佐武宇綺、西脇彩華、吉井香奈恵、村田寛奈による4人組ユニット・9nineが16日、Zepp TOKYOにてワンマンライブ『9nine one man live 2018 〜Thank you Fan9〜』を行った。ファンへの感謝をテーマに新曲「願いの花」の初披露を含む全19曲をパフォーマンスした。

　9nineは、メンバーの吉井香奈恵と村田寛奈が加入し、新たなパフォーマンスガールズユニットとして始動して、今年で活動9周年目を迎える。そこで「〜Thank you Fan9〜」と題し、メンバーから「ファン9」（9nineファンの呼称）に「感謝」を伝えるというテーマでライブを行った。

　幕が開くと、暗闇を切り裂く2つのヘッドライトのなか、カーラジオをイメージしたSEが流れ、ドライブを楽しむようなポジションに座った笑顔の4人が登場。車を降りるアクションからソロダンスで名乗りを上げ、オープニングナンバーとして今夏リリース新曲「国道サマーラブ」を披露。夏ソング「too blue」からの「ダーリン、ダーリン」では手に花束を持ち「今日はみんなに感謝を伝えます！」（佐武）と改めて“Thank you”の気持ちを表し、力強いメッセージを込めた「colorful」へと畳みかける。

　このライブに至るまでに「国道サマーラブ」に絡めた「国道9号線走破プロジェクト」で800kmを走破し、9月9日の「9nineの日」にはスマホで9時間生配信を行ったりと、精力的にファンへの感謝の気持ちを伝えてきた4人。西脇は「血と汗と涙を流してきました（笑）。エモい気持ちでここに立ってます」と熱い想いを語る。

　「懐かしい曲も楽しい曲もゴリゴリの曲も持ってきました」という村田のMCから、久々に歌唱する人気曲「流星のくちづけ」、客席とのコールアンドレスポンスの遊びが楽しい「イーアールキョンシー」、タオル振り回し曲「困惑コンフューズ」、4色の声でコーラスワークを聴かせる「koizora／モノクロ」、そしてファンとの大合唱を果たした「Wonderful World」などを次々に披露。一方、全国制覇を目指してライブに来たファンの居住地で日本地図を埋めていく『みんなどこから来たか聞いちゃうコーナー』といったお楽しみ企画も交えて、ファンと一緒にライブを創り上げていく。

　中盤のMCでは、現メンバーが揃った当初の想い出トークに。アニメ『STAR DRIVER 輝きのタクト』のED主題歌「Cross Over」をお披露目したときのことを「2人が入って初お披露目が、品川ステラボールの大きなステージで、さらにアニメ『スタドラ』のイベントのシークレットゲストだったから、緊張で歌もダンスもボロボロ。1曲だけなのにライブ2時間やったぐらいの感じだった」（西脇）と振り返る。

　そして「そのライブ直前、新メンバーだったかんちゃん（吉井）が『全然緊張せーへん！　OK、行こっ！』ってすごい強気で、“さすが！”って思ってたら、最初のポーズをとったときプルップル震えてて。後で聞いたら『“緊張する”って言ったら本当にめっちゃ緊張するから〜』って泣いてた」と今となっては微笑ましいエピソードを明かす。吉井は照れながら「今はファンのみんなの顔も見れるし、メンバーと顔を見合わせて歌いながら爆笑したりもできる。最初のころは自分のことでいっぱいいっぱいだったけど、今はみんなのために！って考えられるようになった」と、9年目を迎えた成長を実感していた。

　後半戦に突入するとEDM「With You With Me」、ダンスパートからの「Love me?」でバッキバッキのダンスパフォーマンスを見せ、ターニングポイントとなった楽曲「Cross Over」、ミラーボール輝く「SHINING STAR」から「愛愛愛」までノンストップで聴かせると会場のボルテージは最高潮に達した。

　本編最後の曲として「この曲をメンバーと一緒に聞きながら、あんな日やこんな日、、いろんな夜をいっぱい一緒に越えてきたな〜って思い出がフラッシュバックして、自分たちの想いが重なって、歌うときに気持ちが入っちゃうよね」と西脇が言う新曲「願いの花」を初披露。「皆さんと、これからもキレイな大きな花を一緒に咲かせていきたい」という思いを込め、花びらが咲くような振り付けも美しい、ミドルテンポのナンバーを披露した。

　アンコールに乗って、明るい色調の衣装に着替えたメンバーが飛び出し、お祭り感満載の「THE MAGI9AL FES.」でカラーボールを客席に投げ込む。「ほんまサイコーのライブ！終わってしまうのメチャクチャいやです」という村田が「とっておきのお知らせを持ってきました」と発表したのは、2019年1月13日に同じZepp TOKYOでワンマンライブを開催するという嬉しい情報。メンバーも「大好き、ここーっ（笑）」「みんなが喜んでくれるのが一番うれしい」と喜びを表し、「2019年に9周年ってすげーなって思うので、特別なことをしたい。ファンのみんなもまぜて一緒にライブを創りたい」（村田）と盛り上がった。

　そしてラストには「みんなで一つになれる曲を」と象徴的なナンバー「つづく、つづく」を歌唱。客席のファンと一緒に気持ちを合わせてペンライトの光る色を変えながら、早速ファンと一緒に創るライブを実現して9nineのワンマンライブは幕を閉じた。吉井や村田の加入した新体制からは9年目を数えるが、オリジナルメンバーの2人は結成から活動14年目を数える。今年も多くのアイドルグループが解散を選択していく中、9nineとファンのこれからも共に歩んでいく。