渡辺麻友とAKB48選抜総選挙の6年(3/5) | Deview-デビュー
2014年6月27日

 AKB48はスタート当初から前田敦子をセンターに据えてきた。選抜総選挙の中で対抗馬として大島優子がクローズアップされ、2人のトップ争いが繰り広げられた。

 その前田が卒業を発表し、参加を辞退した中で行われた2012年の第4回。渡辺麻友は1月から『さばドル』でドラマに初主演。その主題歌「シンクロときめき」でソロデビューも果たした。前田が外れ、大島優子の独走にストップをかけるとしたら…。18歳の麻友により注目が集まっていた。

 5位になった篠田麻里子が「先輩の私たちを潰すつもりで来てください。心強い後輩が出てきたら、私は笑顔で卒業します」と若手を焚き付ける。4位の指原莉乃や3位の柏木由紀が「これからは闘争心もありのまま見せたい」などと応じた。

 そんなプロレス的応酬の中、優子と麻友は最後まで名前を呼ばれなかったが、先に2位として発表されたのは麻友。彼女も声を詰まらせながら「ずっと先輩の背中を見てついてきましたけど、これからは私たち若い世代が道を切り開かないと」とキッパリ。さらに初めて「来年は1位を獲りたいです!」と宣言した。

 このときは“ついに出たか”と高揚した。

もはや国民的アイドルグループとして揺るぎなかったAKB48だが、卒業する前田だけでなく、麻友以外の神7は全員20歳を越えていた。優子はこの時点で23歳。次世代を担うのは麻友しかいない。誰もが思っていたことだが、本人の口からはっきりと「1位」と出て頼もしく思えた。また一つ、成長したんだなと。

 2位とはいえ、1位の優子とは3万6000票もの大差。1年でどう逆転するか…と思っていたら、翌年の総選挙はまた意外な展開となった。(続く)


戻る
×