2013年4月23日
「ソロとしてはアイドルであったらいけないと思います」という高橋みなみ。デビューシングル「Jane Doe」には盤種別に計5曲のカップリングがあり、一部は本人が選んだ。AKB48でも歌うようなアイドルっぽい曲は、 あえて外したという。
特にお気に入りは、劇場盤収録の「ブエノスアイレスに雨が降る」だとか。CD発売前、アルゼンチンに未曾有の大雨被害があり、あちゃー…と思ったが、それはともかく、各盤共通で入った「破れた羽根」が泣かせる。
お別れのとき、傷ついた恋人を“破れた羽根に触れないように両手で抱き締める”という歌だが、この切ないニュアンスを、たかみなの歌は痛いくらいに伝える。彼女の歌唱力を実感する1曲だ。
これに限らず、アイドルは恋愛禁止とされながら、歌うのは恋愛系の曲が多い。どうイメージを? とたかみなに振ったら、「恋愛より自分の感覚に寄せて」とのことだった。総監督としてメンバーを見るときの。
「精神状態なのか、本当に破れそうな羽根を持ってる子はいるんです。そういうときに、どう包んであげればいいのか。むしろ、あえて飛ばしてあげたほうがいいのか。触れずにそっとしておいたほうがいいのか。それは常に考えてますから」
その繊細な心情を、恋愛に置き換えて歌ったのだと。リーダーの経験が生きた。あと、彼女は大の漫画好きゆえ、「歌の世界がコマ割りされた絵になって浮かぶ」とも。
そんな話をあれこれ聞いたたかみなインタビュー。その時点では、立候補制になった今年のAKB48選抜総選挙に、彼女は出ない気がした。
(続く)
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