作品によって全く違う顔を見せる多面性も人気の要因

　1位の 伊藤健太郎 は、元々「健太郎」名義で雑誌・広告モデルとして活動。『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』（CX）でドラマデビューしたのち、学園モノなどの様々な作品で10代を中心に人気を博していく。2017年、女子高生が戦国時代にタイムスリップし武将と恋に落ちるラブコメ『アシガール』（NHK）で、眉目秀麗な若君・九八郎忠清役を好演。昨年末には、スペシャル版が制作されるなど"若君"人気が高まった。そして2018年には『今日から俺は!!』で主人公・三橋貴志（賀来賢人）の相棒・伊藤真司役に抜擢され、芸名を本名の伊藤健太郎に改名。ドラマのヒットと共に幅広い層に知られることとなった。

　投票のコメントでは「『アシガール』での若君役がとにかく良かった」（東京／10代／女性）「品のある顔立ちで爽やかな印象が良い」（千葉／30代／女性）「"和"な感じが合っていて、今後も時代劇で活躍しそう。ちょっとイマドキではない顔立ちがいいと思う」（熊本／50代／女性）など、似た系統がいない、どんな役でも品を漂わせる顔立ちが注目されていることが分かる。

　一方で「変顔や体を張った演技も上手なので期待している」（長野／20代／女性）「イケメンのオタク役が出来るってなかなかなかった」（東京／20代／男性）「映画で見て、つかみどころのない役者だと思ったので色んな役をやっていきそう」（岐阜／30代／男性）「映画『クソ野郎と美しき世界』の印象があって、ワイルドもかわいい感じもいける役者さんだと思いました」（東京／50代／女性）など、作品によって全く違う顔を見せる多面性も人気の要因となっている。

　年末年始にかけて、2018‐2019「JR SKISKI」のキャンペーンモデルとして等身大の爽やかな表情を振りまき、今年4月からはKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『春のめざめ』で本格的な舞台に挑む。活動の幅を広げる伊藤健太郎から、今後も目が離せない。

俳優デビュー作『中学聖日記』で大注目！

　2位にランクインしたのは、昨年10月期の火曜ドラマ『中学聖日記』（TBS）の黒岩晶役で俳優デビューしたばかりの新星 岡田健史 。芸能界入りするまでは野球一筋で、本格的な演技経験のなかった新人。中学校教師と男子中学生の恋という、微妙な問題をはらむ難役への大抜擢で、放送前は不安視もされたが、回が進むにつれてひたむきな演技と、将来を期待させるスケール感に支持が高まっていった。

　「幼さと大人っぽさが、同居していて素直にカッコいい！と思える男の子」（神奈川／40代／女性）「ひたむきな恋心を素直に表現していた。顔がかわいいのに肩幅の広い男らしさが引き付ける魅力」（長野／40代／女性）「硬派な感じが新鮮」（福井／20代／女性）など、初々しさと、新人とは思えない落ち着きが同居し、見事に役柄にハマったことが2位という結果につながった。

　「初めての連ドラ出演ですごく注目を浴びたし、これから成長していくだろうから（東京／10代／男性）「新人ながら人を惹きつける才能があると思った。今度はまた違った役も見てみたい」（大阪／20代／女性）「まさに『彗星のごとく現れた』という感じだったので、次回作が待望される新星のひとりであることは間違いないと思う。情報が少なくミステリアスな部分が残っているところも興味をひかれる」（神奈川／30代／女性）と次回作に期待する声が多く集まっており、その発表が待たれる。

