『水球ヤンキース』で見せた中島裕翔の役者力(2/5) | Deview-デビュー
2014年9月24日

 『水球ヤンキース』の尚弥(中島裕翔)は海外から10年ぶりに帰国し、地元の霞野工業(カス高)に編入。幼少時にカス高の番長に助けられ、海外でもヤンキーへの憧れを募らせ、金髪に短ラン、ボンタンといういでたちで登校。もちろん、そんなヤンキー像は時代錯誤で、「バカが来た」と白い目で見られる。

 アレコレあって、やったことのない水球で“てっぺん”を獲ろうと、部員集めに奔走する尚弥。何とか6人集め、あと1人で水球部発足に漕ぎつけるが、肝心の経験者の龍二(山ア賢人)には熱い誘いを拒まれる。彼には水球で挫折した過去があって…。

 だが、先に入部した幼なじみの3人組が、彼にまた水球をやらせるため、自分たちの退学を賭けて勝負を挑む。泳げなかった公平(中川大志)も泳げるようになった姿を見せて。その想いにほだされた龍二は、ついに入部した。「どんな壁でも越えてやる。お前らと一緒に」と。この友情がシビれる。

 その後も龍二は全国一の強豪・水蘭高に誘われて練習に参加していたが、「あいつらを見捨てるわけがないだろう」とカス高に戻ってきたり。と書いてくと尚弥は何もしてないようだが、彼は合宿に誰も来なくても、仲間を信じて待っていた。すると実際に仲間は戻って来る。彼の熱さに引き寄せられるように。

 そして、カス高は打倒・水蘭に燃える。困難も友情と「諦めなければ終わらない」というヤンキー魂で乗り越えて。少年ジャンプ的な世界だが、それがいい。定番の展開でも観ていて熱くなる。加えて、尚弥の幼なじみの渚(大原櫻子)や水蘭の女子水球部員の絡む恋愛要素もあり、楽しめるドラマだった。

 しかし、何といっても面白かったのは中島裕翔だ。Hey!Say!JUMPというグループについても、改めて思うことがあった。(続く)


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