映画『陽だまりの彼女』の公開記念トークショー付き女性限定試写会が、30日に都内で行われ、出演者の大倉孝二、北村匠海、塩見三省、三木孝浩監督が出席した。

　本作は“女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1”と謳われる越谷オサム著書の同名小説を原作にした感動ラブストーリ。新人営業マンでさえない毎日を送る内気な鈍感男子・奥田浩介を嵐の松本 潤が演じ、“不思議な秘密”を抱えたヒロイン・渡来真緒には上野樹里が扮するという豪華キャストの共演でも話題だ。

　今回の女性限定試写会では、中学時代の浩介を演じた北村のしっかりし過ぎる大人なコメントに、浩介の職場の先輩役である大倉が終始驚くという笑い満載のトークショーに。

　すでに試写で観たキャスト陣。映画の感想を聞いてみると塩見は「僕の人生の中では（映画の中のようなことは）なかったんですけど、なんかあったんじゃないかなと追体験できて。そこのあたりは自分の中で映画を観ながら掘り起こせることができたかなと、すごくいい映画だったなと思いました」と深いコメント。大倉も「浩介と真緒が街で写真をどんどん撮っていくところが、あんなことしたことないのに、『あ〜』みたいな気持ちになりました」と語りつつ「僕、昔付き合ってた女のコに街でばったり会って。『一万円ちょうだい』って言われました。バッタリでも全然違う」とプライベートな出来事を告白し、会場からは笑いが漏れた。

　一方、北村は「僕は映画では泣けない方なんですけど、映画を観終わった後に自然に涙が出てて。男性でも泣けるし、女性でも泣ける作品になっていると僕は思ってます」と15歳ながら大人に負けないコメント。すると、大倉から「しっかりしてるな〜〜」と感嘆の声が。このやり取りはトークショー中続き、監督から「北村くんは雰囲気が松本くんを感じる近い感じがして。キャスティングできてすごく良かった」と語られると「ありがたいですね」と返答した北村。それに対し大倉が「15歳で“ありがたい”とか言ったことない。29歳くらいからじゃない？」と自分の15歳を振り返る場面も。

　さらに北村が「リハーサルのときに、松本さんと上野さんと僕と葵わかなちゃん（中学時代の真緒役）4人のリハがありまして。中学時代を松本さんたち2人が演じてくれて、僕ら2人がそれを観て、そこからくみ取れるものはくみ取るっていう作業を監督が提案してくれて。すごい、これもありがたかったです（笑）。松本さんはカッコいいし、演技もできるし、僕にないものをたくさん持ってて羨ましかったりして。そこから僕も奪えるものは奪おうと思って努力しましたね」と撮影裏話を語ると監督からも「ちゃんとしてますね。末恐ろしいですけど（笑）」と返され恐縮する姿も見れた。

　ほかにも、「映画を観ていて『これをされたらイチコロだよな』とか、共感できる部分もあって。女性はこれを参考にじゃないですけど、こういうことで男性はメロメロになっちゃうよってことがわかるんじゃないかなと思います（北村）」とコメントすれば、「何にでもいけるね〜！きみは〜。全部にちゃんと対応して。さすがだな〜（大倉）」など終始このやり取りで笑いが起こり……。

　最後のこれから映画を観る方へのメッセージでも「作品はただのラブストーリーじゃなくて、ファンタジー要素がすごい入っていて。監督もファンタジー映画がすごい好きだと言っていたので、だからそこをこだわっていたのかなと思うんですけど。その映画の中に隠されてる秘密がいろんなところに入っているので、エンディングを観てなるほどと思える作品だと思います。すっきりして帰ってくださるかたもいれば、涙を流して帰るくかた、笑顔になって帰ってくれるかたもいる幸せな映画だと思います（北村）」と話すと「それ、自分で考えた？」のまたもや大倉から驚きのツッコミ。会場からもクスクスと笑いが止まらない、映画の内容と同様あったかい試写会となった。

　映画『陽だまりの彼女』は10月12日より全国東宝系にてロードショー。また、現在発売中の『デ☆ビュー』11月号には、北村匠海が所属するダンスロックバンド・DISH//のインタビュー掲載。