高畑充希の売れ方が若手っぽくない理由(1/5) | Deview-デビュー
2015年1月30日

 前代未聞のことらしい。1月クールの冬ドラマの初回視聴率。1位の『デート』から14.8%と15%を割る低調。2位が『DOCTORS3』で14.6%、3位が『○○妻』で14.4%と、どんぐりの背比べ状態だ。

 フジ月9の『デート』は杏が主演。NHK朝ドラ『ごちそうさん』に続き『花咲舞が黙ってない』も当てて、“視聴率が取れる女優”と呼ばれるようになった。だが、最近昼間に再放送していた連ドラ初主演作『名前をなくした女神』は平均11.7%止まり。『妖怪人間ベム』にベラ役で出たときはハマりっぷりが評判でドラマも当たったが、モデル出身で身長174pの彼女は「こういう役しか似合わない」とも言われた。世の中は手のひらを反す。

 『デート』で杏は理系の超合理主義女を演じている。文系の超知性主義男との恋愛不適合者同士のラブコメディ。お互い恋愛に興味ない。相手を好きでもない。だからこそ“契約”としての結婚はうまくいくはず…との出だしには興味を引かれた。脚本は『リーガル・ハイ』の古沢良太氏。なるほどね。

 個人的に注目しているのは『ゴーストライター』。才能が枯渇した人気小説家と、作品の代筆をさせられていく小説家志望のアシスタントが主人公。とくれば昨年の佐村河内守氏の騒動が思い出され、番組公式HPでは彼のゴーストライターだった新垣隆氏が、毎週感想を語る動画もUPしていて。

 安易な乗っかりドラマと懸念する声もあったが、そうはならないと確信していた。脚本が橋部敦子氏だから。『僕の生きる道』など草なぎ剛主演の「僕シリーズ」3部作や『フリーター、家を買う。』ほか、きめ細かい心理描写で胸を熱くさせるヒューマンドラマで右に出る人はいない。『ゴーストライター』でも期待は裏切られなかったが、再放送で昔の彼女の作品を観ていたら…。(続く)


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