玲、川上麻衣子、下垣真香、脚本演出の松澤くれは氏、原作の真梨幸子氏も登壇した。