山田涼介が見せる『金田一少年』らしさの意図(3/5) | Deview-デビュー
2014年8月11日

 ネットに上がっていたファンの人が作ったデータベースによると、『金田一少年の事件簿』で一(はじめ)が通う不動高校では、殺人者が10人、他の犯罪者が2人、死亡者が12人出てるという。

恐ろしい学校だが、一の行く先々で事件が起きないと“事件簿”にならないので、お約束ということで。

 その『金田一』、1995年4月に初めて単発ドラマになり、7月から連ドラ化された。

一役は堂本剛、美雪役はともさかりえ(2人は堀越でも同級生)。平均視聴率は23.9%、翌年の第2シリーズも22.4%とヒットした。ちなみに、演出を手掛けた1人が堤幸彦。後に『ケイゾク』『TRICK』などで名を馳せるが、この『金田一』が出世作となった。

 その後、2001年に二代目の一役に松本潤が就いて第3シリーズが始まる。

彼の連ドラ初主演作。美幸は鈴木杏が演じた。2005年には三代目として亀梨和也が一を演じた単発ドラマ『吸血鬼伝説殺人事件』が作られた。美幸役は上野樹里。現ももいろクローバーZの有安杏果が子役としてチラッと出ている。

 個人的に、松本潤と亀梨和也の一には違和感があった。堂本剛の一が良かったのは、普段は頼りなさそうな昼行燈なのに、事件が起きて推理を始めるやカッコよく見えるギャップがハマったから。松本と亀梨は最初からカッコよくてメリハリがないというか。

 堂本剛がカッコ悪いとは言わないが、堂本光一でなく剛が一を演じた意味合いが感じられた。

松本や亀梨だと、堂本光一が一を演じているのに近い感じがして。もちろん、あえて堂本剛とは違う金田一一像を打ち出そうとしたのだろうけど。

 そして単発ドラマ2作を経て、連ドラでは13年ぶりの『金田一少年の事件簿N』で、四代目の一を演じるのは山田涼介。こちらは初代の堂本剛寄りに感じる。(続く)


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