アイドルグループからの卒業の形(2/5) | Deview-デビュー
2014年1月20日

 エイベックスが初めて行ったアイドルオーディションから結成されたSUPER☆GiRLS。3周年の昨年は日本武道館公演も行った。そのリーダー八坂沙織が年末のイベントで、2月でグループを卒業すると発表した。

 オーディション時はメイド喫茶で働いていた経歴が注目され、最年長とあってスパガでは当初からリーダーに。それまでリーダー的なことは、クラス委員長はおろか班長もやったことがなかったそうだが。

 元より大のミュージカル好き。宝塚にハマってたり、暇さえあれば有楽町界隈で東宝ミュージカルなどの観劇にいそしんでることを広言していた。夢は自分がその舞台に立つこと。スパガで活動しながら、ミュージカルのオーディションも受けてきた。そして、3月から上演の東宝ミュージカル『サ・ビ・タ』のヒロイン役を射止める。

「皆さんに恩返しするために自分の夢に全力で向き合いたいと思いました」と、ミュージカル女優の道を本格的に歩むための卒業。2月で25歳という頃合いも考えてだろう。

 八坂にとってラストシングルとなる「空色のキセキ」ではメインを取る。楽曲自体、彼女のイメージカラーのスカイブルーをフィーチャーし、歌詞も“新しい世界が待ってるはず”などと本人に重なる。

 もちろん役が1本決まったからといって、ミュージカル女優として将来が約束されたわけではない。だが、彼女はあえて退路を断った。ファンはショックも受けつつ「夢に向かうためなら」と好意的だ。2月のパシフィコ横浜がスパガでのラストステージとなるが、他のメンバーの脱退時に唱えた通り、「寂しいけど悲しくはない」理想的な形での卒業となるだろう。また別の形で会えるし。

 年末には他のアイドルグループでも、メンバーの卒業ライブがあった。そちらは二度と会えない卒業ではあったが。
(続く)


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