確かな演技力でバイプレイヤーとしての魅力を発揮

　3位に選ばれたのは 太賀 。ドラマでは確かな演技力でバイプレイヤーとしての魅力が光るが、映画では『ポンチョに夜明けの風はらませて』『十年 Ten Years Japan「美しい国」』『母さんがどんなに僕を嫌いでも』などの作品で主役を張る、日本映画界期待の逸材だ。『今日から俺は!!』の今井勝俊役のインパクトは大きく、「『今日から俺は!!』でハマった人も多いと思う。演技力は抜群。注目している俳優」（千葉／20代／女性）「新境地が開けたと思います」（埼玉／50代／男性）「福田（雄一）さんの演出に見事にハマっていたので、器用な方なんだろうなと思いました」（福岡／30代／女性）と、気になる個性派から一気に知名度を上げた。

　そのほか、「演技の幅が広くシリアスからコメディまでこなせる」（埼玉／30代／男性）「とにかく役に入り込む演技で、とんでもない実力を秘めていると思う」（石川／10代／男性）「バイプレイヤーとしての実績も十分あり、知名度も上がっている。老若男女から好かれる存在」（千葉／50代／女性）「彼のシーンはハズレがない！」（大阪／50代／女性）と、25歳の若さにして、視聴者からの信頼を勝ち得た実力派。「ゆくゆくは大河の主要キャスト、できれば主演とかまでいってほしい」（熊本／50代／女性）と長いスパンでの成長も期待されている。

『今日から俺は!!』『SUITS/スーツ』で新たな一面を披露

インパクトある脇役で印象を残す実力派

　トップ10を見ると、4位の 磯村勇斗 、5位の 矢本悠馬 を含めて、1位から5位までの間に、4人の『今日から俺は!!』勢がランクインしていることが分かる。磯村は『ひよっこ』、矢本は『半分、青い。』とそれぞれNHKの連続テレビ小説でレギュラー出演を果たし、すでに全国的知名度を得ているが、『今日から俺は!!』によって、それぞれの新たな魅力が引き出されたようだ。磯村は、昨年10月クールで『SUITS/スーツ』（CX）にも出演しており、「同クールで、全く違う役を演じていて今後の可能性を感じた」（徳島／40代／女性）「出ているドラマによって印象が変わる。“同一人物だよね？”と疑問を持つほど擬態できるので魅力的」（島根／20代／女性）と評価されている。矢本も「いつもクスッと笑えるキャラを演じていて、ドラマや映画に必要なキャラクター」（北海道／10代／女性）「『賭ケグルイ』と『今日から俺は!!』など、脇役なのにすごくインパクトがあり、一発で顔を覚えた。将来、名バイプレイヤーとして確固たる地位を築きそうな気がする」（青森／40代／男性）と達者な演技で認められている。今後も様々な作品で、作り手が必要とする俳優であり続けるに違いない。

44歳で一躍ブレイク！自称“シンデレラおじさん”

　6位と9位には個性的な実力派が名を連ねる。昨年『SUITS/スーツ』にメインでレギュラー出演した 小手伸也 は、演劇畑の出身だが『仮面ライダーエグゼイド』（EX）天ヶ崎恋役の怪演をはじめ、『コンフィデンスマンJP』（CX）で神出鬼没な謎の男・五十嵐役で一気に知名度を上げ、存在感を示した。「小手さんが出てくると『きた！』と思わせる謎の中毒性がある」（東京／20代／女性）「シリアスからコメディまで幅広くカバーする演技力がある」（兵庫／30代／女性）「『コンフィデンスマンJP』の映画化で、また人気が出ると思う（愛知／50代／女性）」と、注目度も急上昇だ。9位の【柄本時生】は俳優一家の生まれ育ちで、実力もキャリアも折り紙付き。「この年代で、このキャラクターはこの人だけ」（三重／50代／男性）「印象に残る俳優さんで、彼にしかできない役もあるのでは」（福岡／40代／女性）「お父さん似のユニークなお顔。演技の実力は確か」（神奈川／40代／女性）と、唯一無二のルックスと、役柄への独特のアプローチが称賛されている。

　深夜に新設されたドラマ枠や、映画とドラマの連動作など、チャレンジングな企画が増加している昨今。ネクストブレイクに名前の挙がったメンバーが、その中心として活躍することは間違いない。